2008年10月08日
魔王編:エピローグ 其ノ参
さて、いつもの如く・・・ごく一部には好評のこのエピローグ・シリーズも第3弾を迎えました。
・・・で、エピローグのくせに時間が逆行して本編より戻ってるだろー !?
という意見もチラホラと、風の噂に聞こえてまいりますが~っ ^^;
まぁまったくその通りなんですけどね~ ♪ ←おい!
ってことで、なんと今回は初の試み、ちゃんとエピローグらしく、「その後」を紹介したいと思います w
舞台はといいますと、くれないたち一行が、なんとか無事に帰ってきたその翌日、疲れも残るなか・・・、
小紅が主催した形での、昼下がりのお茶会という事になります。。。
さてさて、何が起こるのでしょうか (謎)
ナレーション 「ここはニセコにある、マリエくんのミュージアム兼自宅の広い敷地内であります。
小紅の提案で、ローズマリーとマリエくんの3人で、小さなお茶会をすることになりました。
マリエくんに対しての、先日、ローズマリーが受けました労いへのお礼も兼ねての事のようですね・・・
まぁ、場所はマリエくんに提供してもらいましたが、あくまでも主催者は小紅という事で ♪
・・・おやおや、3人共それぞれ違う意味で、緊張しているようですねぇ~っ (謎)」
・・・昼下がりの午後ということもあり、軽めの昼食は3人とも皆、すませてはきていたが、
あの小紅が主催するというのだ・・・何やら妙な緊張の中、お茶会は始まったのである。
まず飲み物であるが、本格的な薫り高い紅茶やミルク・レモンはもちろんのこと、
事前に用意しておいた水出し珈琲、すぐ目の前で挽いたばかりの豆を使ったコーヒーや、
数種のハーブが絶妙にブレンドされたものと・・・、かなり楽しめる趣向になっていた。
それにもまして、目を引いたのは小紅の手作りによるマフィンやビスケット、パウンドケーキ等である。
シンプルなものと、それぞれに、たっぷり色とりどりの大きめのドライフルーツが散りばめられたものとあり、
それはもう、見てるだけでも楽しい仕上がりになっているのだった。
・・・でも、これって本当に、「小さなお茶会」って言えるのか?
小紅らが用意した美味しそうな食べ物や飲み物はもちろんのこと、
マリエくんが半日足らずの急造で、作成したとは見えない立派なテーブルや椅子も含めて、
小さいどころなんてもんじゃなく、とても豪華じゃないのか w (謎)
小紅 「さぁ、準備は整ったわ・・・さっそく頂きましょう。」
ローズマリー 「・・・はい。」
マリエ 「うはーっ、めっちゃ綺麗、それにええ匂いしてるしぃ、う~ん、どれから食べたらええんか、
悩むやんか~。。。ねねっ、小紅ちゃん、全部を・・・全種類を貰って盛り付けてもええかな?」
小紅 「もちろんよ、マリエちゃん・・・たくさん召し上がってね。」
こうなると、もうマリエくんは、あの伯爵でさえ阻止できないのでは?という勢いで爛々と目を輝かせていた。
自分で特別な大皿を出してきて、感性の赴くままに盛り付けて、ちゃちゃっとトッピングしていき・・・
そして、おもむろに・・・豪快に厚切りのまま食べ始めてしまった!!
― 午後のやわらかな陽射しに、切り口から顔をのぞかせているたくさんのドライフルーツが、
まるで宝石のように映え、透けてキラキラと輝いて・・・どこか幻想的な光景にもみえる。 ―
・・・と、幻想的なんたらは、この際、横に置いときまして~ ^^;
マリエくんのこの豪快な食いっぷりを目の前でみてしまっては、流石の小紅とローズマリー両名も、
驚きの色を隠せず、互いに見つめあい、目を丸くしていましたが・・・すぐに笑顔になりました。
一方、小紅はといえば5mm以下の薄切りにスライスして、カステラか、まるでお煎餅のように少しずつを、
チロチロっと齧るように口に運んでいます。
・・・また、ローズマリーもその二人を見比べながら静かに微笑んでいるようだ。
それまで、ガツガツと貪るような雰囲気で食べていたマリエくんが、すこし満足したのか知らないが、
さらに驚きの行動にでたのである !?
マリエ 「 ローズマリー、ちっとも進んでへんやんか、よっしゃこのマリエちゃんが特別に食べ方の極意を、
伝授してあげるわ~、アイスクリームやろ、いちごやろ・・・それと、ミントの葉も要るな、 るんるん ♪」
当のローズマリーもこれには目を白黒させて驚いた・・・ローズマリーも小紅同様、小さくカットして、
上品に口に運んでいたのだから、まさか自分の皿の中が、一瞬にして見事なトッピングを施した、
立派なオブジェになるとは予想だにしていなかったからである。
マリエ 「ささっ、豪快に一緒にお口に入れてみてや、大丈夫、騙されたと思って・・・はよはよっ w」
ローズマリー 「・・・はっ、はい、マリエさま。」
言われるがままに、ローズマリーはできるだけ大きく口を開けて、これまでにない量を一度に入れたのだ。
そんなローズマリーの困惑した顔を、小紅は楽しそうに眺めていた、こういう時間がずっと続けばいいのに、
・・・そう、こういう時間をたくさん持つためにも、自分達は戦っていくのだと再認識していたのである。
ローズマリー 「・・・お、美味しいです。」
マリエ 「なぁなぁ、そやろ?・・・上品もいいけど、たまにはなっ、こんなんもありやで www」
ローズマリー 「・・・そうですね。」
マリエ 「そいじゃ、次は小紅ちゃんの番やな・・・ふっふっふっ、逃がさへんで~ (謎)」
小紅 「えっ・・・きゃーっ、助けて~ w」
・・・思ってた通り、やっぱりなんだか違う方向に向ってしまったこの小さなお茶会ですが ^^;
それなりに、(・・・ある種異様な?)盛り上がりをみせて、大成功したと言えるのではないでしょうか w
結局、かなりの量を一人で食べてしまったマリエくんが満腹で眠くなり、お開きする方向へとなったのですが。
マリエ 「すごく楽しかったわ、ありがとう~小紅ちゃん。それとローズマリーもありがとね。」
ローズマリー 「・・・いえ、こちらこそ楽しかったです、マリエさま」
マリエ 「あんだけ、食べたけど、まだようさん残ってるなぁ~あとどないするん?・・・小紅ちゃん。」
小紅 「うふふっ、あら大丈夫よ、ちょっと遅れるって言ってたけど、もうすぐここに食いしん坊大佐が、
駆けつけてくれる手筈になってるからね。」
マリエ 「わぉ!サプライズド・ゲストに小鳥さん来てくれるんや~ w ・・・となるとやなぁ、
これは大食い大将軍としても由々しき問題やんか・・・ほなうかうか寝てられへんわ、起きとかんと♪」
小紅 「次回は夜中にでも集まって、秘密のパジャマ・パーティーしないとね。」
マリエ 「あぁ~それもいいやん~っ。。。また食べ過ぎるかもしらんけど~ ^^;」
ローズマリー 「・・・まぁ、うふっw」
そこには、小紅の影武者などではない・・・普通の、等身大の女性としてのローズマリーの笑顔があった。
・・・こんなに素敵に笑うことができるんだね~。。。只いま、隠れファン急増中です (謎)
この平和なひと時を守るためにも、3人は新たに決意をして、明日に向って力強く進んでいこうと、
それぞれそう心に固く誓ったのである・・・。
そうそう、マリエくん・・・たくさん食べるのはいいけど、胃腸薬ちゃんと飲んでから寝るんだよ~っ www
其ノ参 -おわり-
ナレーション 「今回は、助手のマリエくんからのたっての願いという事もありまして・・・、
小紅たちの日常なるものを、もっとみてみたいという希望を叶える形で、描かれております。
いつもと描写が違うのも、まぁそういう訳でして・・・、マリエくんの切なる願望がそこに強く存在しており、
ある意味で、日頃のマリエくんへのご褒美にあたる内容になっています w
もし、好評でしたら、このお茶会編に続きパジャマパーティー編なども書いてみますけどねぇ~(謎)
ではでは、次回は相棒、チョビ太郎♂のエピソードにてお会いしましょう。」 ←おぉ!予告してる !?
・・・で、エピローグのくせに時間が逆行して本編より戻ってるだろー !?
という意見もチラホラと、風の噂に聞こえてまいりますが~っ ^^;
まぁまったくその通りなんですけどね~ ♪ ←おい!
ってことで、なんと今回は初の試み、ちゃんとエピローグらしく、「その後」を紹介したいと思います w
舞台はといいますと、くれないたち一行が、なんとか無事に帰ってきたその翌日、疲れも残るなか・・・、
小紅が主催した形での、昼下がりのお茶会という事になります。。。
さてさて、何が起こるのでしょうか (謎)
ナレーション 「ここはニセコにある、マリエくんのミュージアム兼自宅の広い敷地内であります。
小紅の提案で、ローズマリーとマリエくんの3人で、小さなお茶会をすることになりました。
マリエくんに対しての、先日、ローズマリーが受けました労いへのお礼も兼ねての事のようですね・・・
まぁ、場所はマリエくんに提供してもらいましたが、あくまでも主催者は小紅という事で ♪
・・・おやおや、3人共それぞれ違う意味で、緊張しているようですねぇ~っ (謎)」
・・・昼下がりの午後ということもあり、軽めの昼食は3人とも皆、すませてはきていたが、
あの小紅が主催するというのだ・・・何やら妙な緊張の中、お茶会は始まったのである。
まず飲み物であるが、本格的な薫り高い紅茶やミルク・レモンはもちろんのこと、
事前に用意しておいた水出し珈琲、すぐ目の前で挽いたばかりの豆を使ったコーヒーや、
数種のハーブが絶妙にブレンドされたものと・・・、かなり楽しめる趣向になっていた。
それにもまして、目を引いたのは小紅の手作りによるマフィンやビスケット、パウンドケーキ等である。
シンプルなものと、それぞれに、たっぷり色とりどりの大きめのドライフルーツが散りばめられたものとあり、
それはもう、見てるだけでも楽しい仕上がりになっているのだった。
・・・でも、これって本当に、「小さなお茶会」って言えるのか?
小紅らが用意した美味しそうな食べ物や飲み物はもちろんのこと、
マリエくんが半日足らずの急造で、作成したとは見えない立派なテーブルや椅子も含めて、
小さいどころなんてもんじゃなく、とても豪華じゃないのか w (謎)
小紅 「さぁ、準備は整ったわ・・・さっそく頂きましょう。」
ローズマリー 「・・・はい。」
マリエ 「うはーっ、めっちゃ綺麗、それにええ匂いしてるしぃ、う~ん、どれから食べたらええんか、
悩むやんか~。。。ねねっ、小紅ちゃん、全部を・・・全種類を貰って盛り付けてもええかな?」
小紅 「もちろんよ、マリエちゃん・・・たくさん召し上がってね。」
こうなると、もうマリエくんは、あの伯爵でさえ阻止できないのでは?という勢いで爛々と目を輝かせていた。
自分で特別な大皿を出してきて、感性の赴くままに盛り付けて、ちゃちゃっとトッピングしていき・・・
そして、おもむろに・・・豪快に厚切りのまま食べ始めてしまった!!
― 午後のやわらかな陽射しに、切り口から顔をのぞかせているたくさんのドライフルーツが、
まるで宝石のように映え、透けてキラキラと輝いて・・・どこか幻想的な光景にもみえる。 ―
・・・と、幻想的なんたらは、この際、横に置いときまして~ ^^;
マリエくんのこの豪快な食いっぷりを目の前でみてしまっては、流石の小紅とローズマリー両名も、
驚きの色を隠せず、互いに見つめあい、目を丸くしていましたが・・・すぐに笑顔になりました。
一方、小紅はといえば5mm以下の薄切りにスライスして、カステラか、まるでお煎餅のように少しずつを、
チロチロっと齧るように口に運んでいます。
・・・また、ローズマリーもその二人を見比べながら静かに微笑んでいるようだ。
それまで、ガツガツと貪るような雰囲気で食べていたマリエくんが、すこし満足したのか知らないが、
さらに驚きの行動にでたのである !?
マリエ 「 ローズマリー、ちっとも進んでへんやんか、よっしゃこのマリエちゃんが特別に食べ方の極意を、
伝授してあげるわ~、アイスクリームやろ、いちごやろ・・・それと、ミントの葉も要るな、 るんるん ♪」
当のローズマリーもこれには目を白黒させて驚いた・・・ローズマリーも小紅同様、小さくカットして、
上品に口に運んでいたのだから、まさか自分の皿の中が、一瞬にして見事なトッピングを施した、
立派なオブジェになるとは予想だにしていなかったからである。
マリエ 「ささっ、豪快に一緒にお口に入れてみてや、大丈夫、騙されたと思って・・・はよはよっ w」
ローズマリー 「・・・はっ、はい、マリエさま。」
言われるがままに、ローズマリーはできるだけ大きく口を開けて、これまでにない量を一度に入れたのだ。
そんなローズマリーの困惑した顔を、小紅は楽しそうに眺めていた、こういう時間がずっと続けばいいのに、
・・・そう、こういう時間をたくさん持つためにも、自分達は戦っていくのだと再認識していたのである。
ローズマリー 「・・・お、美味しいです。」
マリエ 「なぁなぁ、そやろ?・・・上品もいいけど、たまにはなっ、こんなんもありやで www」
ローズマリー 「・・・そうですね。」
マリエ 「そいじゃ、次は小紅ちゃんの番やな・・・ふっふっふっ、逃がさへんで~ (謎)」
小紅 「えっ・・・きゃーっ、助けて~ w」
・・・思ってた通り、やっぱりなんだか違う方向に向ってしまったこの小さなお茶会ですが ^^;
それなりに、(・・・ある種異様な?)盛り上がりをみせて、大成功したと言えるのではないでしょうか w
結局、かなりの量を一人で食べてしまったマリエくんが満腹で眠くなり、お開きする方向へとなったのですが。
マリエ 「すごく楽しかったわ、ありがとう~小紅ちゃん。それとローズマリーもありがとね。」
ローズマリー 「・・・いえ、こちらこそ楽しかったです、マリエさま」
マリエ 「あんだけ、食べたけど、まだようさん残ってるなぁ~あとどないするん?・・・小紅ちゃん。」
小紅 「うふふっ、あら大丈夫よ、ちょっと遅れるって言ってたけど、もうすぐここに食いしん坊大佐が、
駆けつけてくれる手筈になってるからね。」
マリエ 「わぉ!サプライズド・ゲストに小鳥さん来てくれるんや~ w ・・・となるとやなぁ、
これは大食い大将軍としても由々しき問題やんか・・・ほなうかうか寝てられへんわ、起きとかんと♪」
小紅 「次回は夜中にでも集まって、秘密のパジャマ・パーティーしないとね。」
マリエ 「あぁ~それもいいやん~っ。。。また食べ過ぎるかもしらんけど~ ^^;」
ローズマリー 「・・・まぁ、うふっw」
そこには、小紅の影武者などではない・・・普通の、等身大の女性としてのローズマリーの笑顔があった。
・・・こんなに素敵に笑うことができるんだね~。。。只いま、隠れファン急増中です (謎)
この平和なひと時を守るためにも、3人は新たに決意をして、明日に向って力強く進んでいこうと、
それぞれそう心に固く誓ったのである・・・。
そうそう、マリエくん・・・たくさん食べるのはいいけど、胃腸薬ちゃんと飲んでから寝るんだよ~っ www
其ノ参 -おわり-
ナレーション 「今回は、助手のマリエくんからのたっての願いという事もありまして・・・、
小紅たちの日常なるものを、もっとみてみたいという希望を叶える形で、描かれております。
いつもと描写が違うのも、まぁそういう訳でして・・・、マリエくんの切なる願望がそこに強く存在しており、
ある意味で、日頃のマリエくんへのご褒美にあたる内容になっています w
もし、好評でしたら、このお茶会編に続きパジャマパーティー編なども書いてみますけどねぇ~(謎)
ではでは、次回は相棒、チョビ太郎♂のエピソードにてお会いしましょう。」 ←おぉ!予告してる !?
2008年10月08日
魔王編:エピローグ 其ノ弐
続きまして、次のエピソードは誰にしようかという事で・・・前回に引き続きローズマリーにスポットを、
あててみることにしましょう・・・
ローズマリーは正レギュラーでありながら、小紅専属の隠密という立場もありまして、あまり・・・
本編においては、表舞台での活躍を描かれておりません。
まぁ、キャラクターの性格上もあり、ローズマリーに関してはこれまで多くを語らずにきました。
・実際には、主君である小紅よりも2歳年上であるとか・・・、
・実は、隠密は数人のチームで行っており、その頭であるとか・・・、
・既出であるが、「ローズマリー」とはコードネームであって、別に本名があるとか・・・、
小紅は一族の直系の血筋であり、世が世なら、お姫様であるわけだが、 ←であの性格なんだ ^^;
ローズマリーは極近い親戚で、筆頭の家臣筋にあたり、同じ一族の中でも、小紅によく似ていて、
その年齢も近いことから、物心つく前より・・・小紅の影武者として、育てられてきたのだ。
ナレーション 「いつも寡黙に、その任務をこなしてきたローズマリーにとっても、今回のような事は、
まことに遺憾であり、己が危機に陥ってるほうが何倍も気が楽であったに違いない。
たとえ、主の命令とは言え、その主が自ら危険に向って飛び込んでいくのを目の前にしながら、
こうして、ただ何も出来ずに待っているだけだと言うのだ。
ローズマリーにとって、小紅とは、もう絶対なのである・・・それは、己が命にかえても、必ず・・・、
守り通さないといけない存在であるのに、それを出来ない苦痛に耐え忍び待つだけの身であった。」
ここで話を、小紅がローズマリーを無理やり説得して、単身、アイリスの元へ乗り込む前まで、
戻してみることにしよう。
・・・果たして、どのような経緯(いきさつ)があったのだろうか。
ローズマリー 「なりません、小紅さま。。。これは罠です、でしたら、あたしが代わりに参ります。」
小紅 「でもね、ローズマリー。相手は謎の力を秘めたアイリスなのよ、あたしじゃないってわかれば、
何をしでかすか、わからないわ・・・ちょびさんの命にも関わることなのよ。
・・・だから、あたしが行かなくてはならないの。」
ローズマリー 「それでも、姫さまにそのような危険な事をさせるのは承知できません。
このあたしの命にかえましても、ちょびさまを救い出して参りますので・・・。」
小紅 「・・・ありがとう、ローズマリー。・・・でもこれは命令なのよ、あなたはこっちで留守を守り、
あたしが無事に戻ってくるのを待っていてちょうだい。
・・・あたしね、ずっとあなたとは小さい頃から一緒にいて、本当の姉のように慕っているのよ。
あたしたち一族の封印に関する件がなければ、あなたには影武者である事などやめてもらい、
それこそ、平凡に生きて、幸せに暮らして欲しいと思ってるわ。
でもそれは、言っても仕方のないこと、そう、わかっているのだけれど・・・。
だから、お願いローズマリー、・・・このわがままな妹のいう事を聞いてちょうだい。」
ローズマリー 「・・・小紅さま。」
そこまで強く言われてしまえば・・・ローズマリーにこれ以上、主である小紅に逆らうことなど、
できるはずもなかった。
ローズマリーも、もちろん顔や態度にこそ出さないが小紅は主である前に、かけがえのない存在で、
実の姉妹以上に愛しく思っているのだ・・・
しかしながら、ローズマリーの任務からすると、これはしてはならない愚挙であったと言えることだったので、
強引に脅されて、小紅に押し切られた形で渋々承知せざるを得なかった・・・という体裁をとったのである。
小紅 「大丈夫よ、あたしは必ず戻ってくるから・・・きっと、むらさきさんや、今はまだあんまり、
頼りにはならないけど、・・・くれないくんも駆けつけてくれると思うし、なんとかなるから。。。」
ローズマリー 「・・・姫さま、くれぐれも無茶なことはなさらないで下さい。
ローズマリーも覚悟を決めました、姫さまの無事なお帰りをお待ちしております。」
小紅 「えぇ、そうね、・・・じゃ行ってきます。。。ありがとう、ローズマリー姉さん。」
ローズマリー 「ご武運を・・・。」
そう言って、笑顔で急ぎ立ち去る小紅とは、対照的に、ローズマリーは心痛な面持ちでその場を見送った。
・・・とまぁ、このような会話が二人の間にあったのでした。
この後、いくらかの時間が流れ・・・前回のようにマリエくんに引越しパーティーと称して呼ばれて、
慰めてもらうことになるのですね~ ^^;
そして、その数時間後には、無事に帰ってくる小紅たち一行と感動の対面を果たす事になります。
よかったね、ローズマリー・・・そして、これからも、よろしくね www
其ノ弐 -おわり-
ナレーション 「ちょっと泣けてまいりました・・・ローズマリー、らぶりーじゃ~っ w ←暴走すな!
今回の任務は、このローズマリーにとって、まこと忍耐の2文字だったと思います。
いまだ封印を持たない身のローズマリーには、これから先の物語では、想像も出来ないような、
さらなる苦悩が待っているでしょう・・・
相手が人間であるならば・・・いや、たとえ封印といえども、戦闘員クラスのものであれば、
厳しく訓練されたローズマリーがそうそう遅れをとる事は、まったく考えられないのでしょうが ^^;
・・・そこは、これからのローズマリーの活躍に期待しながら注目する事にいたしましょう・・・ ♪
ではでは、次回のターゲットは・・・誰なのかな?」 ←エピソードってちゃんと言えよ!
あててみることにしましょう・・・
ローズマリーは正レギュラーでありながら、小紅専属の隠密という立場もありまして、あまり・・・
本編においては、表舞台での活躍を描かれておりません。
まぁ、キャラクターの性格上もあり、ローズマリーに関してはこれまで多くを語らずにきました。
・実際には、主君である小紅よりも2歳年上であるとか・・・、
・実は、隠密は数人のチームで行っており、その頭であるとか・・・、
・既出であるが、「ローズマリー」とはコードネームであって、別に本名があるとか・・・、
小紅は一族の直系の血筋であり、世が世なら、お姫様であるわけだが、 ←であの性格なんだ ^^;
ローズマリーは極近い親戚で、筆頭の家臣筋にあたり、同じ一族の中でも、小紅によく似ていて、
その年齢も近いことから、物心つく前より・・・小紅の影武者として、育てられてきたのだ。
ナレーション 「いつも寡黙に、その任務をこなしてきたローズマリーにとっても、今回のような事は、
まことに遺憾であり、己が危機に陥ってるほうが何倍も気が楽であったに違いない。
たとえ、主の命令とは言え、その主が自ら危険に向って飛び込んでいくのを目の前にしながら、
こうして、ただ何も出来ずに待っているだけだと言うのだ。
ローズマリーにとって、小紅とは、もう絶対なのである・・・それは、己が命にかえても、必ず・・・、
守り通さないといけない存在であるのに、それを出来ない苦痛に耐え忍び待つだけの身であった。」
ここで話を、小紅がローズマリーを無理やり説得して、単身、アイリスの元へ乗り込む前まで、
戻してみることにしよう。
・・・果たして、どのような経緯(いきさつ)があったのだろうか。
ローズマリー 「なりません、小紅さま。。。これは罠です、でしたら、あたしが代わりに参ります。」
小紅 「でもね、ローズマリー。相手は謎の力を秘めたアイリスなのよ、あたしじゃないってわかれば、
何をしでかすか、わからないわ・・・ちょびさんの命にも関わることなのよ。
・・・だから、あたしが行かなくてはならないの。」
ローズマリー 「それでも、姫さまにそのような危険な事をさせるのは承知できません。
このあたしの命にかえましても、ちょびさまを救い出して参りますので・・・。」
小紅 「・・・ありがとう、ローズマリー。・・・でもこれは命令なのよ、あなたはこっちで留守を守り、
あたしが無事に戻ってくるのを待っていてちょうだい。
・・・あたしね、ずっとあなたとは小さい頃から一緒にいて、本当の姉のように慕っているのよ。
あたしたち一族の封印に関する件がなければ、あなたには影武者である事などやめてもらい、
それこそ、平凡に生きて、幸せに暮らして欲しいと思ってるわ。
でもそれは、言っても仕方のないこと、そう、わかっているのだけれど・・・。
だから、お願いローズマリー、・・・このわがままな妹のいう事を聞いてちょうだい。」
ローズマリー 「・・・小紅さま。」
そこまで強く言われてしまえば・・・ローズマリーにこれ以上、主である小紅に逆らうことなど、
できるはずもなかった。
ローズマリーも、もちろん顔や態度にこそ出さないが小紅は主である前に、かけがえのない存在で、
実の姉妹以上に愛しく思っているのだ・・・
しかしながら、ローズマリーの任務からすると、これはしてはならない愚挙であったと言えることだったので、
強引に脅されて、小紅に押し切られた形で渋々承知せざるを得なかった・・・という体裁をとったのである。
小紅 「大丈夫よ、あたしは必ず戻ってくるから・・・きっと、むらさきさんや、今はまだあんまり、
頼りにはならないけど、・・・くれないくんも駆けつけてくれると思うし、なんとかなるから。。。」
ローズマリー 「・・・姫さま、くれぐれも無茶なことはなさらないで下さい。
ローズマリーも覚悟を決めました、姫さまの無事なお帰りをお待ちしております。」
小紅 「えぇ、そうね、・・・じゃ行ってきます。。。ありがとう、ローズマリー姉さん。」
ローズマリー 「ご武運を・・・。」
そう言って、笑顔で急ぎ立ち去る小紅とは、対照的に、ローズマリーは心痛な面持ちでその場を見送った。
・・・とまぁ、このような会話が二人の間にあったのでした。
この後、いくらかの時間が流れ・・・前回のようにマリエくんに引越しパーティーと称して呼ばれて、
慰めてもらうことになるのですね~ ^^;
そして、その数時間後には、無事に帰ってくる小紅たち一行と感動の対面を果たす事になります。
よかったね、ローズマリー・・・そして、これからも、よろしくね www
其ノ弐 -おわり-
ナレーション 「ちょっと泣けてまいりました・・・ローズマリー、らぶりーじゃ~っ w ←暴走すな!
今回の任務は、このローズマリーにとって、まこと忍耐の2文字だったと思います。
いまだ封印を持たない身のローズマリーには、これから先の物語では、想像も出来ないような、
さらなる苦悩が待っているでしょう・・・
相手が人間であるならば・・・いや、たとえ封印といえども、戦闘員クラスのものであれば、
厳しく訓練されたローズマリーがそうそう遅れをとる事は、まったく考えられないのでしょうが ^^;
・・・そこは、これからのローズマリーの活躍に期待しながら注目する事にいたしましょう・・・ ♪
ではでは、次回のターゲットは・・・誰なのかな?」 ←エピソードってちゃんと言えよ!
2008年10月08日
魔王編:エピローグ 其ノ壱
よっ、みんな・・・ついに魔王編は一応の「終わり」をみたけれど、楽しんでくれたかな?
本編の中で、明かされた謎、また明かされなかった謎・・・といろいろだったが、その補足も兼ねて、
魔王編 -エピローグ-として、これからいくつかのエピソードを回を重ねて紹介していこうと思う。
番外編であったり、外伝であったり・・・本編と平行して何が起こってたかを、違う目線からみて、
この物語を追っていく形式になる予定です (謎) ←でたか、いつもの得意技!>予定 = 未定
それでは、魔王編 -エピローグ- 其ノ壱の・・・始まり、始まり~っ ♪
ナレーション 「ちょうど、その頃・・・ ~ 黒衣の貴婦人、セント・ライラ号でいろいろと起きてる頃ね w ~
これまで、とある封印を守護してきた一族の末裔であるマリエくんは、ある決意を迫られていた・・・
ついさっき、くれないを送り出したばかりの・・・通称:伯爵より、直接心話で、要請を受けた件についてだ。
― ここで、説明せねばなるまい~っ!この場合の封印というものは、暗闇の帝王である伯爵のそれは、
また意味が微妙に違ってきていて、なんと、伯爵自らが自分に封印を施して閉じ篭っているといった、
いわば、元祖引き篭もり・・・いやもとい、これまた稀なケースなのである。 ―
マリエくんの一族は、代々その管理を一任されている・・・管理人のような存在であるのだ (謎)
故に、その一族の守護者に限り、今回のように何かを送り込むという特権を持っているのである。。。
・・・もちろん、伯爵の意志で、いつでも、封印から抜け出せる事は可能で・・・実際には、
余計な揉め事に巻き込まれないように守護させている・・・といった意味合いが強いのかもしれない。」
それで、その伯爵の要請の中身であるのだが・・・

・・・ 「干渉ついでにであるが・・・、少し興味もあるので・・・、しばらくは成り行きを・・・、眺めてみるかと・・・、
思っておる・・・、そのついでの気分転換も兼ねてだが・・・、この封印の場所を・・・、そなたがよいと・・・、
思えるところへ・・・、移し変えてみてくれまいか・・・、」
マリエ 「わかりました、ではよしなに。。。」
・・・と、まぁこんな感じのやり取りがあったようで、マリエくんはいまのワイキキの地を離れ、
どこか別の場所を探すことになった・・・という訳です。
マリエ 「とは言っても、そない簡単にホイホイと引越し先が決まるもんでもないんよね~ ^^;
それなりに条件ってもんが、いっぱいあるからなぁ・・・どないしょっかな。」
いろいろ悩んだ末、なんと前よりも条件的によい場所をみつけることができたようです。 ←はやっ!
そう、ニセコという土地に引っ越す事に決めたマリエくんは、せっかち・・・とも言えるくらい行動が早く、
ワイキキをさっさと引き払い、手続きもちゃちゃっと済ませて~早速、ニセコへと自分のミュージアムを、
移してしまい、封印もその日のうちに魔方陣を描き、結界を張り終えてしまいました・・・
その翌日には、かなり落ち込んでるローズマリーを半ば強引に招待して、2人だけで引越しパーティーを、
催したのである。。。

マリエ 「あんまし、落ち込まんといて・・・ローズマリー、小紅ちゃんのことやから、きっと大丈夫やし。」
ローズマリー 「・・・はい、ありがとうございます、マリエさま。」
マリエ 「そないに、他人行儀なこと言わんと、もう水臭いなぁ・・・ほら、食べて飲んで。。。ねっ w」
己の主の命令もあっての事なので、ローズマリーはじっと我慢をしているのである・・・
それは、傍から見ていても痛々しいほどよくわかり、マリエくんも心を痛めていたが、何もできないのは、
マリエくん自身も同じであって、ただ朗報を待つしか無い2人であった。
マリエ 「ねねっ、ここいいやろ ♪、前んとこよりも広いし~、何かと便利でな、気に入ってるんよ。」
ローズマリー 「・・・あの封印もご無事に移動されたようで、よかったです。」
マリエ 「まねっ、やるときはやるんよ・・・やらんときはやらんけどな、ハハハ。。。」
そんなマリエくんの優しい言葉も、なかなかローズマリーのいまの心を溶かすのは、難しいようだ・・・

まぁ、この数時間後には、彼女達の元へも・・・その待ちかねている朗報が飛び込んでくるのだが、
当然、この時点の彼女たちが知るはずもなく、2人だけの引越しパーティーは粛々と続いていくのである。
其ノ壱 -おわり-
ナレーション 「いや~っ、この短い文の中にも、マリエくんの性格がよっく出てましたね~・・・ www
ローズマリーも、いまが忍耐のときです。。。もう間もなく、朗報が伝えられて、やっと安心できる事でしょう。
それにしても、最近の本編ではけっこう長い文章だったので(当社比)、今回のようにサラっと終われば、
またすぐ次の話へ~って、行きやすいですなぁ ♪ ←あんまし関係ないと思うぞ ^^;
う~ん、次回は誰にスポットをあてて、書こうかなぁ~って・・・まだ決まってなかったりして。。。
ではでは、たぶん近いうちに・・・また会えると思います。」 ←まぁ予定は未定が基本だけどね (謎)
本編の中で、明かされた謎、また明かされなかった謎・・・といろいろだったが、その補足も兼ねて、
魔王編 -エピローグ-として、これからいくつかのエピソードを回を重ねて紹介していこうと思う。
番外編であったり、外伝であったり・・・本編と平行して何が起こってたかを、違う目線からみて、
この物語を追っていく形式になる予定です (謎) ←でたか、いつもの得意技!>予定 = 未定
それでは、魔王編 -エピローグ- 其ノ壱の・・・始まり、始まり~っ ♪
ナレーション 「ちょうど、その頃・・・ ~ 黒衣の貴婦人、セント・ライラ号でいろいろと起きてる頃ね w ~
これまで、とある封印を守護してきた一族の末裔であるマリエくんは、ある決意を迫られていた・・・
ついさっき、くれないを送り出したばかりの・・・通称:伯爵より、直接心話で、要請を受けた件についてだ。
― ここで、説明せねばなるまい~っ!この場合の封印というものは、暗闇の帝王である伯爵のそれは、
また意味が微妙に違ってきていて、なんと、伯爵自らが自分に封印を施して閉じ篭っているといった、
いわば、元祖引き篭もり・・・いやもとい、これまた稀なケースなのである。 ―
マリエくんの一族は、代々その管理を一任されている・・・管理人のような存在であるのだ (謎)
故に、その一族の守護者に限り、今回のように何かを送り込むという特権を持っているのである。。。
・・・もちろん、伯爵の意志で、いつでも、封印から抜け出せる事は可能で・・・実際には、
余計な揉め事に巻き込まれないように守護させている・・・といった意味合いが強いのかもしれない。」
それで、その伯爵の要請の中身であるのだが・・・

・・・ 「干渉ついでにであるが・・・、少し興味もあるので・・・、しばらくは成り行きを・・・、眺めてみるかと・・・、
思っておる・・・、そのついでの気分転換も兼ねてだが・・・、この封印の場所を・・・、そなたがよいと・・・、
思えるところへ・・・、移し変えてみてくれまいか・・・、」
マリエ 「わかりました、ではよしなに。。。」
・・・と、まぁこんな感じのやり取りがあったようで、マリエくんはいまのワイキキの地を離れ、
どこか別の場所を探すことになった・・・という訳です。
マリエ 「とは言っても、そない簡単にホイホイと引越し先が決まるもんでもないんよね~ ^^;
それなりに条件ってもんが、いっぱいあるからなぁ・・・どないしょっかな。」
いろいろ悩んだ末、なんと前よりも条件的によい場所をみつけることができたようです。 ←はやっ!
そう、ニセコという土地に引っ越す事に決めたマリエくんは、せっかち・・・とも言えるくらい行動が早く、
ワイキキをさっさと引き払い、手続きもちゃちゃっと済ませて~早速、ニセコへと自分のミュージアムを、
移してしまい、封印もその日のうちに魔方陣を描き、結界を張り終えてしまいました・・・
その翌日には、かなり落ち込んでるローズマリーを半ば強引に招待して、2人だけで引越しパーティーを、
催したのである。。。
マリエ 「あんまし、落ち込まんといて・・・ローズマリー、小紅ちゃんのことやから、きっと大丈夫やし。」
ローズマリー 「・・・はい、ありがとうございます、マリエさま。」
マリエ 「そないに、他人行儀なこと言わんと、もう水臭いなぁ・・・ほら、食べて飲んで。。。ねっ w」
己の主の命令もあっての事なので、ローズマリーはじっと我慢をしているのである・・・
それは、傍から見ていても痛々しいほどよくわかり、マリエくんも心を痛めていたが、何もできないのは、
マリエくん自身も同じであって、ただ朗報を待つしか無い2人であった。
マリエ 「ねねっ、ここいいやろ ♪、前んとこよりも広いし~、何かと便利でな、気に入ってるんよ。」
ローズマリー 「・・・あの封印もご無事に移動されたようで、よかったです。」
マリエ 「まねっ、やるときはやるんよ・・・やらんときはやらんけどな、ハハハ。。。」
そんなマリエくんの優しい言葉も、なかなかローズマリーのいまの心を溶かすのは、難しいようだ・・・

まぁ、この数時間後には、彼女達の元へも・・・その待ちかねている朗報が飛び込んでくるのだが、
当然、この時点の彼女たちが知るはずもなく、2人だけの引越しパーティーは粛々と続いていくのである。
其ノ壱 -おわり-
ナレーション 「いや~っ、この短い文の中にも、マリエくんの性格がよっく出てましたね~・・・ www
ローズマリーも、いまが忍耐のときです。。。もう間もなく、朗報が伝えられて、やっと安心できる事でしょう。
それにしても、最近の本編ではけっこう長い文章だったので(当社比)、今回のようにサラっと終われば、
またすぐ次の話へ~って、行きやすいですなぁ ♪ ←あんまし関係ないと思うぞ ^^;
う~ん、次回は誰にスポットをあてて、書こうかなぁ~って・・・まだ決まってなかったりして。。。
ではでは、たぶん近いうちに・・・また会えると思います。」 ←まぁ予定は未定が基本だけどね (謎)
2008年10月02日
紅の魔神 -闇と光の邂逅-
既にむらさきも倒れ、くれないも消え去った・・・いまの小紅はたった一人で、目の前にいる最凶の相手、
堕天使、アイリス・・・いや大魔王と戦わなければならない。
この状況においても、小紅の有する封印は目覚める気配もなく、ただ小紅を守護し続けてる・・・
果たして、このままで、小紅に勝機はあるのか・・・?
それとも、大魔王の手により闇の黙示録は実行されてしまうのだろうか・・・ !?
ナレーション 「・・・すでに戦いはもう戻れないところまできていた、一見すると、単にむらさきを巡る、
二人の女性同士の争いと取れない事もないが、そこに世界の平和がかかってくるとなると、
・・・もう話は全然、別な側面をみせることになる。
己の限界を超えて、いま出せる最大限の力でもって攻撃を仕掛けてくる大魔王に対して、
一方の小紅はというと、ただ防御するだけしか出来ないのである。
いまのままで、どちらが有利であるかは目に見えてはっきりとしていたのだが・・・。」
絶対的不利なこの状況においても、小紅は実に冷静に、この展開を見ていた。
もしも、こうだったらいいのに・・・と楽観的な考えは持ち合わせず、最悪の場合を想定しつつ、
二手三手先を読みながら行動していたのであった。
そして、最後に残された方法をとる、最高のタイミングを計っていた・・・
だが、それは、とても大きな賭けでもあったのだ。
アイリス 「・・・どうした、・・・そう逃げてばかりでは、・・・何も解決せぬぞ、・・・もうよいではないか、
・・・観念して、・・・楽になったらどうだ、・・・もはや誰も助からんのだしな。。。」
小紅 「・・・。」
アイリス 「・・・ふっ、・・・なんと、・・・強情な娘だ。。。」
そういう強気な発言をくり返す大魔王にも、かなり疲れが見え始めた・・・
元来、この最終形態を維持するという事は、とてつもなくエネルギーが必要なのである・・・
とても永い時間の封印から復活したばかりであるし、アイリスの器の許容力も関係もあって、
あまり長く続けていられないのだ。
そこらの事情も考慮して、小紅は状況を判断していたのだが・・・
ベストのタイミングというには及ばず、打って出るまでには至らないでいたのだ。
アイリス 「・・・こうしていても、・・・埒があかんな、・・・では先に、・・・そこのむらさきなる、
・・・その亡骸から、・・・無に帰してやるとするかな。。。」
小紅 「・・・!! 」
こういってはアレだが、死者を冒涜する事など・・・魔族には何の躊躇いもないのであろう、
その点において、大魔王ともなると、さぞかし平然とやってのける事なのだと・・・頷けもする。
最悪の場合も想定していたはずだったが、そこはそれ、対人間相手の範疇でしかなかった・・・
これには、さすがの小紅もいつもの冷静さを失ってしまった。
そして、大魔王が行動に移す前に、韋駄天よろしく・・・、― きっと、考える前に身体が動いてた ―
まるで瞬間移動したか如く、大魔王の目前に突如現れた小紅渾身の怒りを込めた必殺の、
捨て身アタック!が・・・その憎むべき大魔王のどてっ腹めがけてヒットしていたのだ!
小紅に残された秘策とは、そう、それは・・・小紅自身を標的目掛けてぶつけるという特攻であったのだ!!
しかし、それは、小紅を守護してる封印の力が足りなければ自滅してしまうという、諸刃の刃でもあった。
幸いながら、そのガードの防御能力は有効で、小紅の身体にさほど影響しなかったのだが・・・
タイミング的には、お世辞にも最良といえるものでもなかったので、その威力は思ってたほどは出なかった。
≪~ 実際、小紅は一族に代々伝わる封印の唯一の継承者として、幼い頃よりローズマリーらと共に、
厳しい訓練を受け、己を律するよう教育を受けてきた。
その実力は、ローズマリーにも決して負けてはいない・・・そう相手がただの人間であれば、そうそう簡単に、
遅れをとる事などないよう修行をし、常日頃から鍛錬しているのである。 ~ ≫
アイリス 「・・・ぐはっ!・・・な、なんだと。。。」
小紅 「そんなことは、させないわ!」
そんな小紅の激しいまでの感情を大魔王は、予想していなかった・・・それ故の直撃とも言えた。
・・・が、しかし、よろめいて、うずくまっただけで、すぐさま起き上がり・・・先程のくれないへの攻撃同様、
横たわっているむらさき目掛けて弧を描くように、口から凄まじい衝撃波を放ったのだ。
小紅 「・・・はっ!」
アイリス 「・・・くかかかっ、・・・愚か者め、・・・所詮は、・・・人間の小娘風情が、・・・この我輩に、
・・・楯突くなど、・・・な、なに?。。。」
すごい衝撃波の直撃を受けて、さき程同様、何も存在しない「無」の空間がそこにあるはずだった。
しかし、そこには、むらさきを庇うように立ちふさがっているひとつの影があったのである・・・
そう、それはさっき、大魔王の攻撃の前に敗れ去って、塵と化したはずのくれないであった。
彼が再び、大魔王の野望を阻止せんが為に、地獄の闇の底深くから颯爽と蘇ってきたのだ!
くれない 「よっ、待たせたな小紅、・・今度こそ、あとは俺に任せろ!」
小紅 「・・・くれないくん、無事だったの?」
くれない 「いや、さっきので確実に1回死んだよ・・・だけど、その事により、俺の中のリミッターが、
やっと解除されたみたいでな、さらに進化したというか・・・また生まれ変わったというか・・・ (謎)
なんか、うまく説明はできないが、これがアンデッドの持つ力のひとつらしいな。」
アイリス 「・・・性懲りもなく、・・・またやられに、・・・舞い戻ったのか、・・・この歴然とした、
・・・力の差を、・・・何度でも、・・・思い知るがいいわ!。。。」
しかし、今度のくれないは・・・いままでとは違っていた。
再び、小紅にむらさきのガードについてもらい、入れ替わるようにくれない自身は、
・・・大魔王に向ってゆっくり平然と歩いていった。
あの強敵である大魔王の次々と繰り出してくる、強力な衝撃波にかすりもしないのだ。
・・・いや、その衝撃波がすり抜けるといった方がいいのか、どうやら、直撃する瞬間に身体が霧状になり、
全て、受け流してるのである・・・これもヴァンパイアの得意とする技のひとつであった。
くれない 「ふっ、遊びは終わりだ、もう一度永い眠りにつくがいいぜ。」
アイリス 「・・・なんだと、・・・これでは、・・・あの時と、・・・同じではないか !?。。。」
くれない 「へんっ!・・・あんたのご自慢の衝撃波も、当たらなければどうってことないからな。」
そして、真ん前までやってきたくれないの全身全霊を込めた、ヴァンパイア奥義のひとつである、
「必殺!魔神斬り!! 」が、大魔王を・・・そう、大魔王だけを貫いたのである・・・
見ての通り、いくつもの無数の剣が、同時に相手を貫いて・・・その相手の魔の部分だけを、
切り離すという、対悪魔用の最終兵器なのである!
アイリス 「・・・ぐわーっ!・・・なんということだー !?・・・この我輩が、・・・よもや。。。!! ! 」
くれない 「・・・いまだ、小紅!・・・こいつを封印してくれ!! 」
小紅 「・・・えっ?・・・何言ってるのくれないくん。」
くれない 「・・・大丈夫、俺を信じてくれ、小紅はただ祈ればいいんだ・・・さぁっ!」
半ば、くれないに言われるがままに、小紅は両手を合わせ、精神統一して祈りの言葉を捧げた・・・
咄嗟の事であったが、昔から小紅の一族に口伝でのみ伝えられてきた言葉が自然と口から出たのだ。
― でも、もう誰もその言葉の意味を理解してるものは生きてはいないのだが。。。 ―
すると、どうだろう・・・小紅の身体がさらにも増して輝きだして、もう目を開けていられなくなるほどになった。
そして、そこらの辺りに散乱してた比較的大きく立派な棺のひとつに強固な結界が張られ、
その中に、大魔王を封じ込めてしまったではないか・・・
そう、しかも・・・大魔王の邪悪な心だけを封じ込めるという奇跡の御業を起こしたのである。
そのあと、小紅を纏っていた光は、眩い黄金色に変わり・・・黒衣の貴婦人、セント・ライラ号を包み込んだ。
それは、帆船全体を優しく、暖かい光で満ち溢れさせて・・・いつしか、消えていった。
くれない 「・・・やっぱ、すげえよな。。。記憶にあった通りだったなんて。」
そのくれないの声で、まだ放心状態であった、小紅も意識を取り戻した。
小紅 「・・・何が起こったの?・・・あたしに」
くれない 「・・・さっきのが小紅が受け継いでる封印の力の一部なんだよ、相手を封じ込めてしまうという、
とてつもない事が、小紅にはできるって事だな・・・まぁ多少の条件はあるだろうけども w」
小紅 「・・・そう、そうなの。。。でも、そんな事よりも・・・あたしは。。。」
両手放しで喜んでいるくれないの手前もあり、小紅はその先の言葉を飲み込んだ・・・、
するとその時・・・さっきまで、大魔王であったアイリスがヨロヨロと立ち上がり、意識を取り戻したのだった。
アイリス 「うぅっ、・・・あ、頭が・・・いえ、身体中が引き裂かれてしまったように痛むわ。。。」
くれない 「おっ、アイリス、無事だったのか・・・そいつは、なによりだったな。」
アイリス 「・・・私も、自分の中に閉じ込められてはいたけど、なんとか全て見て聞いてたわ、
・・・いろいろと、小紅にも、他の人にも酷いことをしてしまったかもしれないけれど、
でも、・・・でも、それよりも・・・むらさきが、むらさきが !?」
小紅 「・・・。」
そんな3人の様子を遠巻きに伺いながら・・・静かに息を吹き返したひとりの姿があった。。。
そう、それは・・驚くべきことにむらさきであった。
あの大魔王との戦いで絶命していたはずの、魔王こと・・・むらさきが、なんと生き返ったのである。
これは、どのような仕組みで蘇ったのかわからないが、小紅から発せられた黄金色の光が、
むらさきを包み込んで、離れてしまったはずの魂と身体を再び結びつけたのだとしか考えられなかった・・・
ますます、謎は深まるばかりである・・・小紅の持つ、封印の正体とはいったい・・・ (謎)
小紅 「・・・むらさきさん!」
アイリス 「あぁ~っ、私の、私のむらさき・・・生きて、生きていたのね!! 」
くれない 「に、兄さん・・・ !?」
三者三様の驚きの声に、むらさきも何がなんだか・・・まだ状況がよく飲み込めてないようだったのだが。
むらさき 「・・・あっ、えっと・・・その、ただいま ^^;」
日頃、常にクールなむらさきらしくもなく、若干照れ笑いして、三人に熱く迎え入れられたのだった。
その様子を、こっそりと、もうひとり、上空より最初からずっと伺っていた人物がいた・・・
そう、それは、未だその正体がわからないままの獣医、ボルドーである。
そんな不気味な発言を残して、少し雰囲気にも変化が訪れているみたいなボルドーのその姿は、
この異次元にある異空間の景色にスッと、とけて見えなくなった・・・
彼の正体はいったい何者なのだろうか・・・そして、その目的とは?
(~ それは、きっと次の闇の黙示録編にて・・・徐々に解き明かされていくのであろうが ~ )
・・・結局、最初から最後まで、誰にも気づかれる事なく、彼の姿は露と消えてしまったのである。
そんな事など、当然知らない甲板の4人は、お互いの無事を祝い、互いの情報を交換したりして、
これまで起きた様々な事を少し整理していた・・・。
小紅 「・・・もしかしたら、ちょびさんも今ごろ生き返ってるかしら?」
≪~ だとしても、首が異様な角度に折れ曲がったりしてたままだったら怖いよなぁ、どうしよう ~ (謎)≫
アイリス 「残念だけど、その可能性はないわ。だって、あれも精巧に似せて造ったアンドロイドだもの。
修理することはもちろん可能だけども・・・あそこまで壊れると、いっそ造り直した方が早いわねぇ。」
そんなアイリスの言った事など、まるで聞こえなかったかのように・・・小紅は続けた。
小紅 「・・・そうだわ、さっき、記憶がどうのって言ってたわよね、くれないくん。」
くれない 「あぁ、ヴァンパイアの力と共にその歴史の記憶を一緒に受け継いだんだよ・・・」
むらさき 「そいつは、すごいじゃないか、くれない。」
すでに、今の格好は・・・もう魔王ではなく、本来の姿である人間のむらさきであった。
くれない 「・・・ったく、茶化すなよな。。。それで、蘇った時にその記憶の一部がすっと入ってきたんだよ。
ずっとその昔に、あの大魔王を封印したのは、この俺に力を与えてくれたアンデッドの王・・・、
暗闇の支配者でもある、通称(コードネーム):伯爵ってヴァンパイアと、もうひとりはと言うと・・・
とても重要な役割を果たした、ひとりの日本人女性だったんだって事がな。。。
つまり、その女性ってのが小紅の何代も前にあたる、当時、封印を継承してたご先祖様だったという訳さ。
今回、偶然か奇跡か、またその条件が揃ったことで、あの大魔王を封印することができたって事だな。」

その話を、興味津々で聞いていたアイリスは・・・好奇心に満ち、目を爛々と輝かせていたのだった。
アイリス 「あとで、じっくり詳しく聞かせて頂戴ね、くれない。。。早速、レポートにまとめるわ。」
くれない 「・・・おいおい ^^;;」
くれない 「・・・しかし、考えてみると、すごいことの連続だったな・・・こんなことが実際あるなんて、
数日前の俺なら、ほとんど信じるなんてできなかったぜ。」
むらさき 「まぁ、積もる話はあとにしようか・・・この封印を完全にする為にも、ここにもう一度、
外から強力な結界を張らなくてはならないな・・・、じゃあ、ひとまず我々の世界へ帰るとしよう。」
むらさきのその合図に合わせるかのように一行は、協力して新たに空間を繋げ・・・
この不思議な異次元の異空間を、名残惜しくも後にしたのだ・・・
いざ、さらば!・・・黒衣の貴婦人、セント・ライラ号よ。。。再び、末永く、静かに眠っていてくれ!!
魔王編 -完-
ナレーション 「・・・はいっ、長かったこの魔王編シリーズもようやく終わりまで、こぎつけました。
これもひとえに、作者ひとりの努力の賜物でありまして。。。~といいたいところですが。 ←おい!
・・・途中で投げ出し放置してた時にも暖かい目で、『・・・はやく、続きが読みたいわ』。。。と、
叱咤激励してくださった読者のみなさんのおかげでございます ♪
ところで、あれやこれは、いったい・・・どうなったんだよ !? ・・・と疑問も多々ありましょう ^^;
そこで、これから数回?に渡りまして、魔王編 -エピローグ-として、その後の登場人物たちを追っていき、
みなさんに、そのご報告をしたいと思います。 ←それって、完結したとか言わないだろ !?
まぁ、とにもかくにも、あの大魔王の恐怖から我々人類はついに解放されたのです、よかった、よかった。
― しかし、すでに闇の黙示録はもう始まってしまったともいわれています・・・ ―
・・・で作者が、この続きを書くか、書かないかは~、あなた次第です!」 ←また他人任せかい!! !
堕天使、アイリス・・・いや大魔王と戦わなければならない。
この状況においても、小紅の有する封印は目覚める気配もなく、ただ小紅を守護し続けてる・・・
果たして、このままで、小紅に勝機はあるのか・・・?
それとも、大魔王の手により闇の黙示録は実行されてしまうのだろうか・・・ !?
ナレーション 「・・・すでに戦いはもう戻れないところまできていた、一見すると、単にむらさきを巡る、
二人の女性同士の争いと取れない事もないが、そこに世界の平和がかかってくるとなると、
・・・もう話は全然、別な側面をみせることになる。
己の限界を超えて、いま出せる最大限の力でもって攻撃を仕掛けてくる大魔王に対して、
一方の小紅はというと、ただ防御するだけしか出来ないのである。
いまのままで、どちらが有利であるかは目に見えてはっきりとしていたのだが・・・。」
絶対的不利なこの状況においても、小紅は実に冷静に、この展開を見ていた。
もしも、こうだったらいいのに・・・と楽観的な考えは持ち合わせず、最悪の場合を想定しつつ、
二手三手先を読みながら行動していたのであった。
そして、最後に残された方法をとる、最高のタイミングを計っていた・・・
だが、それは、とても大きな賭けでもあったのだ。
アイリス 「・・・どうした、・・・そう逃げてばかりでは、・・・何も解決せぬぞ、・・・もうよいではないか、
・・・観念して、・・・楽になったらどうだ、・・・もはや誰も助からんのだしな。。。」
小紅 「・・・。」
アイリス 「・・・ふっ、・・・なんと、・・・強情な娘だ。。。」
そういう強気な発言をくり返す大魔王にも、かなり疲れが見え始めた・・・
元来、この最終形態を維持するという事は、とてつもなくエネルギーが必要なのである・・・
とても永い時間の封印から復活したばかりであるし、アイリスの器の許容力も関係もあって、
あまり長く続けていられないのだ。
そこらの事情も考慮して、小紅は状況を判断していたのだが・・・
ベストのタイミングというには及ばず、打って出るまでには至らないでいたのだ。
アイリス 「・・・こうしていても、・・・埒があかんな、・・・では先に、・・・そこのむらさきなる、
・・・その亡骸から、・・・無に帰してやるとするかな。。。」
小紅 「・・・!! 」
こういってはアレだが、死者を冒涜する事など・・・魔族には何の躊躇いもないのであろう、
その点において、大魔王ともなると、さぞかし平然とやってのける事なのだと・・・頷けもする。
最悪の場合も想定していたはずだったが、そこはそれ、対人間相手の範疇でしかなかった・・・
これには、さすがの小紅もいつもの冷静さを失ってしまった。
そして、大魔王が行動に移す前に、韋駄天よろしく・・・、― きっと、考える前に身体が動いてた ―
まるで瞬間移動したか如く、大魔王の目前に突如現れた小紅渾身の怒りを込めた必殺の、
捨て身アタック!が・・・その憎むべき大魔王のどてっ腹めがけてヒットしていたのだ!
小紅に残された秘策とは、そう、それは・・・小紅自身を標的目掛けてぶつけるという特攻であったのだ!!
しかし、それは、小紅を守護してる封印の力が足りなければ自滅してしまうという、諸刃の刃でもあった。
幸いながら、そのガードの防御能力は有効で、小紅の身体にさほど影響しなかったのだが・・・
タイミング的には、お世辞にも最良といえるものでもなかったので、その威力は思ってたほどは出なかった。
≪~ 実際、小紅は一族に代々伝わる封印の唯一の継承者として、幼い頃よりローズマリーらと共に、
厳しい訓練を受け、己を律するよう教育を受けてきた。
その実力は、ローズマリーにも決して負けてはいない・・・そう相手がただの人間であれば、そうそう簡単に、
遅れをとる事などないよう修行をし、常日頃から鍛錬しているのである。 ~ ≫
アイリス 「・・・ぐはっ!・・・な、なんだと。。。」
小紅 「そんなことは、させないわ!」
そんな小紅の激しいまでの感情を大魔王は、予想していなかった・・・それ故の直撃とも言えた。
・・・が、しかし、よろめいて、うずくまっただけで、すぐさま起き上がり・・・先程のくれないへの攻撃同様、
横たわっているむらさき目掛けて弧を描くように、口から凄まじい衝撃波を放ったのだ。
小紅 「・・・はっ!」
アイリス 「・・・くかかかっ、・・・愚か者め、・・・所詮は、・・・人間の小娘風情が、・・・この我輩に、
・・・楯突くなど、・・・な、なに?。。。」
すごい衝撃波の直撃を受けて、さき程同様、何も存在しない「無」の空間がそこにあるはずだった。
しかし、そこには、むらさきを庇うように立ちふさがっているひとつの影があったのである・・・
そう、それはさっき、大魔王の攻撃の前に敗れ去って、塵と化したはずのくれないであった。
彼が再び、大魔王の野望を阻止せんが為に、地獄の闇の底深くから颯爽と蘇ってきたのだ!
くれない 「よっ、待たせたな小紅、・・今度こそ、あとは俺に任せろ!」
小紅 「・・・くれないくん、無事だったの?」
くれない 「いや、さっきので確実に1回死んだよ・・・だけど、その事により、俺の中のリミッターが、
やっと解除されたみたいでな、さらに進化したというか・・・また生まれ変わったというか・・・ (謎)
なんか、うまく説明はできないが、これがアンデッドの持つ力のひとつらしいな。」
アイリス 「・・・性懲りもなく、・・・またやられに、・・・舞い戻ったのか、・・・この歴然とした、
・・・力の差を、・・・何度でも、・・・思い知るがいいわ!。。。」
しかし、今度のくれないは・・・いままでとは違っていた。
再び、小紅にむらさきのガードについてもらい、入れ替わるようにくれない自身は、
・・・大魔王に向ってゆっくり平然と歩いていった。
あの強敵である大魔王の次々と繰り出してくる、強力な衝撃波にかすりもしないのだ。
・・・いや、その衝撃波がすり抜けるといった方がいいのか、どうやら、直撃する瞬間に身体が霧状になり、
全て、受け流してるのである・・・これもヴァンパイアの得意とする技のひとつであった。
くれない 「ふっ、遊びは終わりだ、もう一度永い眠りにつくがいいぜ。」
アイリス 「・・・なんだと、・・・これでは、・・・あの時と、・・・同じではないか !?。。。」
くれない 「へんっ!・・・あんたのご自慢の衝撃波も、当たらなければどうってことないからな。」
そして、真ん前までやってきたくれないの全身全霊を込めた、ヴァンパイア奥義のひとつである、
「必殺!魔神斬り!! 」が、大魔王を・・・そう、大魔王だけを貫いたのである・・・
見ての通り、いくつもの無数の剣が、同時に相手を貫いて・・・その相手の魔の部分だけを、
切り離すという、対悪魔用の最終兵器なのである!
アイリス 「・・・ぐわーっ!・・・なんということだー !?・・・この我輩が、・・・よもや。。。!! ! 」
くれない 「・・・いまだ、小紅!・・・こいつを封印してくれ!! 」
小紅 「・・・えっ?・・・何言ってるのくれないくん。」
くれない 「・・・大丈夫、俺を信じてくれ、小紅はただ祈ればいいんだ・・・さぁっ!」
半ば、くれないに言われるがままに、小紅は両手を合わせ、精神統一して祈りの言葉を捧げた・・・
咄嗟の事であったが、昔から小紅の一族に口伝でのみ伝えられてきた言葉が自然と口から出たのだ。
― でも、もう誰もその言葉の意味を理解してるものは生きてはいないのだが。。。 ―
すると、どうだろう・・・小紅の身体がさらにも増して輝きだして、もう目を開けていられなくなるほどになった。
そして、そこらの辺りに散乱してた比較的大きく立派な棺のひとつに強固な結界が張られ、
その中に、大魔王を封じ込めてしまったではないか・・・
そう、しかも・・・大魔王の邪悪な心だけを封じ込めるという奇跡の御業を起こしたのである。
そのあと、小紅を纏っていた光は、眩い黄金色に変わり・・・黒衣の貴婦人、セント・ライラ号を包み込んだ。
それは、帆船全体を優しく、暖かい光で満ち溢れさせて・・・いつしか、消えていった。
くれない 「・・・やっぱ、すげえよな。。。記憶にあった通りだったなんて。」
そのくれないの声で、まだ放心状態であった、小紅も意識を取り戻した。
小紅 「・・・何が起こったの?・・・あたしに」
くれない 「・・・さっきのが小紅が受け継いでる封印の力の一部なんだよ、相手を封じ込めてしまうという、
とてつもない事が、小紅にはできるって事だな・・・まぁ多少の条件はあるだろうけども w」
小紅 「・・・そう、そうなの。。。でも、そんな事よりも・・・あたしは。。。」
両手放しで喜んでいるくれないの手前もあり、小紅はその先の言葉を飲み込んだ・・・、
するとその時・・・さっきまで、大魔王であったアイリスがヨロヨロと立ち上がり、意識を取り戻したのだった。
アイリス 「うぅっ、・・・あ、頭が・・・いえ、身体中が引き裂かれてしまったように痛むわ。。。」
くれない 「おっ、アイリス、無事だったのか・・・そいつは、なによりだったな。」
アイリス 「・・・私も、自分の中に閉じ込められてはいたけど、なんとか全て見て聞いてたわ、
・・・いろいろと、小紅にも、他の人にも酷いことをしてしまったかもしれないけれど、
でも、・・・でも、それよりも・・・むらさきが、むらさきが !?」
小紅 「・・・。」
そんな3人の様子を遠巻きに伺いながら・・・静かに息を吹き返したひとりの姿があった。。。
そう、それは・・驚くべきことにむらさきであった。
あの大魔王との戦いで絶命していたはずの、魔王こと・・・むらさきが、なんと生き返ったのである。
これは、どのような仕組みで蘇ったのかわからないが、小紅から発せられた黄金色の光が、
むらさきを包み込んで、離れてしまったはずの魂と身体を再び結びつけたのだとしか考えられなかった・・・
ますます、謎は深まるばかりである・・・小紅の持つ、封印の正体とはいったい・・・ (謎)
小紅 「・・・むらさきさん!」
アイリス 「あぁ~っ、私の、私のむらさき・・・生きて、生きていたのね!! 」
くれない 「に、兄さん・・・ !?」
三者三様の驚きの声に、むらさきも何がなんだか・・・まだ状況がよく飲み込めてないようだったのだが。
むらさき 「・・・あっ、えっと・・・その、ただいま ^^;」
日頃、常にクールなむらさきらしくもなく、若干照れ笑いして、三人に熱く迎え入れられたのだった。
その様子を、こっそりと、もうひとり、上空より最初からずっと伺っていた人物がいた・・・
そう、それは、未だその正体がわからないままの獣医、ボルドーである。
そんな不気味な発言を残して、少し雰囲気にも変化が訪れているみたいなボルドーのその姿は、
この異次元にある異空間の景色にスッと、とけて見えなくなった・・・
彼の正体はいったい何者なのだろうか・・・そして、その目的とは?
(~ それは、きっと次の闇の黙示録編にて・・・徐々に解き明かされていくのであろうが ~ )
・・・結局、最初から最後まで、誰にも気づかれる事なく、彼の姿は露と消えてしまったのである。
そんな事など、当然知らない甲板の4人は、お互いの無事を祝い、互いの情報を交換したりして、
これまで起きた様々な事を少し整理していた・・・。
小紅 「・・・もしかしたら、ちょびさんも今ごろ生き返ってるかしら?」
≪~ だとしても、首が異様な角度に折れ曲がったりしてたままだったら怖いよなぁ、どうしよう ~ (謎)≫
アイリス 「残念だけど、その可能性はないわ。だって、あれも精巧に似せて造ったアンドロイドだもの。
修理することはもちろん可能だけども・・・あそこまで壊れると、いっそ造り直した方が早いわねぇ。」
そんなアイリスの言った事など、まるで聞こえなかったかのように・・・小紅は続けた。
小紅 「・・・そうだわ、さっき、記憶がどうのって言ってたわよね、くれないくん。」
くれない 「あぁ、ヴァンパイアの力と共にその歴史の記憶を一緒に受け継いだんだよ・・・」
むらさき 「そいつは、すごいじゃないか、くれない。」
すでに、今の格好は・・・もう魔王ではなく、本来の姿である人間のむらさきであった。
くれない 「・・・ったく、茶化すなよな。。。それで、蘇った時にその記憶の一部がすっと入ってきたんだよ。
ずっとその昔に、あの大魔王を封印したのは、この俺に力を与えてくれたアンデッドの王・・・、
暗闇の支配者でもある、通称(コードネーム):伯爵ってヴァンパイアと、もうひとりはと言うと・・・
とても重要な役割を果たした、ひとりの日本人女性だったんだって事がな。。。
つまり、その女性ってのが小紅の何代も前にあたる、当時、封印を継承してたご先祖様だったという訳さ。
今回、偶然か奇跡か、またその条件が揃ったことで、あの大魔王を封印することができたって事だな。」
その話を、興味津々で聞いていたアイリスは・・・好奇心に満ち、目を爛々と輝かせていたのだった。
アイリス 「あとで、じっくり詳しく聞かせて頂戴ね、くれない。。。早速、レポートにまとめるわ。」
くれない 「・・・おいおい ^^;;」
くれない 「・・・しかし、考えてみると、すごいことの連続だったな・・・こんなことが実際あるなんて、
数日前の俺なら、ほとんど信じるなんてできなかったぜ。」
むらさき 「まぁ、積もる話はあとにしようか・・・この封印を完全にする為にも、ここにもう一度、
外から強力な結界を張らなくてはならないな・・・、じゃあ、ひとまず我々の世界へ帰るとしよう。」
むらさきのその合図に合わせるかのように一行は、協力して新たに空間を繋げ・・・
この不思議な異次元の異空間を、名残惜しくも後にしたのだ・・・
いざ、さらば!・・・黒衣の貴婦人、セント・ライラ号よ。。。再び、末永く、静かに眠っていてくれ!!
魔王編 -完-
ナレーション 「・・・はいっ、長かったこの魔王編シリーズもようやく終わりまで、こぎつけました。
これもひとえに、作者ひとりの努力の賜物でありまして。。。~といいたいところですが。 ←おい!
・・・途中で投げ出し放置してた時にも暖かい目で、『・・・はやく、続きが読みたいわ』。。。と、
叱咤激励してくださった読者のみなさんのおかげでございます ♪
ところで、あれやこれは、いったい・・・どうなったんだよ !? ・・・と疑問も多々ありましょう ^^;
そこで、これから数回?に渡りまして、魔王編 -エピローグ-として、その後の登場人物たちを追っていき、
みなさんに、そのご報告をしたいと思います。 ←それって、完結したとか言わないだろ !?
まぁ、とにもかくにも、あの大魔王の恐怖から我々人類はついに解放されたのです、よかった、よかった。
― しかし、すでに闇の黙示録はもう始まってしまったともいわれています・・・ ―
・・・で作者が、この続きを書くか、書かないかは~、あなた次第です!」 ←また他人任せかい!! !
2008年09月28日
光り輝くもの -闇と光の邂逅-
・・・別次元の異空間に、その強力な結界と共に。。。黒衣の貴婦人、セント・ライラ号は、
凶悪な堕天使を封印する棺として、長き時間に渡り、その役目を担ってきたのだ。
それが、運命の悪戯に翻弄され、自分も知らず知らずのうちに、邪(よこしま)な意志に操られいた、
・・・若き天才科学者アイリスの手により、ついに開封されて蘇る事となってしまった・・・
かつては天使として存在したが、もうひとつの真の顔に目覚め、邪悪な仮面をつけた悪魔でもある堕天使、
そこに秘められたパワーは絶大であり、それはもう、まったく次元の違う強さを持っていたのだ。
そう魔族の王として、いや魔王の中の魔王・・・大魔王として君臨していたのだった。
それほどまでの力を有していながら、何故、封印される羽目になったのか詳細はわからないが、
その封印に際して、あの暗闇の支配者・・・コードネーム:伯爵が深く関わっていることは明白のようである。
ナレーション 「・・・次元を超えて、この異空間を震撼させている謎の存在の正体とはいったい?
・・・実は、それはくれないたちのすぐ傍に潜んでいたのだ。
そう、彼らのすぐ近くに、もうひとつの大いなる封印が眠っていた事を皆さんは覚えているだろうか・・・
それは、堕天使の封印を解除する際に、生贄として捧げられた小紅が代々継承する封印の事である。
― そもそも封印というものは、小さな箱からもっとも多いものが棺で・・・何か物理的な入れ物にその力を、
特別な方法で封じ込められている・・・というのが研究者の間で知られていた。
これまでにも、伯爵の要塞教会を含む城だとか・・・大魔王の異空間に浮かぶ帆船であるとか、
封印されている力によっては、かなり巨大なものもある事が判明している。―
・・・そして、小紅の持つとされている封印・・・それは、これまでのケースにはまだなかったのだが、
何かモノに封じ込まれているのではなく、人間そのものを器に封印されているというものなのであった。
しかも、それが小紅の一族に一子相伝として、極秘裏に受け継がれてきたという・・・
その封印が持つ特別な力は、宿主である小紅の意志に関わらず、自己防衛本能が自動的に作動し、
今回のように小紅を巧妙に仮死状態にみせ、敵の眼を欺くという荒技を平然とやってのけたのである。。。
そう、封印の力により、小紅が生贄にされて、さも命を落としたかのように周りの者たちに見せていたのだ。
つまり、・・・封印自身が仕掛けた、まことに大掛かりなフェイクであったのである !?」
それまで時空間を越えて、共鳴するかの如く震撼していた音が・・・ある気配の訪れと共に、ふいに止んだ。
その方向、黒衣の貴婦人・・・セント・ライラ号の甲板ちょうど中央の辺りであるが、眩く輝く光を放ち、
・・・その身体を純白の衣装に身を包んで、あの小紅が神々しく現れたのだ。。。
くれない 「・・・こ、小紅なのか。。。?」
小紅 「・・・。」
くれない 「・・・違うのか?・・・どうなんだ返事をしてくれ小紅 !?」
そのくれないの熱い呼びかけに、改めて気付いたかのように・・・小紅はようやく口を開いた。
小紅 「・・・ごめんね、くれないくん・・・あたし、ちょびさんを助けてあげられなかった。。。
それから、・・・たぶん薬でだったと思うけど・・・意識を失ってしまったの。。。
・・・あたし深く眠っていたわ、もう時間なんてどれくらい経ったのかなんて、わからないくらい過ぎて、
どこか遠くの方で、むらさきさんの叫び声が聞こえたわ・・・でも、身体を動かすことができなかったの、
・・・何もできなかった・・・むらさきさんの命の灯火が小さくなり、消えていくのをただ感じていただけで。。。
その直後よ、くれないくんの魂をも揺さぶる叫び声、いえ怒号かしら・・・それを感じたのは。。。
・・・そして、それは、あたしが繋がれていたこの重い鎖を断ち切るだけの充分な威力を持っていたわ。
どうやら、あたしの中にある封印は・・・自己防衛能力にとても優れてはいるのだけど、
あたしの大切な人たちまで、護ってくれるような作動はしなかったのね・・・」
くれない 「・・・そうか、そうだったのか、・・・小紅もまた封印に、・・・関係していたんだな。」
ふと垣間見せた、小紅の表情のかすかな変化を、その時のくれないは気がついてやれなかった・・・
なんにせよ、あまり一度にいろんな事が起こりすぎたのだ・・・それは仕方なかったのかもしれない。
アイリス 「・・・この大魔王たる我輩をも、・・・謀るとは、・・・永く眠りについている間に、・・・この世界も、
・・・少しは、・・・楽しめるように、・・・なっておるのだな。。。」
つい先程まで大魔王による超強力な攻撃を一身に受けていたくれないは、けっして無傷であった訳でなく、
身体中のあちこちに数多くの痛手を受け、全身血まみれ状態であり・・・顔面も蒼白であった。
ヴァンパイアにとっては、より特別な意味をもつ血液が、大量に流れ出てしまっていたのだ・・・
いかな不死身の身体を持つヴァンパイアと言えども、その生命の源でもある血液が流れ出てしまっては、
秘められた能力を発揮するどころか、もう活動すらできなくなってしまうだろう。
特にくれないのように、まだその大いなる力を使いこなせない身にとってそれは物理的な死を意味していた。
だが、そんなくれないの言葉など、まるで気にしない素振りで、アイリスの姿をしたもの・・・大魔王は、
・・・ゆっくりと立ち上がり、・・・こちらに向って音もなく忍び寄ってきた。
くれない 「・・・くっ、小紅、おまえはいいから、いますぐこの場を去れ・・・ここは、俺が引き受けたから!
・・・こんなヤツなんて、クシャミひとつで元の壺に返してくれるわ♪」 ←だから、大魔王違いだってば !?
もう既に、その場に立っているだけでも辛そうなのは・・・誰の目に見ても明らかだったのだが、
仲間の手前もあってか、ただ負けず嫌いなだけなのか、くれないは、精一杯強がってみせた・・・
くれない 「・・・こんな相手、俺一人で充分だしな・・・まだおつりがくるってもんだ、・・・さぁ、はやく!
・・・あんまし、男に恥かかせないで・・・さっさと兄貴を連れて、こっから立ち去ってくれ。。。!! 」
アイリス 「・・・このものは、・・・愚かな人類の中においても、・・・特に愚かな部類に入るとみえるな。。。」
その大魔王の言葉を遮るように小紅は・・・対峙するくれないとアイリスの間に滑り込むように割って入った。
小紅 「・・・大丈夫よ、ありがとうくれないくん。。。
あたしには、まだやらなければならない仕事が残ってるから・・・そこにいるアイリスとね。。。
あなたこそ、ここは・・・あたしに任せて、もうゆっくり休んでくれていいわよ。」
くれない 「・・・ふっ、言ってくれるぜ。。。姿かたちはなんだか神々しくて、アレだけど・・・中身は、
その中身は、いつもの強気な小紅ちゃんのままなんだな・・・逆に、安心したぜぇ。」
全身みるからにボロボロで、傷だらけのくれないであったが・・・こうした小紅とのいつものやりとりは、
・・・さっきまでと違って、本当に心が温かくなれた。
一方、小紅も・・・その緊張した表情は変わらないものの、端整な顔に少し笑顔が戻ってきたように見える。
アイリス 「・・・そなたたちの、・・・戯言に、・・・いつまでも、・・・つきあっておられぬは、・・・ふたりして、
・・・仲良く揃って、・・・塵と化すがよい。。。」
くれない 「・・・なんだと!」
次の瞬間、大魔王は大きく口を開けて・・・とてつもない衝撃波をふたりに目掛けてお見舞いしてきた。
それは一瞬の出来事で、もちろん避ける事などできずに・・・手前にいた小紅などはもろに、
その衝撃を受けてしまったのだ・・・!!
くれない 「・・・うぉっ!・・・しまった、・・・小紅が!! ! 」
アイリス 「・・・ふむ、・・・まずは、・・・ひとりか。。。」
あの直撃をまともにくらったのである・・・大魔王がそう確信したのも、なんら不思議ではなかったが・・・
小紅 「・・・平気よ、くれないくん。
言ったでしょ・・・あたしの持つ封印は自己防衛本能があって、とても防御能力に優れているって。。。
・・・急だったんで、少し驚いたけど・・・なんともないわ。」
アイリス 「・・・なんだと !?。。。」
くれない 「・・・おぉっ、・・・無事なのか、・・・ってあんなのくらっても平気って !?」
周囲の驚きをよそに、小紅は何もなかったかのように・・・そこに立っていた。
・・・間髪入れずに、大魔王が次々と繰り出す衝撃波もことごとく、その身で受け止めてしまったのだが、
いくつかの衝撃は、その勢いを若干失いつつも・・・小紅の後方、くれないにまで届いていた・・・
くれないのお気に入りの紅いライダー・ジャケットの上着も木っ端微塵に破れてしまったのだが、
何よりも・・・その衝撃で、もう立っていられなくなったのだろう・・・その場に座り込んでしまった。
くれない 「・・・す、すげぇ、・・・なんか次元が違う強さだ。。。」
腰を抜かしたままで、くれないは小紅のその能力のすごさに・・・感心していた。
アイリス 「・・・おのれ!・・・かくなる上は、・・・まだ覚醒したばかりで、・・・躊躇っておったのだが、
・・・そうも言ってられんわ、・・・我輩の真の力を、・・・貴様ら虫けらどもに、・・・思い知らしてくれる。。。!」
くれない 「・・・なにをーっ !?・・・かまわねぇ、俺が許可する・・・小紅、その力でぶちのめしてやれ!! 」
小紅 「・・・ところが、そうもいかないのよ・・・くれないくん。。。
さっき言ってなかったけど、あたしの中にある封印って実はまだ目覚めてはいないのよ・・・
つまり眠ったままなの・・・どんな攻撃されても、自己防衛能力であたしを護ってくれるけど、
こちらからは、相手に何かができるってことじゃないみたいなの。。。」
くれない 「・・・えぇぇぇぇぇぇぇーーーーっ !?」
輝く純白のドレスを身に纏い、神々しいまでのオーラを発してしながら・・・いまだ小紅の中にある封印は、
目覚めてさえもなく、眠ったままだと言うではないか・・・
これには・・・さすがの小紅も、ちょっと困った顔をしてみせた。。。
だが、そのふたりを他所に・・・アイリスの、いや大魔王の様子が明らかに違ってきているではないか !?
目は真っ赤に血走っており、天使の輪も消え去り、2本の鋭い角を生やし、口元には尖った牙もみえる・・・
闇の伝承の中で語り継がれてきた、悪魔の姿がそこにあったのだ。。。
さき程までのアイリスは、大魔王とはいえ堕天使であり、・・・まだどこか美しいとも言える姿であったが。。。
いまのアイリスと言えば、とても禍々しく妖艶で・・・天使のヴェールなど脱ぎ捨てた大魔王が、
持っているに相応しい凶悪な風貌をしており、そしてこれが・・・本来の姿の映し身なのであろう。
(・・・大魔王自身も、いとも簡単に消し去れるはずのものに・・・これほどまでに苦労させられるとは、
思ってもいなかったし・・・永き眠りから目覚めたばかりで己が力が万全ではなかったのもあっただろう。。。
また、ある程度はわかっていたが・・・むらさき、くれない、そして、小紅にまでこうも強く抵抗されるとは、
大魔王の当初の計画からは、予測することができなかったのかもしれない・・・)
・・・それは、最終形態とも言える姿であり、脅威の変身能力であったが、かなり無理をしているのか、
大魔王はいまの姿を保つのに、とてつもない精神力を必要としているらしく・・・どこか安定していないようだ。
・・・当然ではあるが、アイリスのもつ器では限界があるので、真の意味で大魔王として、
本来の力を発揮することは・・・まだ不可能であったのだと考えられる。
ただ・・・それでいてさえも、いまのアイリスの姿は毒々しい負のオーラで満ち溢れ、それを見るもの全てを、
恐怖のどん底に陥れるに充分な効果があったのだ !?
くれない 「・・・ちっ、・・・これじゃR.P.G.のラスボスじゃねぇか。。。ったく・・・ぐはーーーーーっ!! ! 」
まだくれないが言い終わらないうちに、大魔王が口から放った渾身の衝撃波は・・・目にも留まらぬ速さで、
おおきく小紅を避けるよう垂直に折れ曲がり、そのまま座り込んでいるくれないへと突き刺さったのだ・・・!
もう動く事もできなかったであろうくれないに、それを避けろ・・・と言うのが無理な話なのである。
その衝撃は凄まじく、くれないのいた辺りは空間が歪んでしまったのであろうか・・・そこには、そこにはもう、
なにもなかったのだ・・・文字通り、塵すら存在しない「無」だけが、そこにあったと言えた。
小紅 「・・・く、くれないくん !?」
アイリス 「・・・くかかかっ!・・・他愛もない、・・・これでいいのだ、・・・これでいいのだーっ。。。!!」
・・・つづく。
ナレーション 「・・・底知れぬ強さを秘めてはいるが、まったく未知数の小紅が復活したのもつかの間、
最終形態へと邪悪な進化を遂げたアイリスこと大魔王の手により、とうとう我らが主人公、くれないは、
思ってたほど活躍することもなく (謎)・・・跡形もなく消し飛んでしまったのだった。。。
ついに、闇の黙示録のページがめくられて・・・人類破滅へのカウントダウンが始まった。。。
たったひとり残されたのは、いまだ覚醒する気配すらない小紅だけである・・・!
いま全ての意志を引き継いで・・・小紅はアイリスと人類の存亡をかけた一騎打ちを仕掛ける !?
では、次回・・・魔王編 -最終章- に御期待下さい。」 ←本当に終われるのか? (謎)
凶悪な堕天使を封印する棺として、長き時間に渡り、その役目を担ってきたのだ。
それが、運命の悪戯に翻弄され、自分も知らず知らずのうちに、邪(よこしま)な意志に操られいた、
・・・若き天才科学者アイリスの手により、ついに開封されて蘇る事となってしまった・・・
かつては天使として存在したが、もうひとつの真の顔に目覚め、邪悪な仮面をつけた悪魔でもある堕天使、
そこに秘められたパワーは絶大であり、それはもう、まったく次元の違う強さを持っていたのだ。
そう魔族の王として、いや魔王の中の魔王・・・大魔王として君臨していたのだった。
それほどまでの力を有していながら、何故、封印される羽目になったのか詳細はわからないが、
その封印に際して、あの暗闇の支配者・・・コードネーム:伯爵が深く関わっていることは明白のようである。
ナレーション 「・・・次元を超えて、この異空間を震撼させている謎の存在の正体とはいったい?
・・・実は、それはくれないたちのすぐ傍に潜んでいたのだ。
そう、彼らのすぐ近くに、もうひとつの大いなる封印が眠っていた事を皆さんは覚えているだろうか・・・
それは、堕天使の封印を解除する際に、生贄として捧げられた小紅が代々継承する封印の事である。
― そもそも封印というものは、小さな箱からもっとも多いものが棺で・・・何か物理的な入れ物にその力を、
特別な方法で封じ込められている・・・というのが研究者の間で知られていた。
これまでにも、伯爵の要塞教会を含む城だとか・・・大魔王の異空間に浮かぶ帆船であるとか、
封印されている力によっては、かなり巨大なものもある事が判明している。―
・・・そして、小紅の持つとされている封印・・・それは、これまでのケースにはまだなかったのだが、
何かモノに封じ込まれているのではなく、人間そのものを器に封印されているというものなのであった。
しかも、それが小紅の一族に一子相伝として、極秘裏に受け継がれてきたという・・・
その封印が持つ特別な力は、宿主である小紅の意志に関わらず、自己防衛本能が自動的に作動し、
今回のように小紅を巧妙に仮死状態にみせ、敵の眼を欺くという荒技を平然とやってのけたのである。。。
そう、封印の力により、小紅が生贄にされて、さも命を落としたかのように周りの者たちに見せていたのだ。
つまり、・・・封印自身が仕掛けた、まことに大掛かりなフェイクであったのである !?」
それまで時空間を越えて、共鳴するかの如く震撼していた音が・・・ある気配の訪れと共に、ふいに止んだ。
その方向、黒衣の貴婦人・・・セント・ライラ号の甲板ちょうど中央の辺りであるが、眩く輝く光を放ち、
・・・その身体を純白の衣装に身を包んで、あの小紅が神々しく現れたのだ。。。
くれない 「・・・こ、小紅なのか。。。?」
小紅 「・・・。」
くれない 「・・・違うのか?・・・どうなんだ返事をしてくれ小紅 !?」
そのくれないの熱い呼びかけに、改めて気付いたかのように・・・小紅はようやく口を開いた。
小紅 「・・・ごめんね、くれないくん・・・あたし、ちょびさんを助けてあげられなかった。。。
それから、・・・たぶん薬でだったと思うけど・・・意識を失ってしまったの。。。
・・・あたし深く眠っていたわ、もう時間なんてどれくらい経ったのかなんて、わからないくらい過ぎて、
どこか遠くの方で、むらさきさんの叫び声が聞こえたわ・・・でも、身体を動かすことができなかったの、
・・・何もできなかった・・・むらさきさんの命の灯火が小さくなり、消えていくのをただ感じていただけで。。。
その直後よ、くれないくんの魂をも揺さぶる叫び声、いえ怒号かしら・・・それを感じたのは。。。
・・・そして、それは、あたしが繋がれていたこの重い鎖を断ち切るだけの充分な威力を持っていたわ。
どうやら、あたしの中にある封印は・・・自己防衛能力にとても優れてはいるのだけど、
あたしの大切な人たちまで、護ってくれるような作動はしなかったのね・・・」
くれない 「・・・そうか、そうだったのか、・・・小紅もまた封印に、・・・関係していたんだな。」
ふと垣間見せた、小紅の表情のかすかな変化を、その時のくれないは気がついてやれなかった・・・
なんにせよ、あまり一度にいろんな事が起こりすぎたのだ・・・それは仕方なかったのかもしれない。
アイリス 「・・・この大魔王たる我輩をも、・・・謀るとは、・・・永く眠りについている間に、・・・この世界も、
・・・少しは、・・・楽しめるように、・・・なっておるのだな。。。」
つい先程まで大魔王による超強力な攻撃を一身に受けていたくれないは、けっして無傷であった訳でなく、
身体中のあちこちに数多くの痛手を受け、全身血まみれ状態であり・・・顔面も蒼白であった。
ヴァンパイアにとっては、より特別な意味をもつ血液が、大量に流れ出てしまっていたのだ・・・
いかな不死身の身体を持つヴァンパイアと言えども、その生命の源でもある血液が流れ出てしまっては、
秘められた能力を発揮するどころか、もう活動すらできなくなってしまうだろう。
特にくれないのように、まだその大いなる力を使いこなせない身にとってそれは物理的な死を意味していた。
だが、そんなくれないの言葉など、まるで気にしない素振りで、アイリスの姿をしたもの・・・大魔王は、
・・・ゆっくりと立ち上がり、・・・こちらに向って音もなく忍び寄ってきた。
くれない 「・・・くっ、小紅、おまえはいいから、いますぐこの場を去れ・・・ここは、俺が引き受けたから!
・・・こんなヤツなんて、クシャミひとつで元の壺に返してくれるわ♪」 ←だから、大魔王違いだってば !?
もう既に、その場に立っているだけでも辛そうなのは・・・誰の目に見ても明らかだったのだが、
仲間の手前もあってか、ただ負けず嫌いなだけなのか、くれないは、精一杯強がってみせた・・・
くれない 「・・・こんな相手、俺一人で充分だしな・・・まだおつりがくるってもんだ、・・・さぁ、はやく!
・・・あんまし、男に恥かかせないで・・・さっさと兄貴を連れて、こっから立ち去ってくれ。。。!! 」
アイリス 「・・・このものは、・・・愚かな人類の中においても、・・・特に愚かな部類に入るとみえるな。。。」
その大魔王の言葉を遮るように小紅は・・・対峙するくれないとアイリスの間に滑り込むように割って入った。
小紅 「・・・大丈夫よ、ありがとうくれないくん。。。
あたしには、まだやらなければならない仕事が残ってるから・・・そこにいるアイリスとね。。。
あなたこそ、ここは・・・あたしに任せて、もうゆっくり休んでくれていいわよ。」
くれない 「・・・ふっ、言ってくれるぜ。。。姿かたちはなんだか神々しくて、アレだけど・・・中身は、
その中身は、いつもの強気な小紅ちゃんのままなんだな・・・逆に、安心したぜぇ。」
全身みるからにボロボロで、傷だらけのくれないであったが・・・こうした小紅とのいつものやりとりは、
・・・さっきまでと違って、本当に心が温かくなれた。
一方、小紅も・・・その緊張した表情は変わらないものの、端整な顔に少し笑顔が戻ってきたように見える。
アイリス 「・・・そなたたちの、・・・戯言に、・・・いつまでも、・・・つきあっておられぬは、・・・ふたりして、
・・・仲良く揃って、・・・塵と化すがよい。。。」
くれない 「・・・なんだと!」
次の瞬間、大魔王は大きく口を開けて・・・とてつもない衝撃波をふたりに目掛けてお見舞いしてきた。
それは一瞬の出来事で、もちろん避ける事などできずに・・・手前にいた小紅などはもろに、
その衝撃を受けてしまったのだ・・・!!
くれない 「・・・うぉっ!・・・しまった、・・・小紅が!! ! 」
アイリス 「・・・ふむ、・・・まずは、・・・ひとりか。。。」
あの直撃をまともにくらったのである・・・大魔王がそう確信したのも、なんら不思議ではなかったが・・・
小紅 「・・・平気よ、くれないくん。
言ったでしょ・・・あたしの持つ封印は自己防衛本能があって、とても防御能力に優れているって。。。
・・・急だったんで、少し驚いたけど・・・なんともないわ。」
アイリス 「・・・なんだと !?。。。」
くれない 「・・・おぉっ、・・・無事なのか、・・・ってあんなのくらっても平気って !?」
周囲の驚きをよそに、小紅は何もなかったかのように・・・そこに立っていた。
・・・間髪入れずに、大魔王が次々と繰り出す衝撃波もことごとく、その身で受け止めてしまったのだが、
いくつかの衝撃は、その勢いを若干失いつつも・・・小紅の後方、くれないにまで届いていた・・・
くれないのお気に入りの紅いライダー・ジャケットの上着も木っ端微塵に破れてしまったのだが、
何よりも・・・その衝撃で、もう立っていられなくなったのだろう・・・その場に座り込んでしまった。
くれない 「・・・す、すげぇ、・・・なんか次元が違う強さだ。。。」
腰を抜かしたままで、くれないは小紅のその能力のすごさに・・・感心していた。
アイリス 「・・・おのれ!・・・かくなる上は、・・・まだ覚醒したばかりで、・・・躊躇っておったのだが、
・・・そうも言ってられんわ、・・・我輩の真の力を、・・・貴様ら虫けらどもに、・・・思い知らしてくれる。。。!」
くれない 「・・・なにをーっ !?・・・かまわねぇ、俺が許可する・・・小紅、その力でぶちのめしてやれ!! 」
小紅 「・・・ところが、そうもいかないのよ・・・くれないくん。。。
さっき言ってなかったけど、あたしの中にある封印って実はまだ目覚めてはいないのよ・・・
つまり眠ったままなの・・・どんな攻撃されても、自己防衛能力であたしを護ってくれるけど、
こちらからは、相手に何かができるってことじゃないみたいなの。。。」
くれない 「・・・えぇぇぇぇぇぇぇーーーーっ !?」
輝く純白のドレスを身に纏い、神々しいまでのオーラを発してしながら・・・いまだ小紅の中にある封印は、
目覚めてさえもなく、眠ったままだと言うではないか・・・
これには・・・さすがの小紅も、ちょっと困った顔をしてみせた。。。
だが、そのふたりを他所に・・・アイリスの、いや大魔王の様子が明らかに違ってきているではないか !?
目は真っ赤に血走っており、天使の輪も消え去り、2本の鋭い角を生やし、口元には尖った牙もみえる・・・
闇の伝承の中で語り継がれてきた、悪魔の姿がそこにあったのだ。。。
さき程までのアイリスは、大魔王とはいえ堕天使であり、・・・まだどこか美しいとも言える姿であったが。。。
いまのアイリスと言えば、とても禍々しく妖艶で・・・天使のヴェールなど脱ぎ捨てた大魔王が、
持っているに相応しい凶悪な風貌をしており、そしてこれが・・・本来の姿の映し身なのであろう。
(・・・大魔王自身も、いとも簡単に消し去れるはずのものに・・・これほどまでに苦労させられるとは、
思ってもいなかったし・・・永き眠りから目覚めたばかりで己が力が万全ではなかったのもあっただろう。。。
また、ある程度はわかっていたが・・・むらさき、くれない、そして、小紅にまでこうも強く抵抗されるとは、
大魔王の当初の計画からは、予測することができなかったのかもしれない・・・)
・・・それは、最終形態とも言える姿であり、脅威の変身能力であったが、かなり無理をしているのか、
大魔王はいまの姿を保つのに、とてつもない精神力を必要としているらしく・・・どこか安定していないようだ。
・・・当然ではあるが、アイリスのもつ器では限界があるので、真の意味で大魔王として、
本来の力を発揮することは・・・まだ不可能であったのだと考えられる。
ただ・・・それでいてさえも、いまのアイリスの姿は毒々しい負のオーラで満ち溢れ、それを見るもの全てを、
恐怖のどん底に陥れるに充分な効果があったのだ !?
くれない 「・・・ちっ、・・・これじゃR.P.G.のラスボスじゃねぇか。。。ったく・・・ぐはーーーーーっ!! ! 」
まだくれないが言い終わらないうちに、大魔王が口から放った渾身の衝撃波は・・・目にも留まらぬ速さで、
おおきく小紅を避けるよう垂直に折れ曲がり、そのまま座り込んでいるくれないへと突き刺さったのだ・・・!
もう動く事もできなかったであろうくれないに、それを避けろ・・・と言うのが無理な話なのである。
その衝撃は凄まじく、くれないのいた辺りは空間が歪んでしまったのであろうか・・・そこには、そこにはもう、
なにもなかったのだ・・・文字通り、塵すら存在しない「無」だけが、そこにあったと言えた。
小紅 「・・・く、くれないくん !?」
アイリス 「・・・くかかかっ!・・・他愛もない、・・・これでいいのだ、・・・これでいいのだーっ。。。!!」
・・・つづく。
ナレーション 「・・・底知れぬ強さを秘めてはいるが、まったく未知数の小紅が復活したのもつかの間、
最終形態へと邪悪な進化を遂げたアイリスこと大魔王の手により、とうとう我らが主人公、くれないは、
思ってたほど活躍することもなく (謎)・・・跡形もなく消し飛んでしまったのだった。。。
ついに、闇の黙示録のページがめくられて・・・人類破滅へのカウントダウンが始まった。。。
たったひとり残されたのは、いまだ覚醒する気配すらない小紅だけである・・・!
いま全ての意志を引き継いで・・・小紅はアイリスと人類の存亡をかけた一騎打ちを仕掛ける !?
では、次回・・・魔王編 -最終章- に御期待下さい。」 ←本当に終われるのか? (謎)
2008年09月24日
不屈の闘志 -闇と光の邂逅-
よぉ~みんな、前回の2作連続時間差upは楽しんでくれたかな~っ?
(・・・なんと訪問数の記録更新もして、初回以来の脅威の人数になったぞ ←数字は聞くなよ w )
そんな事より、「その前作からは1ヶ月以上の間があっただろ!」・・・ってお叱りは、さておいて。。。(謎)
今回、遂に・・・我らが主人公のくれないくんが、新たな力をひっさげて舞台の中心へと躍り出ます。
・・・それでは、ここからは皆さんがその眼で、この物語の歴史の証人となって見届けてやってくださいね。
ナレーション 「・・・なんとか命がけの試練を乗り越えて、ヴァンパイアの能力をその手にしたくれないは、
閉じた空間を一路、見るからにすっかり変貌してしまった黒衣の貴婦人、セント・ライラ号へと急いでいた。
もちろん、今のくれないだけの力では・・・直接、乗り込む事など不可能であるらしく・・・
その強力な結界の中を、歯痒い思いをしながら・・・ただただ突き進んでいたのだった。」
すぐ目の前にあるのに届かないというこの感覚は、あたかも夢の中で懸命に走っているのに、
それがスローモーションの如く感じ、もどかしいさまに酷似していた。
ヴァンパイアという超人の力を手に入れたばかりのくれないには、その記憶をも受け継いだとは言え、
いまだうまく情報を処理し、有効に活用することはできていない・・・
だが、そのおかげもあって・・・くれないがこれまでみえていなかった事実、わかっていなかった真実が、
はっきりと形になって理解できるようになったのである。

・・・どうして、あの日むらさきが失踪し・・・また姿をみせるようになったのか。。。
これまでに、自分の周りで起こっていたバラバラの出来事が・・・この封印というキーワードを中心に、
全てがひとつに集結していった事・・・
また、周囲にいた仲間や人物たちも・・・少なからず、この封印と関わりを持つものばかり達だった事・・・
こうした現状を踏まえる事が可能になったのも・・・くれないが深く封印に関係できたからであって、
・・・結果的には、なるべくしてなったとも言えなくもないのだが。。。
やはり遅すぎた感は否めない・・・もっと事前にわかっていれば回避できた悲劇もあったろうに。
いまは、それを言っても仕方ない事なのだけれども・・・
くれない 「・・・ちっ、俺はなんて愚かだったんだ・・・何も知らないでいい気になっていたなんて、
とんだ道化もいいとこだぜ・・・済んだ事をいまさら悔やんでも仕方ないが、これからできること・・・
やれることをまず順番にするしか方法はないか・・・待ってろ、俺はここにいるぞ!」
そうこうしてる間に、やっとのことで辿り着いたくれないが目にしたものは・・・
深々と椅子に腰掛けて、その長く綺麗な脚を組んで余裕の笑みの堕天使、・・・大魔王ことアイリス。

さらに、その傍らでまったく微動だにせず、ばったりと力尽きて倒れている魔王こと、闇の貴公子・・・
いや、くれないの実兄であるむらさきの無残に変わり果てた姿がそこにあった。
くれない 「・・・しまった、間に合わなかったのか !?」
そのくれないの語り掛けに応えるように、ビクっと身体を小さく震わせ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・おいおい、・・・そう簡単に勝手に殺すなよ、・・・ご覧の通りの有様だが、
・・・なんとかまだ生きてるさ。。。」
息も絶え絶えになりながら闇の貴公子、むらさきは倒れたままの格好で・・・絞り出すように声をあげていた。

むらさき 「・・・まったく、・・・おまえは昔からそうだったよくれない、・・・普段は、・・・時間を守るくせに、
・・・肝心な時に限って、・・・こうやって遅刻する事がある、・・・いま時、・・・そんなの、・・・流行ってないぞ。」
くれない 「・・・兄さん!」
アイリス 「あら、せっかくの兄弟2人で感動の涙のご対面をしてるところ、水を差して悪いのだけども・・・
いま、ようやく、むらさきが私だけのものになるところなのよ・・・
後からノコノコ来て邪魔をしないでほしいものねぇ。。。」
それは・・・まだアイリスであったのか、もう違うものであったのか定かではないが・・・
この話している内容をみる限りでは、アイリスであると言えるだろう。。。
まだ100%完全に乗っ取られているというか、完璧に憑依されている訳ではなさそうだった・・・
アイリス 「・・・その力、そう、そうなのね。。。ヴァンパイアのものだわ、しかも、あの憎むべき・・・」
アイリス 「・・・あの憎むべき、あやつの匂いがぷんぷんしておるわ。。。
小癪なやつめ・・・、我輩が受けた借りは、それ相応の利子をつけて返してやらんといかんな。。。」
突如、アイリスの口調が変化した・・・あの大魔王のものになったのだ。
くれない 「・・・何を言ってやがる、借りを返すのはこっちの方だぜ!てめぇの方こそ覚悟しやがれ!! 」
アイリス 「賢しいな・・・小僧、・・・貴様まだその力をまともに使いこなせてはおるまい。。。
そのような付け焼刃で・・・、この大魔王たる我輩に楯突こうとは・・・まこと片腹痛いわ。。。」
それは実際、その通りで・・・いまのくれないがどう逆立ちしようとも全く敵う相手ではなかったのだ・・・
聡明なむらさきなら、そこのところの事情は充分に飲み込めていたのだが、新たに手に入れた己の力に、
半ば酔っていたということもあり、くれないは超強気になっていたのである。。。
しかしながら、それくらいの気持ちがないと、とてもじゃないが真っ向から勝負する気になれるはずもない。
今回に限って言えば、この勘違いな思い込みがよい方向へと繋がっていたと言えよう。
むらさき 「・・・いよいよ、・・・真打の登場だな、・・・充分に、お膳立てはしておいたよ、・・・あとはおまえに、
・・・かかっている、・・・しっかり主役の役目を、・・・果たすんだぞ、・・・っく。。。」
無論、むらさきにはわかっていたのだが・・・この勝ち目のない賭けにのることにした。
彼らに、残された道は・・・もうそれしかなかったからである。

くれない 「・・・いくぞ、受けてみやがれーっ!! 」
アイリス 「・・・むんっ!。。。」
くれないは渾身の力を込めて、必殺の一撃を繰り出したが・・・相手に届くどころか、気合一発で、
後ろへ大きく、ぶっ飛ばされてしまった・・・
やはり、圧倒的なまでに力の差があるのだ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・やはり駄目なのか。。。」
くれない 「・・・うぅ、そう簡単に、諦めるなよ兄貴・・・俺はまだこの通り、ピンピンしてるぜ・・・あててっと」
圧倒的な力の差はあるが、幸いだったのが・・・くれないが身につけた能力である、そうアンデッドの王たる、
・・・ヴァンパイアの不死の能力が、この歴然とした差を図らずも埋めてくれ、さらに補ってくれてたのだった。
くれない 「・・・これは、マリエくんにも感謝せんとあかんかな。。。まだ全然、敵う気はしないが、
結果的に、負ける気もしねぇしな・・・まぁ、とことんやってみるさ。。。 !?」
アイリス 「・・・いつまで、その減らず口をきいてられるかな。。。
・・・ヴァンパイアとて、・・・不死身ではないのだぞ。。。
・・・その能力と引き換えに、・・・いくつもの弱点を有しておるのだ、・・・例えばであるが。。。」
そういうとアイリス・・・いや、大魔王は両の手を合わせた中に眩いばかりの人口太陽を造りだしたのである。
そして、それを間髪入れずにくれない目掛けて投げつけたではないか!
くれない 「・・・ぐっ、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーっ!」
見事命中し、くれないの身体をその人口太陽が燃え盛る炎でもって焼いている・・・
瞬く間に燃え尽きて、あとには消し炭のような人型だけが残り・・・
それさえも、見ているその前で崩れ去ろうとしていたが。。。
アイリス 「・・・んっ?・・・なんだと。。。」
くれない 「熱つつつっ・・・ったく、なんてことしやがるんだぁ!俺じゃなかったら、塵になってるとこだぜ。」
むらさき 「・・・くれない!・・・無事なのか?。。。」
くれない 「・・・へっ、こちとら、さっきまで3年ほど激痛に苛まれていたんだ、おかげさんでこの程度じゃあ、
どうってことないみたいだな、つくづく、あのとんでもない試練ってやらも役に立ったってこったなぁ。」
この事を見越してのことなのか・・・くれないは耐久性において、特化した能力を身につけているようだ。
あの手この手で、大魔王は引き続き攻撃の手を休めないでいたが・・・その度に、くれないは立ち上がり・・・
ふらふらになりながらも、目の前に立ちはばかってきた。
しかし、くれないの放つ攻撃はいっこうに相手に届くことなく、ただ時間だけが無情にも過ぎていったのだ。
いくら不死身の身体とは言え、くれないに残っている力も終わりの時が来ようとしていた。。。
アイリス 「・・・ここまで、しぶといとはな。。。褒めて遣わすぞ小僧・・・、だがもう限界であろう・・・
楽になれ・・・、無となって・・・、その短き人生の終焉を迎えるがよい。。。」
くれない 「・・・ハァ、・・・ハァ、何をまだまだ、これからだ。。。!! 」
そう強がってはみたものの・・・とっくの昔に限界を超えてしまってるのは誰よりもわかっていた。
次の一撃はもう耐えることができないであろうと・・・くれないも覚悟したのである。
くれない 「・・・へっ!こんな俺如きを倒せないなんてなぁ~っ、・・・あんたが封印された理由も、
自ずとわかろうってもんだよな w 」

そのくれないの渾身の嫌味の言葉に過剰な反応を示した大魔王は、大激怒して・・・
もてる最大級のパワーを込めて・・・凄まじいまでの一撃を放ったのだった・・・
もう為す術もないくれないへ、容赦なくそれは直撃するはずだった。。。
だが・・・、その間に割って入ったのは、既に虫の息状態で倒れていたはずのくれないの兄、
むらさきだったのである・・・

彼は最期の気力を振り絞って飛び立ち、くれないを庇うように立ち憚り、その傷ついた身体で盾となって・・・
襲いくる全てを衝撃を受けとめた。。。
・・・そして、力尽きその場に静かに倒れこんだのだ。
むらさき 「・・・ぐはっ!! ! 」
くれない 「・・・あ、兄貴ーーっ !? 」
闇の貴公子、魔王と呼ばれた男むらさきは・・・弟であるくれないを庇って、その目の前で散った。。。
その刹那である、その光景を眺めていた大魔王にも大きな変化が起こったのだ。。。
アイリス 「・・・いやーーーーーーーーーーーーーーっ、むらさきーーーっ!! !!! ! 」
大魔王にこれまで、完全に支配されていたはずのアイリスが、愛しいむらさきの最期を目の当たりにして、
それさえも突き破って己が意識を取り戻したのである。。。
その行動は、いかな大魔王でも予想だにしていなかった事だったのだろう・・・
瞬時に、コントロールをアイリスに取り戻されてしまうという失態を犯してしまったのだ。。。
・・・が、あまりのショックに耐え切れず、せっかく身体を取り戻したアイリスであったが・・・
愛しいむらさきを永遠に失ってしまったという、この現実に精神が持ち堪えることができなくて、
すぐさま、その場に崩れ落ちるようにして・・・失神してしまったのである。

・・・むらさきの命を懸けたその尊い決死の行為でさえも、
くれないの命をたかが数十秒ほど先に延ばしただけに過ぎなかったのか。。。
もう間もなく、大魔王は再びアイリスの姿を借りて、立ち上がってくるだろう。
そうして、その瞬間から闇の黙示録が始まるに違いあるまい・
(・・・なんと訪問数の記録更新もして、初回以来の脅威の人数になったぞ ←数字は聞くなよ w )
そんな事より、「その前作からは1ヶ月以上の間があっただろ!」・・・ってお叱りは、さておいて。。。(謎)
今回、遂に・・・我らが主人公のくれないくんが、新たな力をひっさげて舞台の中心へと躍り出ます。
・・・それでは、ここからは皆さんがその眼で、この物語の歴史の証人となって見届けてやってくださいね。
ナレーション 「・・・なんとか命がけの試練を乗り越えて、ヴァンパイアの能力をその手にしたくれないは、
閉じた空間を一路、見るからにすっかり変貌してしまった黒衣の貴婦人、セント・ライラ号へと急いでいた。
もちろん、今のくれないだけの力では・・・直接、乗り込む事など不可能であるらしく・・・
その強力な結界の中を、歯痒い思いをしながら・・・ただただ突き進んでいたのだった。」
すぐ目の前にあるのに届かないというこの感覚は、あたかも夢の中で懸命に走っているのに、
それがスローモーションの如く感じ、もどかしいさまに酷似していた。
ヴァンパイアという超人の力を手に入れたばかりのくれないには、その記憶をも受け継いだとは言え、
いまだうまく情報を処理し、有効に活用することはできていない・・・
だが、そのおかげもあって・・・くれないがこれまでみえていなかった事実、わかっていなかった真実が、
はっきりと形になって理解できるようになったのである。
・・・どうして、あの日むらさきが失踪し・・・また姿をみせるようになったのか。。。
これまでに、自分の周りで起こっていたバラバラの出来事が・・・この封印というキーワードを中心に、
全てがひとつに集結していった事・・・
また、周囲にいた仲間や人物たちも・・・少なからず、この封印と関わりを持つものばかり達だった事・・・
こうした現状を踏まえる事が可能になったのも・・・くれないが深く封印に関係できたからであって、
・・・結果的には、なるべくしてなったとも言えなくもないのだが。。。
やはり遅すぎた感は否めない・・・もっと事前にわかっていれば回避できた悲劇もあったろうに。
いまは、それを言っても仕方ない事なのだけれども・・・
くれない 「・・・ちっ、俺はなんて愚かだったんだ・・・何も知らないでいい気になっていたなんて、
とんだ道化もいいとこだぜ・・・済んだ事をいまさら悔やんでも仕方ないが、これからできること・・・
やれることをまず順番にするしか方法はないか・・・待ってろ、俺はここにいるぞ!」
そうこうしてる間に、やっとのことで辿り着いたくれないが目にしたものは・・・
深々と椅子に腰掛けて、その長く綺麗な脚を組んで余裕の笑みの堕天使、・・・大魔王ことアイリス。
さらに、その傍らでまったく微動だにせず、ばったりと力尽きて倒れている魔王こと、闇の貴公子・・・
いや、くれないの実兄であるむらさきの無残に変わり果てた姿がそこにあった。
くれない 「・・・しまった、間に合わなかったのか !?」
そのくれないの語り掛けに応えるように、ビクっと身体を小さく震わせ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・おいおい、・・・そう簡単に勝手に殺すなよ、・・・ご覧の通りの有様だが、
・・・なんとかまだ生きてるさ。。。」
息も絶え絶えになりながら闇の貴公子、むらさきは倒れたままの格好で・・・絞り出すように声をあげていた。
むらさき 「・・・まったく、・・・おまえは昔からそうだったよくれない、・・・普段は、・・・時間を守るくせに、
・・・肝心な時に限って、・・・こうやって遅刻する事がある、・・・いま時、・・・そんなの、・・・流行ってないぞ。」
くれない 「・・・兄さん!」
アイリス 「あら、せっかくの兄弟2人で感動の涙のご対面をしてるところ、水を差して悪いのだけども・・・
いま、ようやく、むらさきが私だけのものになるところなのよ・・・
後からノコノコ来て邪魔をしないでほしいものねぇ。。。」
それは・・・まだアイリスであったのか、もう違うものであったのか定かではないが・・・
この話している内容をみる限りでは、アイリスであると言えるだろう。。。
まだ100%完全に乗っ取られているというか、完璧に憑依されている訳ではなさそうだった・・・
アイリス 「・・・その力、そう、そうなのね。。。ヴァンパイアのものだわ、しかも、あの憎むべき・・・」
アイリス 「・・・あの憎むべき、あやつの匂いがぷんぷんしておるわ。。。
小癪なやつめ・・・、我輩が受けた借りは、それ相応の利子をつけて返してやらんといかんな。。。」
突如、アイリスの口調が変化した・・・あの大魔王のものになったのだ。
くれない 「・・・何を言ってやがる、借りを返すのはこっちの方だぜ!てめぇの方こそ覚悟しやがれ!! 」
アイリス 「賢しいな・・・小僧、・・・貴様まだその力をまともに使いこなせてはおるまい。。。
そのような付け焼刃で・・・、この大魔王たる我輩に楯突こうとは・・・まこと片腹痛いわ。。。」
それは実際、その通りで・・・いまのくれないがどう逆立ちしようとも全く敵う相手ではなかったのだ・・・
聡明なむらさきなら、そこのところの事情は充分に飲み込めていたのだが、新たに手に入れた己の力に、
半ば酔っていたということもあり、くれないは超強気になっていたのである。。。
しかしながら、それくらいの気持ちがないと、とてもじゃないが真っ向から勝負する気になれるはずもない。
今回に限って言えば、この勘違いな思い込みがよい方向へと繋がっていたと言えよう。
むらさき 「・・・いよいよ、・・・真打の登場だな、・・・充分に、お膳立てはしておいたよ、・・・あとはおまえに、
・・・かかっている、・・・しっかり主役の役目を、・・・果たすんだぞ、・・・っく。。。」
無論、むらさきにはわかっていたのだが・・・この勝ち目のない賭けにのることにした。
彼らに、残された道は・・・もうそれしかなかったからである。

くれない 「・・・いくぞ、受けてみやがれーっ!! 」
アイリス 「・・・むんっ!。。。」
くれないは渾身の力を込めて、必殺の一撃を繰り出したが・・・相手に届くどころか、気合一発で、
後ろへ大きく、ぶっ飛ばされてしまった・・・
やはり、圧倒的なまでに力の差があるのだ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・やはり駄目なのか。。。」
くれない 「・・・うぅ、そう簡単に、諦めるなよ兄貴・・・俺はまだこの通り、ピンピンしてるぜ・・・あててっと」
圧倒的な力の差はあるが、幸いだったのが・・・くれないが身につけた能力である、そうアンデッドの王たる、
・・・ヴァンパイアの不死の能力が、この歴然とした差を図らずも埋めてくれ、さらに補ってくれてたのだった。
くれない 「・・・これは、マリエくんにも感謝せんとあかんかな。。。まだ全然、敵う気はしないが、
結果的に、負ける気もしねぇしな・・・まぁ、とことんやってみるさ。。。 !?」
アイリス 「・・・いつまで、その減らず口をきいてられるかな。。。
・・・ヴァンパイアとて、・・・不死身ではないのだぞ。。。
・・・その能力と引き換えに、・・・いくつもの弱点を有しておるのだ、・・・例えばであるが。。。」
そういうとアイリス・・・いや、大魔王は両の手を合わせた中に眩いばかりの人口太陽を造りだしたのである。
そして、それを間髪入れずにくれない目掛けて投げつけたではないか!
くれない 「・・・ぐっ、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーっ!」
見事命中し、くれないの身体をその人口太陽が燃え盛る炎でもって焼いている・・・
瞬く間に燃え尽きて、あとには消し炭のような人型だけが残り・・・
それさえも、見ているその前で崩れ去ろうとしていたが。。。
アイリス 「・・・んっ?・・・なんだと。。。」
くれない 「熱つつつっ・・・ったく、なんてことしやがるんだぁ!俺じゃなかったら、塵になってるとこだぜ。」
むらさき 「・・・くれない!・・・無事なのか?。。。」
くれない 「・・・へっ、こちとら、さっきまで3年ほど激痛に苛まれていたんだ、おかげさんでこの程度じゃあ、
どうってことないみたいだな、つくづく、あのとんでもない試練ってやらも役に立ったってこったなぁ。」
この事を見越してのことなのか・・・くれないは耐久性において、特化した能力を身につけているようだ。
あの手この手で、大魔王は引き続き攻撃の手を休めないでいたが・・・その度に、くれないは立ち上がり・・・
ふらふらになりながらも、目の前に立ちはばかってきた。
しかし、くれないの放つ攻撃はいっこうに相手に届くことなく、ただ時間だけが無情にも過ぎていったのだ。
いくら不死身の身体とは言え、くれないに残っている力も終わりの時が来ようとしていた。。。
アイリス 「・・・ここまで、しぶといとはな。。。褒めて遣わすぞ小僧・・・、だがもう限界であろう・・・
楽になれ・・・、無となって・・・、その短き人生の終焉を迎えるがよい。。。」
くれない 「・・・ハァ、・・・ハァ、何をまだまだ、これからだ。。。!! 」
そう強がってはみたものの・・・とっくの昔に限界を超えてしまってるのは誰よりもわかっていた。
次の一撃はもう耐えることができないであろうと・・・くれないも覚悟したのである。
くれない 「・・・へっ!こんな俺如きを倒せないなんてなぁ~っ、・・・あんたが封印された理由も、
自ずとわかろうってもんだよな w 」

そのくれないの渾身の嫌味の言葉に過剰な反応を示した大魔王は、大激怒して・・・
もてる最大級のパワーを込めて・・・凄まじいまでの一撃を放ったのだった・・・
もう為す術もないくれないへ、容赦なくそれは直撃するはずだった。。。
だが・・・、その間に割って入ったのは、既に虫の息状態で倒れていたはずのくれないの兄、
むらさきだったのである・・・
彼は最期の気力を振り絞って飛び立ち、くれないを庇うように立ち憚り、その傷ついた身体で盾となって・・・
襲いくる全てを衝撃を受けとめた。。。
・・・そして、力尽きその場に静かに倒れこんだのだ。
むらさき 「・・・ぐはっ!! ! 」
くれない 「・・・あ、兄貴ーーっ !? 」
闇の貴公子、魔王と呼ばれた男むらさきは・・・弟であるくれないを庇って、その目の前で散った。。。
その刹那である、その光景を眺めていた大魔王にも大きな変化が起こったのだ。。。
アイリス 「・・・いやーーーーーーーーーーーーーーっ、むらさきーーーっ!! !!! ! 」
大魔王にこれまで、完全に支配されていたはずのアイリスが、愛しいむらさきの最期を目の当たりにして、
それさえも突き破って己が意識を取り戻したのである。。。
その行動は、いかな大魔王でも予想だにしていなかった事だったのだろう・・・
瞬時に、コントロールをアイリスに取り戻されてしまうという失態を犯してしまったのだ。。。
・・・が、あまりのショックに耐え切れず、せっかく身体を取り戻したアイリスであったが・・・
愛しいむらさきを永遠に失ってしまったという、この現実に精神が持ち堪えることができなくて、
すぐさま、その場に崩れ落ちるようにして・・・失神してしまったのである。
・・・むらさきの命を懸けたその尊い決死の行為でさえも、
くれないの命をたかが数十秒ほど先に延ばしただけに過ぎなかったのか。。。
もう間もなく、大魔王は再びアイリスの姿を借りて、立ち上がってくるだろう。
そうして、その瞬間から闇の黙示録が始まるに違いあるまい・