くれない
2008年10月08日
12:00
さて、いつもの如く・・・ごく一部には好評のこのエピローグ・シリーズも第3弾を迎えました。
・・・で、エピローグのくせに時間が逆行して本編より戻ってるだろー !?
という意見もチラホラと、風の噂に聞こえてまいりますが~っ ^^;
まぁまったくその通りなんですけどね~ ♪ ←おい!
ってことで、なんと今回は初の試み、ちゃんとエピローグらしく、「その後」を紹介したいと思います w
舞台はといいますと、くれないたち一行が、なんとか無事に帰ってきたその翌日、疲れも残るなか・・・、
小紅が主催した形での、昼下がりのお茶会という事になります。。。
さてさて、何が起こるのでしょうか (謎)
ナレーション 「ここはニセコにある、マリエくんのミュージアム兼自宅の広い敷地内であります。
小紅の提案で、ローズマリーとマリエくんの3人で、小さなお茶会をすることになりました。
マリエくんに対しての、先日、ローズマリーが受けました労いへのお礼も兼ねての事のようですね・・・
まぁ、場所はマリエくんに提供してもらいましたが、あくまでも主催者は小紅という事で ♪
・・・おやおや、3人共それぞれ違う意味で、緊張しているようですねぇ~っ (謎)」
・・・昼下がりの午後ということもあり、軽めの昼食は3人とも皆、すませてはきていたが、
あの小紅が主催するというのだ・・・何やら妙な緊張の中、お茶会は始まったのである。
まず飲み物であるが、本格的な薫り高い紅茶やミルク・レモンはもちろんのこと、
事前に用意しておいた水出し珈琲、すぐ目の前で挽いたばかりの豆を使ったコーヒーや、
数種のハーブが絶妙にブレンドされたものと・・・、かなり楽しめる趣向になっていた。
それにもまして、目を引いたのは小紅の手作りによるマフィンやビスケット、パウンドケーキ等である。
シンプルなものと、それぞれに、たっぷり色とりどりの大きめのドライフルーツが散りばめられたものとあり、
それはもう、見てるだけでも楽しい仕上がりになっているのだった。
・・・でも、これって本当に、「小さなお茶会」って言えるのか?
小紅らが用意した美味しそうな食べ物や飲み物はもちろんのこと、
マリエくんが半日足らずの急造で、作成したとは見えない立派なテーブルや椅子も含めて、
小さいどころなんてもんじゃなく、とても豪華じゃないのか w (謎)
小紅 「さぁ、準備は整ったわ・・・さっそく頂きましょう。」
ローズマリー 「・・・はい。」
マリエ 「うはーっ、めっちゃ綺麗、それにええ匂いしてるしぃ、う~ん、どれから食べたらええんか、
悩むやんか~。。。ねねっ、小紅ちゃん、全部を・・・全種類を貰って盛り付けてもええかな?」
小紅 「もちろんよ、マリエちゃん・・・たくさん召し上がってね。」
こうなると、もうマリエくんは、あの伯爵でさえ阻止できないのでは?という勢いで爛々と目を輝かせていた。
自分で特別な大皿を出してきて、感性の赴くままに盛り付けて、ちゃちゃっとトッピングしていき・・・
そして、おもむろに・・・豪快に厚切りのまま食べ始めてしまった!!
― 午後のやわらかな陽射しに、切り口から顔をのぞかせているたくさんのドライフルーツが、
まるで宝石のように映え、透けてキラキラと輝いて・・・どこか幻想的な光景にもみえる。 ―
・・・と、幻想的なんたらは、この際、横に置いときまして~ ^^;
マリエくんのこの豪快な食いっぷりを目の前でみてしまっては、流石の小紅とローズマリー両名も、
驚きの色を隠せず、互いに見つめあい、目を丸くしていましたが・・・すぐに笑顔になりました。
一方、小紅はといえば5mm以下の薄切りにスライスして、カステラか、まるでお煎餅のように少しずつを、
チロチロっと齧るように口に運んでいます。
・・・また、ローズマリーもその二人を見比べながら静かに微笑んでいるようだ。
それまで、ガツガツと貪るような雰囲気で食べていたマリエくんが、すこし満足したのか知らないが、
さらに驚きの行動にでたのである !?
マリエ 「 ローズマリー、ちっとも進んでへんやんか、よっしゃこのマリエちゃんが特別に食べ方の極意を、
伝授してあげるわ~、アイスクリームやろ、いちごやろ・・・それと、ミントの葉も要るな、 るんるん ♪」
当のローズマリーもこれには目を白黒させて驚いた・・・ローズマリーも小紅同様、小さくカットして、
上品に口に運んでいたのだから、まさか自分の皿の中が、一瞬にして見事なトッピングを施した、
立派なオブジェになるとは予想だにしていなかったからである。
マリエ 「ささっ、豪快に一緒にお口に入れてみてや、大丈夫、騙されたと思って・・・はよはよっ w」
ローズマリー 「・・・はっ、はい、マリエさま。」
言われるがままに、ローズマリーはできるだけ大きく口を開けて、これまでにない量を一度に入れたのだ。
そんなローズマリーの困惑した顔を、小紅は楽しそうに眺めていた、こういう時間がずっと続けばいいのに、
・・・そう、こういう時間をたくさん持つためにも、自分達は戦っていくのだと再認識していたのである。
ローズマリー 「・・・お、美味しいです。」
マリエ 「なぁなぁ、そやろ?・・・上品もいいけど、たまにはなっ、こんなんもありやで www」
ローズマリー 「・・・そうですね。」
マリエ 「そいじゃ、次は小紅ちゃんの番やな・・・ふっふっふっ、逃がさへんで~ (謎)」
小紅 「えっ・・・きゃーっ、助けて~ w」
・・・思ってた通り、やっぱりなんだか違う方向に向ってしまったこの小さなお茶会ですが ^^;
それなりに、(・・・ある種異様な?)盛り上がりをみせて、大成功したと言えるのではないでしょうか w
結局、かなりの量を一人で食べてしまったマリエくんが満腹で眠くなり、お開きする方向へとなったのですが。
マリエ 「すごく楽しかったわ、ありがとう~小紅ちゃん。それとローズマリーもありがとね。」
ローズマリー 「・・・いえ、こちらこそ楽しかったです、マリエさま」
マリエ 「あんだけ、食べたけど、まだようさん残ってるなぁ~あとどないするん?・・・小紅ちゃん。」
小紅 「うふふっ、あら大丈夫よ、ちょっと遅れるって言ってたけど、もうすぐここに食いしん坊大佐が、
駆けつけてくれる手筈になってるからね。」
マリエ 「わぉ!サプライズド・ゲストに小鳥さん来てくれるんや~ w ・・・となるとやなぁ、
これは大食い大将軍としても由々しき問題やんか・・・ほなうかうか寝てられへんわ、起きとかんと♪」
小紅 「次回は夜中にでも集まって、秘密のパジャマ・パーティーしないとね。」
マリエ 「あぁ~それもいいやん~っ。。。また食べ過ぎるかもしらんけど~ ^^;」
ローズマリー 「・・・まぁ、うふっw」
そこには、小紅の影武者などではない・・・普通の、等身大の女性としてのローズマリーの笑顔があった。
・・・こんなに素敵に笑うことができるんだね~。。。只いま、隠れファン急増中です (謎)
この平和なひと時を守るためにも、3人は新たに決意をして、明日に向って力強く進んでいこうと、
それぞれそう心に固く誓ったのである・・・。
そうそう、マリエくん・・・たくさん食べるのはいいけど、胃腸薬ちゃんと飲んでから寝るんだよ~っ www
其ノ参 -おわり-
ナレーション 「今回は、助手のマリエくんからのたっての願いという事もありまして・・・、
小紅たちの日常なるものを、もっとみてみたいという希望を叶える形で、描かれております。
いつもと描写が違うのも、まぁそういう訳でして・・・、マリエくんの切なる願望がそこに強く存在しており、
ある意味で、日頃のマリエくんへのご褒美にあたる内容になっています w
もし、好評でしたら、このお茶会編に続きパジャマパーティー編なども書いてみますけどねぇ~(謎)
ではでは、次回は相棒、チョビ太郎♂のエピソードにてお会いしましょう。」 ←おぉ!予告してる !?