くれない
2009年08月18日
02:06
くれないの復活へ向けて、伯爵の助言を受けた小紅たちが動き出した一方で、
まだその事を知らないでいたひとりの男が、・・・独断である行動を起こしていたのだ。
その男の名は、むらさき・・・くれないの実兄で “ 闇の貴公子 ” を名乗る、魔王その人であった。
※ その舞は、見ている者の心を揺さぶり、知らず知らずのうちに惹きつけるという不思議な魅力があった。
それは、光の刃を巧みに操り・・・激しく、それでいて華麗な剣の舞だった。
・・・彼女の名前は、 “ ネネ ” といい。。。現在はカフェ “ 彩 -いろどり- ” のオーナーである。
それはもちろん世間を欺くためにある表の顔というもので、彼女にも隠された別の顔が存在する。
そんな彼女が所属する秘密諜報機関・・・仮に “ M ” エージェンシーとしておこう。
そこは、女性ばかりで構成されており、数名のエキスパートたちが日々、暗躍する組織であるが、
普段はみな・・・カフェなどでお客を癒しているという共通の一面を持つ、謎の秘密結社なのである。
※ とある水着コンテストに潜入捜査で参加した際、セクシーな姿で観客を魅了し、会場を賑わせていた。
そんな謎めいた経歴を持つ彼女が経営しているカフェ、彩 -いろどり-に、
いつもよりもずっと険しい表情をしたむらさきが、定休日にもかかわらず突如訪れたのである。
ネネ 「ごめんなさい、せっかく来てくれたのに・・・きょうは定休日なんですよ ^^ 」
むらさき 「突然の訪問、申し訳ない・・・わたしはコーヒーを飲みに来た訳ではないのですよ、ネネさん。」
ネネ 「・・・あら、あなたは確かくれないさんのお兄さんで。。。教授のむらさきさんと言ったかしら。」
むらさき 「実はその・・・くれないの事でお願いがあってやってきました。」
※ 神妙な面持ちで、ある決意を秘めて・・・弟であるくれないのためにカフェに訪れた “ 闇の貴公子 ” 。
ネネ 「・・・くれないさんに何かあったんですか?」
むらさき 「えぇ、・・・ちょっと困ったことになっていまして。。。」
このネネさんも、くれないの “ 闇ガード ” 時代を知る数少ない知人のひとりであるのだ。
当時は彼女もまだ、とある雅なカフェで働いていたスタッフの一員でしかなかったのだが、
努力を重ね独立し、自分のカフェを持つまでになった・・・もちろん、本来の裏の仕事もこなしつつである。
むらさき 「・・・という訳でして、あなたには是非、あの禁断の舞を披露していただきたいのですよ。」
※ 引き続き軽やかなステップで舞い、魂を揺さぶるかの如く踊り続ける様は、見事なまでに美しかった。
ネネ 「わかりました・・・でしたら特別に舞いましょう。。。渾身の “ 反魂の舞 ” を!」
それは彼女だけが舞える反魂の秘術で、条件次第では、死者をも蘇らせることができるという凄技である。
むらさきは、そこに一縷の望みをかけて・・・彼女のもとへとやってきたのだった。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・どこか、むらさきらしからぬ。。。という表現が一番近いのではないでしょうか?
今回の一連の行動をうまく説明ができません・・・やはり、何かしら企んでのことだと思われます (謎)
さてさて、この先どうなっていくのか・・・まったく予断を許さない状況が続いていきます。
ではでは・・・また次回もこの場所で、お会いする事にいたしましょう。」
※ “ 反魂の舞 ” をじっとみつめるむらさき、その心にあるのは、くれないへの思いなのか、それとも・・・?