くれない
2009年06月30日
17:54
小樽のルタオ遥か上空を宙に浮かびながら、
闇の貴公子・・・むらさきはいろいろと思考をめぐらしていた。
この己自身が本当に求めているのは、いったい、何なのであろうか・・・と。
※ むらさきの魔王としての能力は、3年前に比べて・・・比較にならないほど飛躍的に進化を遂げている。
思えばこうして、・・・あまりひとりになれる時間も、ここ最近はずっとなかったように思う。
研究室に泊り込み、寝る間も惜しんで封印の解析をしたり、
くれないたちをサポートするアイテムを開発したりと、とにかく忙しい毎日であったのだ。
あまりにやることが多すぎて、まったく時間が足りない・・・そう感じ焦っていたのもあった。
肝心の “ 救世主の封印 ” についても、まだ全然詳しい事が判明していないのが現状で、
謎の力に阻まれているのか・・・、遅々として研究が進んでいないのである。
・・・そこに、マダム軍からついに本格的な攻撃が始まってしまったので、
気持ちを変える意味もあって、自らが直接偵察をと・・・鉄 -くろがね- の要塞を離れやってきた訳である。
むらさき 「マダム・マルゴか、マスター・ボルドか、さらには。。。さてさて、誰が真の所有者となるか。」
“ 救世主の封印 ” の力を手に入れて、世界がどう変わっていくのかについては、
むらさき自身も非常に興味がある、むしろ、それをこの手で実現できるのならば、してみたいとさえ・・・?!
※ テーマ別に用意される、むらさき専用のバスタブにはゾラによって真紅のバラが散りばめられていた。
むらさきの強靭な精神力により、闇深く封印され眠りについている “ 魔王 ” の本体!
これが真に目覚めるとき、魔王の・・・いや、むらさき自身に何が起きるのか、
また隠されたむらさきの野望が開放されてしまうのか、それはまだわからない。。。
・・・できうるならば、生涯目覚めることないように願うばかりである。
・・・つづく。
ナレーション 「これまで、あまりスポットを当てられることがなかった “ むらさき ” の心情・・・。
そのむらさきの中に眠る “ 魔王 ” の心 (:本体)はかなりの部分で融合もされており、
このまま、いつしか吸収され消え去ってなくなってしまうのかもしれませんね。
ただ・・・闇の魔王と化す、むらさきの姿も正直見てみたいと思ってしまいますが・・・。
ではでは・・・また、ここでお会い致すことにしましょう。」
※ 紅く染まってく空に突き進んでくむらさきの中の“ 魔王 ”の眠りは、いつしか覚めるのであろうか? (謎)