2009年07月02日
ゾラとキャンティ -邂逅!羊蹄山-
・・・その頃、マダム四天王筆頭であるキャンティは単身、羊蹄山のふもとはニセコ町にいた。
非常時にのみ使う、緊急連絡の暗号通信を送り、
同じく四天王のゾラを極秘でここへ呼び出したのだ。
※ 涼しい顔をして、平気で悪事を企てるキャンティ・・・それすらも四天王筆頭としての条件なのだろうか。
このキャンティの持つ能力は、謎に包まれており・・・ほとんど知られていない。
“ マダムの子ら学園 ” においても非常に優秀で、幼い頃からその頭角を現していた・・・
自らもとても有能であるのだが、他人を使うことにも長けていてマダムにその実力を買われている。
・・・実は、四天王制度を確立したのも彼女の案によるものだと言われているのだ。
そんな彼女の有する封印の力は、いまだ明らかになっていないが、
いくつもの顔を併せ持つ彼女に畏敬の念を抱く者も、数多く存在しているのも事実である。
キャンティ 「ごめんなさいねぇ~、多忙なあなたを急に呼び出したりしちゃって・・・ゾラ。」
ゾラ 「それは、かまわないけど・・・で、何用なのかしら?」
同じマダムの信頼厚い四天王同士であるのだが、ゾラとキャンティは何かとぶつかることが多かった。
※ 四天王は、それぞれ得意分野があり、緊急時以外はあまり接触する機会がないシステムとなってる。
・・・どちらかと言えば研究好きの寡黙で実直なゾラと、
自由きままに暗躍を企てるキャンティは以前からあまり相性がよくなかったのだ。
お互い、どちらも優秀であるが故にそこもまた問題となっていたが・・・
しかし、表面上は大人としての態度を崩すまでの事態には・・・これまで至ってなかった。
キャンティ 「今日、あなたを呼び出したのは他でもなくてねぇ~・・・そろそろ戻ってきてもらえないかと、
そういう事なのよ、ゾラ・・・無論、手ぶらでは困るのだけど。」
ゾラ 「・・・それはマダムの意向なのかしら?」
キャンティ 「いいえ、マダムはあなたが可愛いんだもの・・・何もおっしゃりはしないわ。
これはねぇ~・・・四天王筆頭としてのあたし個人の意向なのよ。」
ゾラ 「・・・それじゃ、聞けないわね。。。と言ったらどうするつもり・・・キャンティ。」
キャンティ 「あら、それは困ったわねぇ~、さて、どうしたらいいのかしら・・・悩んじゃうわ、あたし。」
※ もちろん、このふたりがぶつかり合えば・・・どちらも無傷で済まないことは百も承知している間柄だ。
かなり危険で気まずい空気が、こののどかなふもと周辺を包みこんでいたのだが・・・
キャンティ 「そうねぇ~・・・だったらまた出直してくるわ、それまでに考え直してちょうだいね・・・ゾラ。」
ゾラ 「・・・あたしの気持ちは変わらないと思うわ。」
・・・互いに睨み合ったまま一歩も譲る気配もなく、まさしく、一触即発のムードである。
キャンティ 「そうそう、忘れるところだったわぁ~・・・あなたにお土産持ってきてるのよ、ゾラ。」
そう言ったキャンティの眼は冷たい輝きをみせ、さしものゾラをもゾクっと緊張させた。
キャンティ 「・・・どうしても、あなたに会いたいって言うから特別に連れてきてあげたの。
ちゃんとお相手してあげてねぇ~、可愛がってたあなたの後輩だものねぇ~・・・ゾラ主任。」
目の前まで押し迫ってくるようなキャンティの眼がさらに異様な輝きを増し、
するどい怪光をはなったかと思うと・・・ゾラの左側に、覚えのある気配が突然現れてきたのだ!
※ 眩いピンクの輝きを放ち、突如空間を裂いて姿を見せたのは少し前に送り出したはずの少女であった。
※ 一瞬、その少女の出現に気をとられた隙に、四天王筆頭・・・キャンティの姿は忽然と消え失せていた!
・・・そうして、入れ替わるように現れたのは、むらさきとふたりで自分の未来は自分で切り開くようにと、
マダムの下へ送り出したはずの見習い研究生、あの可愛いサフランの変わり果てた姿であった。
ゾラ 「・・・サフラン!」
サフラン 「・・・会いたかったです、ゾラ主任。」
ゾラ 「そう、ガーデニアには会えなかったのね。・・・心配してた通りになった訳か。」
こういう形での再会も、・・・多分にあるだろうとある程度の予測はしていたゾラである。
サフラン 「・・・主任、お願いがあります。」
ゾラ 「・・・何かしら?」
サフラン 「これを、くらえ!! 」
ゾラ 「・・・っくぅ。。。!」
そういうと・・・有無を言わさず、サフランは懇親の力を込めて、ゾラに襲いかかってきた。
※ マダム親衛隊の制服に身を包み、どこか大人びた面持ちではあるが間違いなくサフランであった !?
その一撃は、とっさに避けたゾラであったが、なおもサフランの攻撃の手は休まることを知らなかった。
全て、寸でのところでなんとか身をかわしつつも・・・ゾラはじっと考えあぐねていたのだ・・・。
ついさっき、再会を果たしたばかりのこの優雅で雄大にそびえ立つ羊蹄山のふもとニセコ町は、
たったいま、・・・このふたりにとっての虚しい戦場と化したのである。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・知略家であるキャンティから見て、裏切り者同然のゾラへの置き土産は、
あの可愛らしい少女であったサフランがすっかり変貌してしまい、刺客となったものであった。
だが、ゾラとても・・・、みすみす命をとられる訳にもいかない、
・・・かといって傀儡状態にあるサフランをどうあしらうか、まだ決めかねているようである。
はたして・・・このまま、サフランは阿修羅への道を歩むことになるのだろうか・・・?!
ではではまた次回まで。。。この続きを楽しみにし、・・・お待ちください。」

※ 現在、キャンティの手に落ちてるとはいえ、真に“ パピヨンの紋章 ”が目覚めれば・・・あるいは (謎)
非常時にのみ使う、緊急連絡の暗号通信を送り、
同じく四天王のゾラを極秘でここへ呼び出したのだ。

※ 涼しい顔をして、平気で悪事を企てるキャンティ・・・それすらも四天王筆頭としての条件なのだろうか。
このキャンティの持つ能力は、謎に包まれており・・・ほとんど知られていない。
“ マダムの子ら学園 ” においても非常に優秀で、幼い頃からその頭角を現していた・・・
自らもとても有能であるのだが、他人を使うことにも長けていてマダムにその実力を買われている。
・・・実は、四天王制度を確立したのも彼女の案によるものだと言われているのだ。
そんな彼女の有する封印の力は、いまだ明らかになっていないが、
いくつもの顔を併せ持つ彼女に畏敬の念を抱く者も、数多く存在しているのも事実である。
キャンティ 「ごめんなさいねぇ~、多忙なあなたを急に呼び出したりしちゃって・・・ゾラ。」
ゾラ 「それは、かまわないけど・・・で、何用なのかしら?」
同じマダムの信頼厚い四天王同士であるのだが、ゾラとキャンティは何かとぶつかることが多かった。

※ 四天王は、それぞれ得意分野があり、緊急時以外はあまり接触する機会がないシステムとなってる。
・・・どちらかと言えば研究好きの寡黙で実直なゾラと、
自由きままに暗躍を企てるキャンティは以前からあまり相性がよくなかったのだ。
お互い、どちらも優秀であるが故にそこもまた問題となっていたが・・・
しかし、表面上は大人としての態度を崩すまでの事態には・・・これまで至ってなかった。
キャンティ 「今日、あなたを呼び出したのは他でもなくてねぇ~・・・そろそろ戻ってきてもらえないかと、
そういう事なのよ、ゾラ・・・無論、手ぶらでは困るのだけど。」
ゾラ 「・・・それはマダムの意向なのかしら?」
キャンティ 「いいえ、マダムはあなたが可愛いんだもの・・・何もおっしゃりはしないわ。
これはねぇ~・・・四天王筆頭としてのあたし個人の意向なのよ。」
ゾラ 「・・・それじゃ、聞けないわね。。。と言ったらどうするつもり・・・キャンティ。」
キャンティ 「あら、それは困ったわねぇ~、さて、どうしたらいいのかしら・・・悩んじゃうわ、あたし。」

※ もちろん、このふたりがぶつかり合えば・・・どちらも無傷で済まないことは百も承知している間柄だ。
かなり危険で気まずい空気が、こののどかなふもと周辺を包みこんでいたのだが・・・
キャンティ 「そうねぇ~・・・だったらまた出直してくるわ、それまでに考え直してちょうだいね・・・ゾラ。」
ゾラ 「・・・あたしの気持ちは変わらないと思うわ。」
・・・互いに睨み合ったまま一歩も譲る気配もなく、まさしく、一触即発のムードである。
キャンティ 「そうそう、忘れるところだったわぁ~・・・あなたにお土産持ってきてるのよ、ゾラ。」
そう言ったキャンティの眼は冷たい輝きをみせ、さしものゾラをもゾクっと緊張させた。
キャンティ 「・・・どうしても、あなたに会いたいって言うから特別に連れてきてあげたの。
ちゃんとお相手してあげてねぇ~、可愛がってたあなたの後輩だものねぇ~・・・ゾラ主任。」
目の前まで押し迫ってくるようなキャンティの眼がさらに異様な輝きを増し、
するどい怪光をはなったかと思うと・・・ゾラの左側に、覚えのある気配が突然現れてきたのだ!

※ 眩いピンクの輝きを放ち、突如空間を裂いて姿を見せたのは少し前に送り出したはずの少女であった。

※ 一瞬、その少女の出現に気をとられた隙に、四天王筆頭・・・キャンティの姿は忽然と消え失せていた!
・・・そうして、入れ替わるように現れたのは、むらさきとふたりで自分の未来は自分で切り開くようにと、
マダムの下へ送り出したはずの見習い研究生、あの可愛いサフランの変わり果てた姿であった。
ゾラ 「・・・サフラン!」
サフラン 「・・・会いたかったです、ゾラ主任。」
ゾラ 「そう、ガーデニアには会えなかったのね。・・・心配してた通りになった訳か。」
こういう形での再会も、・・・多分にあるだろうとある程度の予測はしていたゾラである。
サフラン 「・・・主任、お願いがあります。」
ゾラ 「・・・何かしら?」
サフラン 「これを、くらえ!! 」
ゾラ 「・・・っくぅ。。。!」
そういうと・・・有無を言わさず、サフランは懇親の力を込めて、ゾラに襲いかかってきた。

※ マダム親衛隊の制服に身を包み、どこか大人びた面持ちではあるが間違いなくサフランであった !?
その一撃は、とっさに避けたゾラであったが、なおもサフランの攻撃の手は休まることを知らなかった。
全て、寸でのところでなんとか身をかわしつつも・・・ゾラはじっと考えあぐねていたのだ・・・。
ついさっき、再会を果たしたばかりのこの優雅で雄大にそびえ立つ羊蹄山のふもとニセコ町は、
たったいま、・・・このふたりにとっての虚しい戦場と化したのである。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・知略家であるキャンティから見て、裏切り者同然のゾラへの置き土産は、
あの可愛らしい少女であったサフランがすっかり変貌してしまい、刺客となったものであった。
だが、ゾラとても・・・、みすみす命をとられる訳にもいかない、
・・・かといって傀儡状態にあるサフランをどうあしらうか、まだ決めかねているようである。
はたして・・・このまま、サフランは阿修羅への道を歩むことになるのだろうか・・・?!
ではではまた次回まで。。。この続きを楽しみにし、・・・お待ちください。」

※ 現在、キャンティの手に落ちてるとはいえ、真に“ パピヨンの紋章 ”が目覚めれば・・・あるいは (謎)
Posted by くれない at 03:13│Comments(0)
│闇の黙示録編 第三部
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