2009年03月29日
マダム過去編まとめ
さて、前回まで趣向を変えて短期集中で3回連続お送りしてまいりました “ マダム過去編 ”
いろいろな事実が判明しつつ、また別の謎がおこる・・・という感じでしたね w ←いっつもそうやん!

※ チーフがある加工ソフトで作ったSSに、ちとだけ手を加えて~堂々とここに貼り付けるという荒技 (謎)
・・・で、今回の番外編は~またまたその補足がてら進めていきたいと思います ♪
この “ マダム過去編 ” 3部作、「麗しき伯爵夫人」、「憂う伯爵」、「マダム・マルゴ」 を読んでもらうと、
あの伯爵と美しい妻マルゴの出会いから~その後の数百年がざっと書いてあります。
けれども、これらを読んでいただいても・・・
明確なマルゴの目的などはさっぱりみえてきません ^^;
まぁ、はっきりした事と言えば、
マルゴがこの地球とは違う別の次元からやってきた、
謎の生命体である・・・というくらいでしょうか。
伯爵は伯爵で・・・ある事件を境に、愛妻マルゴの前からすぱっと姿を消し、
己の作り出した強力な結界の中・・・つまり自分ごと封印をかけてしまうのです。
これは以前にもふれたことですが、小紅の遠い祖先にあたる・・・当時の封印継承者、
名を “ 小鈴 ” といいますが、彼女との間に何かあったのだと推測されますね。
そう・・・たとえば、愛する妻マルゴの許へ戻ってこれないような何かが・・・

※ 伯爵とマダムが婚姻していたという事で、くれないとマダムの関係も全くの他人とは言えない事に・・・
ヴァンパイアの能力を受け継ぐということは、
その “ 記憶 ” をも受け継ぐことであると、
ずっと以前に書いていたのですが・・・
例えば、人狼のデュークに関することは記憶として持っているので、
“ 先輩 ” の吸血鬼であることはわかっていました。
しかし・・・どうやら、マダム・マルゴに関する部分については、
伯爵自身が強力なプロテクトをかけて隠蔽していたらしく、
それらの事実をくれないはまったく知りません。
当然ながら、 “ 小鈴 ” と何があったのかなんて・・・知る由もありません ^^;
こうなってくると、いま現在の伯爵の想いというものは、
どういう気持ちなのだろうかと、変に邪推してしまいたくなりますよねぇ w
まぁなんといっても闇を統べる王であるのに変わりないことですし、
あまり人間の考えなど及びつくものではないのでしょうけど・・・ (謎)

※ 一時期とはいえ伯爵のパワーを吸収して成長したマダムの息子、ボルドについては何を思うのか・・・

※ 麗しく、かつ妖艶な美女マルゴ・・・ボルドだけでなく、彼女も伯爵のパワーの恩恵を受けていたのか。
自ら “ マダム ” を名乗り、ただひたすら愛する夫の帰りを待つ貞淑な妻・・・マルゴ。
・・・しかし、そうことは単純な図式で示すことはできないであろう。
あの謎めいた “ 救世主の封印 ” をめぐる争いは・・・ようやく、これから始まるのだから。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・いや~ほんと、しばらくぶりのご無沙汰ですね~っ www
それもこれも、作者さまのいつものほんの思いつきで~、
ここ3回ほど、この “ナレーション ” 部分が強制的にお休みにされていましたので・・・ ^^;
んで、そんな休憩くらってる間に・・・あのマダム・マルゴの過去が語られていたなんて~!!
しっかし、伯爵にとってボルドってどういう関係といえばいいんでしょうか・・・やっぱ親子なのかな? (謎)
・・・これでまた登場キャラの因果関係がますます複雑になっただけのような~っ! ←相関図求む ♪
まぁ、考えてもわかりませんし~また次回お会いしましょう w 」 ←そんなに、しれっと流すのかよ!

※ 時折、厳重な結界を張って封印を抜け出し~地上の世界に出没しているみたいだが、その理由とは!?
2009年03月27日
マダム・マルゴ
それはそれは、周囲も羨むほどの仲睦まじいふたりであったのだが・・・
いつしか夫である伯爵は、妻マルゴにある疑問を抱くようになっていたのである。

※ 雪深い人里離れた大自然の中においても、このマルゴの魅力は衰える事なく全てを魅了してやまない。
どうしても己の中に存在するその疑問を払拭できない伯爵は、
思い切って妻のマルゴに直接聞いてみることにした・・・
伯爵 「マルゴ、そなた・・・もしや子を宿しているのではないのか?」
マルゴ 「・・・えぇ、その通りですわ・・・あなた。」
伯爵 「やはりそうであったか・・・それはなんとなくわかってはいたのだが・・・で、いつからなのだ。」
マルゴ 「はい、あたくしがあなたのもとへ嫁いでくるその直前からですわ。」
なんという事だろう・・・マルゴはすでに身篭った状態で伯爵のところへやって来たと言うのだ。
伯爵 「しかし、そなたは確かに・・・。」
マルゴ 「えぇ、もちろん・・・あたくし、あのような夫婦の契りは、あなたが初めてですわ。」
伯爵 「うむ、つまりそなたは・・・処女受胎をしていたという訳なのだな。」

※ 衝撃の告白であったのだが愛妻マルゴはあくまでも優しく微笑みいつもと変わらぬ振る舞いであった。
マルゴ 「あたくし、あなたの妻になる決意をしたときに、この子を授かったのです。」
伯爵 「・・・。」
マルゴ 「そして、あなたに嫁ぎ、あなたの愛の庇護のもと・・・この子は順調に育ってきましたの。
そのあなたの絶大なパワーの恩恵を受け、すくすくと大きくなってきてますわ。」
伯爵 「そなたは、我々の知り得る種族とは違う生態系のものだということなのか・・・。」
マルゴ 「あなたのおっしゃるように、あたくしと同一個体の種族といえるのは、
この地球上にはこの子を他に存在していないようですわね。
・・・どこかまったく違う次元から迷い込んできたとでも言えばいいのかしら。」
ということは、この美しい伯爵夫人であるマルゴの正体は、
我々の地球とは違う次元に所属する生命体ということなのであろうか・・・ !?
さすがの闇を統べる帝王、伯爵であっても・・・この驚愕の事実には驚かざるを得なかった。
※ 目の前にいる愛しい妻が、一瞬だが何か得体の知れない謎の不気味な存在に思えた伯爵であった。
マルゴ 「この子は将来きっと、あなたのようにこの地球を全て統治するようになるわ。」
そう言いながら微笑み、大事そうにお腹をさするマルゴであった。
伯爵 「それで、その・・・出産の予定というのはいつ頃になるのだ?」
マルゴ 「そうですわね・・・この調子ですと、たぶんあともう2~3百年ほどですわ。」
伯爵 「そうか、いろいろと正直に話してくれてありがとう・・・マルゴ。」
マルゴ 「うふふっ、はやく生まれておいで・・・あたくしの坊や。」
そのすぐ後、部屋を後にした伯爵は・・・やはりというかショックを隠しきれないでいた。
本来、闇の世界を統治するほどの実力の持ち主である伯爵であるのだが、
我が愛する妻のことになるとどうも勝手が違うというか・・・
冷静ではいられないのか、いろいろと思うこともあるようであった。
伯爵 「・・・しかし、わたしのマルゴに対する想いはなんら変わる事はないのだ。」
・・・と低くつぶやいたのだが、
それは自分自身に強く言い聞かせるように放った独り言であったのかもしれない。

※ それからあっという間に数十年の歳月が過ぎ冒頭にある雪深い北欧の地にふたりはやって来たのだ。
・・・この頃、伯爵は精力的に活動の範囲を広げていた。
闇を統べるものとして、己に従わない幻獣やモンスターを封じる能力は有している。
無論、彼は闇の世界において、
右に出るものがいないほど絶対的な存在であった・・・
だが数千年という単位で稀に、強大な敵が現れたりしていたのだ。
そうそれは、この世界のあちこちに眠っているという、
“ 封印 ” なるものが解かれるなどして、そこからとんでもない力を持った、
(・・・主に邪悪な、)存在が息を吹き返すからである。
ここ何百年という間、特に強大な相手など目覚める事はなかったのであるが、
・・・ここ数年というもの、なにか予兆ともとれる奇妙な出来事が呼応するかの如く頻繁に起こっていた。
伯爵 「・・・これは何かよからぬ事が起こる前兆に違いない。」
実際、この世界には “ 光 ” の側に属するものも、
まぁ伯爵ほど抜きんでた実力者は皆無だったが・・・、
“ 人間 ” という弱くはかない短命な種族に、
・・・その力を引き継がれ細々と存在してはいたのだ。
本来、伯爵は闇サイドを統治する代表であるが、けっして邪悪なものではない事をここに追記しておく。

※ これまで我が物顔で伯爵の領地内で勝手していた雪ユニコーンであるが、当然ながら服従させた。
それから間もなくの事である・・・予感していたとおり、
大いなる “ 大魔王 ” の封印が解かれ、各地で被害が相次いでいた。
( この大魔王とは、いうまでもなく・・・のちにアイリスに憑依するあの大魔王のことである。)
また伯爵も何度か直接、対決を試みたのだが・・・、
その度に力を増して強くなっていく大魔王に苦戦を強いられ決着がつかなかった。
そうして、異例中の異例のことであるが・・・
伯爵たち闇のものと、人間たち光のものの混成でチームをつくり、
邪悪で強大な大魔王と対峙することになったのである。
そのチームに人間側として参加したひとりが、
あの小紅のご先祖さまにあたる当時の封印継承者 “ 小鈴 ” というまだ若い女性であった。
そのような大魔王との熾烈を極めた壮絶な戦いについては、
またいつか詳しく延べる機会もあろうかと思うので、それまでお待ちいただきたい。

※ 愛する妻や雪オオカミたちに見送られ、固い決意を胸に秘め・・・ひとり旅立ち戦いに赴く伯爵である。
伯爵 「マルゴ・・・今回に限っては、もう二度と戻ってこれないかもしれぬ。」
マルゴ 「あたくし、いつまでも・・・ずっとあなたの帰りをお待ちしております。」
そう言って送り出したマルゴであったが、夫である伯爵が戻ってくることはなかった。
そう・・・あの時以来、伯爵は愛するマルゴのところへは帰ってきていない・・・
いや、どちらかと言えば・・・帰れない事情ができたといった方が正しいのかもしれない。
なんとか皆で大魔王をセント・ライラ号に封印した後も、伯爵は帰ってきていないのである。
・・・彼は己自身を要塞教会ごと封印し、とある一族に管理を任せ、永く深い眠りについたのであった。
そして、伯爵がいなくなったことにより、予定よりもまた数百年以上余計に、
実際には・・・あれから1千年ちょっとかかってやっとボルドが誕生することになるのだ・・・。
結果として放置された形のマルゴだが、いまも変わらず伯爵の妻であり、愛する夫の帰りを待つ身である。
それ故に、自らを伯爵の夫人であるという意味合いを込めて、
“ マダム・マルゴ ” と名乗り、それがずっと現在まで至り、そう呼ばれているのであった。
・・・はたして、かって深く愛し合ったこのふたりが再び会いまみえる時がやってくるのだろうか。
マダム過去編 - 完 -

※ 結局、伯爵夫人としてその遺産を全て相続する形になるが、表舞台に出るのはまだずっと先の話だ。
2009年03月22日
憂う伯爵
これは、前回の番外編である「麗しき伯爵夫人」の続編になります・・・引き続きお読みください。
・・・晴れて “永遠の愛 ” を誓い合った伯爵とその見目麗しい夫人マルゴ、
それからというもの、ふたりは永い時間を共に過ごすことになる・・・。
しかし、吸血鬼である伯爵なのであるが、どうしても実行できないことがあったのだ。
※ 現在進行中のシリーズにおいて、己の強力な封印に閉じ篭り・・・ただ一人永遠の時を生きる伯爵。
これまでの物語にも、幾度となく登場してきているが、
この伯爵という人物は、相当ハイ・クラスの実力の持ち主であるのに、
・・・現状をただ傍観しているというのが基本的スタイルである。
ただの気まぐれからか、また戯れであったのか・・・くれないに試練を与え、
結果的に、その非凡な力であるヴァンパイアとしての能力を授けることになった。
そんな彼自身は、生まれながらにして闇を統べる一族の長。
・・・アンデッドの王、不死の支配者であるヴァンパイアの中のヴァンパイアだ。
その出自は、無論まだ明らかになっていないが、
有史以前から存在し、この地球の歴史と共にいるのかもしれない。
永い永い悠久の時を孤独に刻んできた彼であったが、
ついに巡りあえた美しい女性、マルゴをめとり・・・我が伴侶として迎え入れたのだ。
※ 見事、伯爵の心を射止めただけはあり、言葉に出来ないほどの眩いオーラをかもしだす愛妻マルゴ。
当然のことながら、伯爵は歳など一切取らず、また死ぬこともない。
食事としての吸血行為さえも・・・伯爵ほどの高貴な存在にはほとんど不要であった。
また相手にふれることすらなく、その “ エナジー ” だけを吸いとるという手段さえ持ち合わせていた。
その場合、吸われた相手はそのまま気づくことなく、その生涯にまったく影響もでない。
・・・もちろん、必要とあらば下僕にしてしまうことは簡単であったが、
下等で悪質な吸血鬼どものように、悪戯に命を弄ぶようなことは決してなかった。
伯爵は、いくつかの離れた国に拠点となる城を構えており、
不定期的に、それらの地域を巡回しながら永い年月を秘密裏に暮らしてきた・・・
そう、あまりひとつところに永く留まっていると、周りから不審がられてしまうからだ。
“ いつまで経っても歳をとらない化け物伯爵さま! ” というような噂が、領民より立つのを防ぐ為もある。
だが、マルゴと過ごすようになってからは、そんな伯爵の孤独な旅も終わりを迎え、
楽しく暮らす夢のような日々が続いたのだが・・・そこにもやはり問題はあった。
自分のあるべき本当の姿は吸血鬼だと告白はしてあるのだが、
妻であるマルゴをその仲間として、迎え入れる儀式をまだ終えてなかったのだ。
※ 伯爵は毎日のように、マルゴの白いうなじに牙をたて、その生き血を啜るという衝動に駆られていた。
このままでは、美しい妻・・・マルゴだけが先に年老いて、
やがて死んでしまう。。。またもや伯爵は深く想い悩んでいたのだ・・・ !?
そのような状況が続いたある日、聡明なマルゴから夫である伯爵にこう話しかけた。
マルゴ 「あなた、みずくさいですわ・・・あたくしでしたら覚悟はできていましてよ。
いつなりと、あなたの思うようにしてくださってよろしいのに・・・。」
伯爵 「しかし、マルゴ・・・それがどういう意味だかわかっているのか・・・君は。」
マルゴ 「もちろん何も怖くないとはいえませんが・・・
あたくしたちは “ 永遠の愛 ” を誓った仲ですもの。。。どこまでもふたり一緒ですわ。」
伯爵 「あぁ・・・マルゴ。」
こうして妻のありがたい申し出により、儀式の準備はすべて整っていた・・・
あとは伯爵がそれを受け入れ、行動に起こすだけなのである。
しかしながら、伯爵はどうしてもそれができないのである・・・
この美しい妻の首に牙を立て、その血を啜り貪るという気持ちにはいっこうになれなかった。
いや、何故かわからないが、内なる己の本能が頑なにその行為を “ 拒絶 ” しているのである。
※ 結局、ヴァンパイアの仲間入りをせぬまま数百年の時が過ぎたが、相変わらず美しいままのマルゴ。
本能ともいえる誘惑の衝動に駆られながらも、
伯爵の強い躊躇いもあり・・・・マルゴが吸血鬼と化すことはなかった。
しかし、拍子抜けの結果とでもいうのか、
驚くべきことに “ 奇跡 ” なるものが起きていたのである・・・
この数百年間、マルゴが歳を取るということはなく、ずっと若く美しいままだったのだ。
これは単に環境がなせる業ではすまされない現象であろう。
・・・結婚間もない頃、マルゴ自身がそう語ったように、
彼女もまた、普通の人間を遥かに凌駕した寿命の持ち主であったのだ!!
けれども・・・このことについては、伯爵にとってほんの些細な事に過ぎず、
まして問題などではなく、むしろ逆に喜ばしい事柄であったと言えるだろう。
実は・・・もっと別に、とても気になることがあるというのだ。
伯爵 「マルゴ、正直に話してほしいことがある・・・包み隠さず教えてもらえるか?」
マルゴ 「えぇ、あなた・・・何なりとお聞きくださいませ。」
・・・つづく。
※ 伯爵の中でいつしか拭いきれないほど巨大になった愛する妻、マルゴへの疑いの念・・・その内容は?
2009年03月18日
麗しき伯爵夫人
・・・だから “ 過去 ” と言うのでしょうけど。
今回は、そんな過ぎ去ってしまった遠い遠い昔の話をしましょう。

※ どれくらい以前のことなのか、遥か忘却の彼方・・・それはそれは美しい女性が住んでいたのです。
いまよりざっと、数千年ほど歴史を遡ってみることにしましょう。
それはもう西暦が始まっていたのか、
いやはやもっと前の暦が使われていた頃なのでしょうか?
・・・広大なユーラシア大陸のどこかの王国の話なのですが、
ひとりのとても美しい女性が、とある貴族に見初められ、嫁いで行く事になりました。
彼女のことは、周りの国々にも知れ渡るほどの器量よしとして、その名を馳せていました。
そんな彼女を巡っての、血なまぐさい壮絶な争奪戦があったとも言い伝えられています・・・
・・・その彼女の名は、 “ マルゴ ” 是非にと望まれて伯爵夫人となった訳なのですが。。。
実は彼女は、いったいいつからそこに住んでいたのか、
みな誰も知らないという謎めいた存在であったのですが・・・
そんなことさえ、些細なものだと思わせるほどの大変な美貌の持ち主でありました。

※ マルゴが嫁いだのは、若いながらかなりの実力者として将来を有望されていた伯爵家の当主でした。
ふたりは相思相愛で、とても似合いのカップルとして、みなに祝福され結婚しました。
・・・ただ、他の人と大きく違っていることがあったのです。
それは、伯爵がただの人間ではなく・・・闇の帝王、ヴァンパイアであったこと。
伯爵という身分は単なる表の顔に過ぎず、実際には夜の世界の支配者であったわけですね・・・。
それでも、伯爵は花嫁であるマルゴを心から深く愛していましたし、
己が吸血鬼であるという点を除けば、普通の人間以上にふたりの仲はよかったと言えるでしょう。
まぁ、このことは伯爵家でもごく一部のものしか知らない秘められた事柄でしたので、
世間的には幸せな “ 麗しき伯爵夫人 ” として、マルゴの名前は知れ渡っていたに過ぎません。
・・・それ故に結婚当初、伯爵はとても悩んでいました。。。
愛しい彼女を深く想えば想うほど、
自分の真の姿である “ ヴァンパイア ” という正体を明かすべきか否か。

※ 時間が許す限り、仲睦まじく一緒の時を過ごす・・・これまで味わった事がないものがそこにはあった。
もしこの事実を知れば、彼女はここから去ってしまうかもしれない・・・
そう考えるだけで、身も心も切り裂かれるような悲しい気持ちでいっぱいになりました。
しかし、人間とは違う速度で時間が経過する自分は、
いつまでも歳を取ることがなく、いつか相手にわかってしまうのは明白なのだ。
伯爵は、そんなジレンマに陥り・・・時折、物憂げな表情を浮かべるようになっていった。
マルゴ 「ねぇ、あなた・・・もし、まだ打ち明けてない秘密があるのでしたら、どうぞおっしゃって。」
そんな伯爵を見ていて、不審に思った彼女は率直に聞いてみることにした。
マルゴ 「あたくしたちは縁あって結ばれた夫婦なのですから、
・・・何も遠慮などなさらずに、包み隠さずお話になっていただきたいの。」
まっすぐな瞳でそう語りかけてくる美しい新妻に、
伯爵は少しとまどったのだが・・・、勇気を出してこう切り出したのだ。
伯爵 「マルゴ、驚かないで聞いてほしい・・・わたしは実は普通の人間ではないのだ。
闇の住人、人の生き血をすする恐ろしい吸血鬼・・・ヴァンパイアなのだよ!」

※ その時である、マルゴの身に着けていたペンダントが妖しく光り輝き、その周りをオーラが包みこんだ。
マルゴ 「うふふっ、やっとあなたの口から伺えたわ・・・、ひとりで悩んでらっしゃるお姿をみていて、
こちらもずっと心苦しかったのです・・・だってあたくし、その事は嫁ぐ前からわかっていたのですもの。」
伯爵 「・・・なんと、知っていて一緒になったというのか、君は !?」
マルゴ 「だからこそ、あなたのところにお嫁にきた・・・と言っても過言でないものがありましてよ。
あたくしも、実は・・・本当はこの世界の・・・常世の人間ではございませんもの。」
この伯爵ほどの識者であっても、恋の魔力には勝てなかったというのか、
我が妻の正体が・・・人間ではないと見抜けぬほど盲目になっていたようである。
マルゴ 「あたくしの方こそ、あなたにまだ打ち明けてない秘密がありましてよ。」
伯爵 「かまわぬ、淑女と言えども女性なのだ・・・隠し事のひとつやふたつアクセサリーのようなもの。」
マルゴ 「・・・こんなあたくしでも、いままでのように、あなたは愛して下さいますか?」
伯爵 「無論だ・・・マルゴ、わたしはいまここに改めて、君に永遠の愛を誓おう。」
マルゴ 「・・・嬉しいわ。」
その結果、ふたりは本当の意味で・・・心から夫婦になれたと言えるかもしれない。
・・・この時は、これからも幸せな日々が、
いつまでもいつまでも変わることなく永久に続くと思われた。
・・・つづく。

※ 妖艶で絶世の美女マルゴの正体とはいったい何だと言うのか、そして、伯爵とはこの先何が・・・(謎)
2009年03月17日
・・・小樽にて
こんばんや~っ・・・ここんとこ毎回のように、謎が解き明かされていきますね~ w
~んでも、その割には、あんまし “ 謎 ” が減った気がしないんですけど~なんででしょっか? (謎)
・・・では、いざ決戦を間近に控えた~あの人の心境は如何に・・・ !?
※ ここは以前、モザイク・グラスのあった小樽SIM・・・激しい雷雨の中、ひとり立ちすくむ小紅の後ろ姿。
あの “ 羊蹄山の誓い ” 以来、第一級臨戦態勢のまま・・・小紅たちは日々厳しい訓練に明け暮れていた。
そんな極限状態の続くメンバーたちを気遣い、
むらさき参謀の計らいで順番にぷち休暇をとることになったのだ。
・・・もちろん有事の際のスクランブルには対応できる範囲でのことなのだが。。。
その休暇を利用して、小紅は懐かしい小樽へと足を運んでいた。
あたりは生憎の雨模様・・・というか稲妻の轟く豪雨の真っ只中、
とても観光気分にはなれないのだが、自然とモザイク・グラスのあった場所へと来てしまった。
いまは、「small Barrel」という名前で・・・ステージ会場として、皆に親しまれているようだ。
もしかしたら、もう二度と戻っては来れない・・・という気持ちもなくはない、
何しろ、今度の相手は世界に誇る・・・屈指の私設軍隊を有する強大なマダム・マルゴなのである。
・・・ 「おやおや、誰かさんも・・・考えることは同じだったか w 」
※ 背後からそっと忍び寄ってきたのは、くれないであった・・・少しずつだが空模様も落ち着いてきた様子。
・・・それは、見事に気配を感じさせないで近づいてきたのだ。
いくら殺気がないとは言え、この小紅にここまで悟られることがないとは・・・、
その点においては、この数年でくれないもかなり成長しているのであろうと思われる。
小紅 「おや、くれないくん・・・あなたの休暇は今日だっけ?」
くれない 「わはは、退屈だったんで~勝手に抜けてきた ^^; 」
このふたりの関係というのは、また特別なものであって、
お互いが遠慮することなく、相手に軽口をきく・・・ということが日常茶飯事であった。
くれない 「・・・やっぱり、ここは他と違うよな・・・いわば俺たちの原点っていうか。」
小紅 「そうね、全部ここから始まったわ。」
ふたりはとても感慨深い想いで、この地に立っていた・・・
くれない 「どうせ、ローズマリーもその辺に潜んでるんだろうけどさ w 」
※ 時間があった時など、この運河を眺めながら、ぼぉ~っと考え事などして過ごしたのを思い出される。
小紅 「ふふっ、もしくれないくんが変な事でもしようとしたら手裏剣飛んでくるかもよ ♪」
くれない 「そいつは勘弁だな w ・・・俺は血を見るとびっくりして気絶しちまうからな~っ (謎) 」
小紅 「あらあらっ、とんだ吸血鬼さんもいたものねぇ。」
ふたりして、こんなおバカな会話を楽しんでいたのだが・・・ふと、くれないの表情が引き締まった。
くれない 「ここに!。。。俺たちのもとに・・・ちょびさんをきっと連れ戻す!!
・・・じゃないと、相棒のチョビ太も元気でないからさ w 」
小紅 「・・・えぇ。」
それは短い返事であったが、そこには小紅の確固たる決意がみられた。
みんな気持ちは同じ・・・あの日、羊蹄山で誓った決意、
自分達の・・・本来の生活を取り戻すために、
また笑って暮らせるその時まで、力をあわせて戦いぬこうと・・・!
※ くれないと小紅を待ち受ける運命とはいったい !?・・・その問いに小樽の運河は答えてはくれなかった。
時はちょうどその頃、ボルドのもとへとあの “ 麗華 ” さまが訪れていた・・・
そして、彼女の願いもむなしく、手ぶらでマダムのところへと帰っていくことになる、
・・・それと同時に、この日本の地へと進軍してくるであろう。
その時こそ、ついにマダムたちとの最終決戦を迎えることになるのだ。
むらさき参謀率いる、くれないの軍団は・・・
はたして、マダムの軍隊相手にどこまで戦えるのだろうか。
そして、第三の勢力・・・マスター・ボルドはどういう出方でもって参戦するのか・・・
あと、複雑にもつれ絡み合っている “ 謎 ” の糸は、解きほぐれる様子をみせるのであろうか。
くれない 「へんっ!・・・こうなったらとことん相手になってやるだけだぜぃ!! ! 」
そのくれないの放った言葉だけが・・・いつまでも運河に響き渡り、こだましていたのだった。
※ 懐かしの小樽をあとにし、暮れかかる夕陽に向かい・・・どこまでも力強く飛んで行くくれないであった!
くれない 「うおっ、やばいぜ~サボって抜けてきたのもうバレてるだろうな~っ・・・い、急げー!! 」
う~ん、やっぱ、こんなんで大丈夫なんだろうかと思うのだが・・・まぁ一応、主役だしねぇ ^^; (謎)
・・・つづく。
ナレーション 「・・・いよいよ、 “ 決戦の時 ” なのですなぁ~。。。
この闇の黙示録編が始まってもうどれくらいになるでしょうか。 ←・・・忘れた w
謎また謎と、バーゲンセールの如く・・・大売出ししてまいりましたが、
依然、判明しないままのも、まだまだたくさん出番待ちしてることでしょうしね~ w
この先も、謎を解明しつつ・・・物語を進めていってくれるのではないかと。。。 (謎)
・・・あと、毎回の事だけど~アイリスの心配もしてやれよなぁ~キミたち ^^;;
~ってことで、いつものように期待しない方向で、これからもおつきあいくださいませ ♪
ではでは~、また次回まで・・・しぃー・ゆぅー・あげ~~ん。」 ←やる気がみえないぞ!
※ 小樽で遭遇した、謎の知的生命体 !?・・・もしかしたら “ 人狐 ” の封印の持ち主かもしれない (謎)
2009年03月15日
麗華の願い
今回の話は、あのマダム親衛隊隊長の “ 麗華 ” さまが単身、乗り込んでくる !?という内容になってます。
さぁ~、いったいどういう展開になるのでしょうか?・・・はじまり、はじまり~っ ♪

※ ここは幾重にも結界が張り巡らされた森のずっと奥深く、かの城塞都市がひっそりとそびえ立つ場所。
・・・もちろん、普通の人間であれば、
たとえ奇跡が起ころうともここに辿り着く事などできない。
巧妙に仕掛けられた幾多もの結界にかかり、その命を落としてしまうからだ・・・
だが、しかし・・・そんな結界の数々をものともせずに、
たったひとりで鉄壁の城塞都市を訪れたものがいたのだった。
そう、その人物とは・・・マダム・マルゴの信頼も厚い “ 麗華 ” その人である。
彼女が所属し、率いているのはマダム親衛隊・・・、
あのマダム四天王と並び、単独で行動が許されている唯一の機関であるのだ。
通常であれば、全組織から選ばれた選りすぐりの親衛隊隊員が派遣され、
世界各地に赴き、諜報活動などを遂行しているのだけれども・・・
しかし、どうやら今回は・・・その頭である麗華自らが、誰にも言わず内密にやってきたようである。
麗華 「・・・ここに、ボルドさまがいらっしゃるのね。」

※ 嵐の前の静けさとでも言えるのだろうか、ゆったりした午後の時間を過ごす・・・ボルドと美々である。
つい先ほど、逃げ出すようにしてフランスから戻ってきていた、
偽くれない・・・いや、その正体は “ しゅろ ” だったのだが。。。
彼は、マスターにようやく会えて安心したのもあって、
ほとんど休息もとらずに、モザイク・グラスへ・・・本来の偵察任務へと向かい、ここを後にした。
・・・それから、まだ時間的にはそう経ってはいない。
ちょびママさん型アンドロイドである2号こと・・・美々は、
こうして愛しいマスターとふたりっきりで過ごすこの時間が、何よりも好きであった。
しかし、その愛すべきひとときは、ふいに終わりを告げた。
ボルド 「・・・ふふふ、やはりしゅろは尾行されていたようだね。
美々、悪いのだがお客さまを玄関まで、お迎えに行ってもらえるかな。」
美々 「・・・はい、マスター、仰せのままに。」
ボルド 「すまないね、僕の大事な人なのだ、丁重にご案内しておくれ。」
美々 「・・・承知しました。」

※ そして、美々の案内で閉ざされた複雑な空間を通り、ボルドの待つ・・・中庭へと連れてこられた麗華。
ボルド 「やぁ、遠いところはるばる、よく来てくれたね・・・麗華。」
麗華 「お招きも受けないでの突然の来訪、ご無礼申し訳ございません・・・ボルドさま。」
ボルド 「かまわないよ、麗華ならいつかきっと、来てくれるだろうと思っていたからね。」
美々 「・・・では、こちらへどうぞ。」
そう促すと、ボルドと美々はいつもの自分達の席へと腰を下ろした。
麗華はテーブルの横に直立したまま座ろうとはしなかった。
麗華 「・・・ボルドさま、麗華はお願いがあって参りました。
単刀直入に申し上げます、奥様と・・・マルゴさまと手を結んではもらえませんか。」
ボルド 「ふっ、いくら麗華の頼みであっても・・・それは聞けない相談だよ。」
麗華 「しかし、坊ちゃま・・・あっ、・・・いえ、ボルドさま。
おふたりが手を結び、この世界を導いていくことが一番よいのだと麗華は思っています。」

※ 麗華は、ボルドの幼少時代からの教育担当者であり、・・・唯一お気に入りのお世話係でもあったのだ。
ボルド 「でもね麗華、あの人は自分自身がこの世を統治したいのだよ・・・
この僕に “ 救世主 ” という神輿を担がせてね・・・あの人の意のままの傀儡などお断りだね。」
麗華 「・・・坊ちゃま。」
ボルド 「せっかく来てくれたのだ、ゆっくりしていくといい。」
あまり普段から表情がわからない麗華であったが、
この時ばかりは、やはりどこか悲しい顔をしているように見えた。
ボルド 「僕はね麗華、・・・必要と思えばいつでも自分の力で “ 救世主の封印 ” を手に入れてみせるよ。」
麗華 「どうしても、奥様のところへはお戻りになっていただけませんか・・・」
ボルド 「麗華がよければ、このまま僕と共にいてほしいとさえ思っているくらいだよ。」
美々 「・・・!」
麗華 「それは麗華もできることでしたら、坊ちゃまとずっと一緒に、この命ある限り、
お傍に仕えさせていただきとうございます・・・でも、大恩ある奥様を裏切るわけにはいかないのです。」

※ あくまでも物腰やさしく麗華に対応するマスターを見て、美々はとても複雑な気持ちになっていった・・・
ボルド 「そうか、とても残念だけど・・・それも仕方ないね。」
麗華 「申し訳ございません・・・でも坊ちゃまがお望みでしたら、
いつなりと・・・いますぐにでも麗華のこの命、捧げても悔いはありません。」
ボルド 「ふふふ、相当の覚悟でここへ来たのはわかっていたよ・・・麗華。」
麗華 「麗華のわがままで、奥様には進軍を待っていただいております。
もちろん、行く先は誰にも言わずに独断で参りましたが・・・想像はされておられるかと。」
ボルド 「そうだね、あの人のことだからきっとここも知っているさ、そういう人だよ・・・マダム・マルゴは。」
・・・そんな麗華の心からの願いも虚しく、交渉はあえなく決裂となった。
ボルド 「麗華が戻れば、ほどなく “ 救世主の封印 ” を巡っての争いの火蓋が切って落とされる訳だ。」
麗華 「・・・はい。」
あたりには、目に見えない重苦しい空気がただ漂っていた。

※ 美々の知らないマスターと同じ時を一緒に過ごしていたという麗華の存在は “ 嫉妬 ” の対象だった。
その重圧ともいえる沈黙を破るように、美々がそっと口を開いた。
美々 「マスターが、ご命じになってくだされば、あたしが代わりに・・・!」
ボルド 「ふふふ、早合点してはいけないよ、美々。
・・・麗華は、・・・彼女は僕の大事な人なのだ、ある意味、あの人よりね。」
麗華 「本当に似ているわ・・・そっくりなのね、ちょびママさんと。。。」
ボルド 「そうだった、いまちょびママさんは麗華のところにいるのだったね。」
麗華 「とても芯の強い女性ですわ・・・ただ、惜しくは普通の “ 人間 ” だということなのですけど。」
ちょびママさん・・・1号、・・・そして、美々と3人の生き方の違うそれぞれの女性。
そんな彼女達の運命も、この世界の巨大な濁流に飲み込まれ翻弄されていくだけなのか・・・。
美々 「・・・ちょびママ、あたしを見捨てた・・・このあたしを。。。」

※ 麗華と久しぶりの再会に始終穏やかな表情のボルド・・・だが、決戦はこれから始まろうとしているのだ。
引き止めるボルドに別れを告げ、悲しみを背負った麗華は己の帰るべき場所へと去っていった。
ちょびママさんの台詞ではないが、次に会うときは戦場なのかもしれない。
これではっきりしたのは、あのマダム・マルゴが・・・
このボルドにとっては、かって “ 母親 ” であったという揺るぎない事実である。
・・・つづく。
ナレーション 「そうだったのか~、麗華さまは昔、ボルドのお世話係をしていたのか。。。
マダムとボルドの関係は、なんとなくわかってはいたが・・・やっぱり “ 親子 ” だったんですなぁ ^^;
血の繋がりというものは、こじれてしまうと他人のそれよりもややこしいものです (謎)
母親がいるってことは、当然ながら父親も存在していると思うのですが・・・
その辺りの情報もこれからわかっていくのでしょうか? ←どうなんだろうね~ w
未確認情報ですが、あの伯爵とマダムが夫婦であった時期があるとかないとかっ !?」 ←ええぇっ!
※ 麗華が去った後、そっと美々を抱き寄せて甘い言葉でフォローを忘れない、したたかなボルドであった。
2009年03月13日
続・13日の金曜日
それでは、先月に引き続きまして~今月もタイトルに “ 偽り ” ありでお送りいたします w
最近、チラチラと露出のある・・・若かりし頃のゾラ姐さんの青春の1ページをどうぞ ^^;

※ 仏頂面で趣味の旅行なのだろうか・・・暮れかかる夕陽の美しい古城へとやってきた自分探し中のゾラ。
それは、いまから十何年も・・・いや、もう忘れてしまうくらいずっと昔の話である。
物心ついた頃には、すでに天涯孤独の身であったゾラ・・・
しかし、彼女には持って生まれたずば抜けた頭脳があった。
自分は他人とは違う特別な存在なのだと、
・・・まぁ、誰しもが持っている感情なのかもしれないが、
そういう気持ちも人一倍強かったと言えるだろう。
見た目の派手な出で立ちに反して、ゾラの趣味は読書と史跡めぐり、
その持てる類まれない才能をもて余す日々をただ過ごしている毎日であった。
ゾラ 「・・・わたしは、どこから来て・・・どこへ向って行くのかしら。」
そんな答えの出ない葛藤を埋めてくれたのが趣味の読書と史跡めぐりだったのだ。

※ 誰も真実の己をわかってくれていない・・・そういう虚しい感情だけが、この頃のゾラを包み込んでいた。
幸いというか、生きていくのに苦労しないだけの資格を所持していたので、
他のものよりは自由気ままに生活はしていけた・・・。
そして、少しの旅費がたまれば、ぶらりと旅行に出かけたりなどしていたのだ。
・・・今回訪れたのは、海のすぐそばにある崖の上のとある古城。
その昔、この城の領主が邪神を崇めていたという古い記録をみつけやってきたのである。
偶然であったのだが、たまたま来訪したのは “ 13日の金曜日 ”
・・・特にそういうことは気にしないゾラであったが、それもまた運命だったのかもしれない。
こういう場所に来て、ひとり静かに・・・ここで起こったであろう数々の出来事に想いを馳せ、
勝手な空想に耽るのがゾラのもっとも楽しい時間であったと言えた。
ゾラ 「・・・この寂れた感じが、そそるわね。」
・・・その時、ゾラは背後になにか禍々しい気配が降り立ってくるのを感じたのだ。

※ それは、文字通りにふわりと天空から舞い降りてきたのだ、その姿は、とても口では形容できない・・・
その存在にまるで吸い寄せられるかのように、
・・・気がつけばゾラは目の前でそのものと対峙していた。
もちろん恐怖もあった、だが好奇心の方がずっと強かったようだ。
一見しただけでも、この世の存在ではないとわかる・・・
禍々しく、けれども、それでいて神々しい・・・相反するふたつを兼ね備えた姿であった。
ゾラはいま、自分がどこか異次元の女神と対面しているのだと、ふとそう思った。
ゾラ 「あなたは何者?・・・神なの?それとも悪魔なの?」
異次元の女神 「ふふふ、そなたは興味深い魂の色しておるな。」
ゾラ 「わたしの魂の色が、あなたには見えるっていうの?」
ゾラはもうさっきまでの恐怖心も忘れ、己の探究心のままに問いかけた。

※ 近くで見るとより一層その姿は禍々しく、そして、神々しく・・・ゾラの両の眼を惹きつけて仕方なかった。
異次元の女神 「魂の色だけではないぞよ、そなたの未来も手に取るように見えておるわ。」
ゾラ 「・・・わたしの未来ですって?」
異次元の女神 「そなたの長かった迷いの旅も時機に終焉を迎える・・・
そう、ある人物に魅入られてしまっての・・・そなたの人生が大きく変貌する時を迎えるからじゃ。」
ゾラ 「何て言ったの・・・わたしが魅入られるですって?」
そのものの口から語られたことは、容易く信用できる内容ではなかったが、
あながち虚偽を言ってるとも思えない奇妙な説得力があったのもまた紛れもない事実であった。
ゾラ 「・・・あなた、いったい何者なの?」
異次元の女神 「我は、なにものでもない・・・しかし、この地の者たちは “ 邪神 ” と呼んでおったがな。」
そういうと同時に、その “ 邪神 ” の姿はすっと景色にとけるように消えて見えなくなった。
最後に・・・にやりと微笑んだようにみえたのは気のせいだったかもしれないが・・・

※ さっきのは夢だったのか?・・・そんな錯覚に陥りながらゾラは古城の奥深くにある教会に佇んでいた。
その空間は、邪教に身を染めたここの領主が密かに造らせたのであろう、
邪悪で巨大な教会が、いまもなお異彩を放ってそのままに存在しているのだ。
・・・埃をかぶった古ぼけた肖像画には、たしかに先ほどの “ 邪神 ” の姿がそこに・・・。
・・・つづく。
ナレーション 「おやおや、ゾラ姐さんは過去に邪神と会い、啓示を受けたのですね。
そのある人物とは、きっとマダム・マルゴの事だと思われますが・・・ (謎)
今回は、マダム四天王のひとり・・・ “ ゾラ ” の若い頃にスポットを当てまして、
れっきとしたスピンオフ作品と呼べるくらいの内容になったのではないかと ^^; ←自分でいうな!
あぁ~寄り道は楽しいっすね♪・・・でも、いったい本編はどうなるんでしょうか www 」 ←他人事か!!

※ 単なる気まぐれからか・・・戯れにゾラに予言を与えた謎の存在 “ 邪神 ” 、その目的とはいったい !?
2009年03月11日
ドラゴン伝説
衝撃の事実が判明いたしました・・・いや~、まったくびっくらコキましたよねぇ w
~でもその続報は、後回しにしまして・・・まずは “ 龍騎士 ” についての続報からっす ♪ ←おい!

※ とある地域の奥深く、古のドラゴンが生息するという谷があった・・・そこには龍神の一族が住むという。
それはもう伝説の中にだけ残っているという幻の存在・・・
凶暴なドラゴンをその意のままに操り、
英知な頭脳と類まれない身体能力を兼ね備える悠久の龍神族。
彼らははたして、人なのであろうか?それとも・・・神なのであろうか?
その龍神族において、一子相伝で引き継がれる最強の戦士・・・それが “ 龍騎士 ” なのである。
一族のものであれば、基本的にそれぞれ1匹のドラゴンを下僕とし、
その生涯を共に過ごすのであるが・・・
中でも龍騎士は、もちろん、ずば抜けたドラゴン・ライダーである上に、
最終奥義として、自らもドラゴンと化して・・・天に代わり裁きを下すと言われているのだ。
しかしながら、主な役割は・・・世界平和の “ 監視 ” をすること。
伝承に残っているここ数千年間は、そういう大きな裁きもなかったのではないと推測される。

※ 長きに渡り龍騎士を務めてきた長老に替わり、新しくある若者が跡を継いだと言われているのだが・・・
そう、その新しい龍騎士とは・・・あの “ りんどう ” のことである。
それは、将来を有望されての異例の抜擢であり、
一族の間でも「まだ時期尚早だ」などと大いに賛否を呼んだ選択であったのだが・・・
先代の龍騎士である長老の強い推薦のもと、無理やりに押し切った形での継承となった。
これには、りんどうが長老の孫娘の婚約者であるということも関係ないとは言えないのだが。。。
そんな彼、りんどうの龍騎士としての初めての監視が、
あのモザイク・グラスに潜入し、捜査することであったのだ。
りんどう 「・・・はっはっはっ、封印をめぐる争いとはな、いつの世も人は愚かしいものだ。」
・・・もちろん、いくら若いと言っても龍神族のひとりである。。。見た目通りの年齢ではあるまい (謎)
こののち、彼が怒れるドラゴンとなって、新たな伝説となり得るのかは、まだ誰にもわからない・・・。
※ ボルドの城塞都市の近くであろうか、森の奥でたったひとりブランコに乗って遊ぶ、偽くれない(しゅろ)
それでは、お待たせ致しました~。。。偽くれないこと、しゅろの続報といいますか、
また追記補足になってしまうんですけども w > “ チーフの解説ブログ ” もご一緒に参考にしてください ♪
まず最初に、瀕死の行き倒れ(謎)として、
まんまとモザイク・グラスに潜り込んだのはよかったのですが・・・
思いもよらぬちょびママさんの手厚い看護にまず心を打たれ、
・・・それからは自分の任務も忘れて、ちょびママさんを強く慕うようになっていきます。
(まぁ本物の女性に接した事もなかったしゅろですし、カルチャーショックもあったと思いますが・・・)
ちょびママさんの渡仏に際しては、2号こと美々にあとを任せ、そそくさとついて行きますしね ^^;
美々が化けた偽しゅろは、基本的に部屋から出なかったのですが、
一度だけ、モザイク・グラスにおいて “ 羊蹄山の誓い ” の前に、皆と顔をあわせています (謎)
・・・では、前回でも話題に出た「くれないの使命」とは、いったい何なのでしょうか?

※ しゅろは元々、くれない(本物)のクローンであるので遺伝子的には紛れもなくくれないであると言える。
いま考えられることとしては、我がマスターである “ 救世主 ” ボルドの為に、
その邪魔となる因子をすべて排除し、来るべきユートピアを建設するという、
とてつもなく恐ろしい・・・あまり想像したくもない “ 使命 ” なのだけれども・・・
きっとそれにそう遠くない事なのではないと思われる、
・・・たとえば、オリジナルくれないの抹殺は必須だとかね~っ ^^;
しかし、前回の話で露呈したように、偽くれない・・・いや、しゅろの精神面は繊細でとても弱い。
非情に徹することができないのは、一目でマダムにも見破られていたことだし、
この先、幾多も困難が待ち受けていることだろう・・・がんがれよ、しゅろ w
しゅろ 「・・・ちょびママ、きっとボクが救い出してあげるから、待っていてくれ!」
・・・とまぁ、こんな感じでちっとも安心できないのだが、
はたして、持っている真の能力を出し切ることができるのだろうか・・・それが問題だ。

※ 出ました、ゾラ姐さんの青春プレイバック第2弾、マダムに見出されるまではあちこちと放浪していた?
りんどうにしても、偽くれないことしゅろにしても、
当初から決まっていた事項がやっと紹介できるようになりました。
それぞれのキャラに、それぞれの裏設定を事前に設けてありますが、
それを公開するまでのこの長い期間・・・けっこうあるんですよねぇ~やれやれです ^^;
・・・つづく。
ナレーション 「次々と伏線を暴いていくのはいいんですけど~っ、
肝心の本編のストーリー展開が遅々として進んでおらんようですな w
次回こそは話が進展するのか、それともまた誰かの秘密がわかるだけなのか・・・
きっとまだ、いつもの “ ノー・プラン ” なのでしょうけども。。。
これからの話がどうなるのかは、たぶんアナタ方読者さま次第です (謎)」 ←まる投げか!

※ おまけSS:撮影の合間、宣伝用のスチール写真をボルドと偽くれで撮ってる時のハプニング・シーン。
2009年03月08日
くれないの使命
前回、ちょびママさんに拒否られて~傷心のまま逃げ出したくれない(偽)なのですが。。。
・・・では、どちら様もごゆっくりとご覧くださいませ w

※ ほどよく彫刻の施された浴槽にひとり、ゆっくりと身をゆだね物思いにふけるご存知、マスター・ボルド
ここは、ボルドの隠れ家になっている城塞都市の奥深く・・・
いくつかある浴室のひとつなのだが、瞑想ルームにもなっている場所である。
先ほど、くれない(偽)から “ 脱出してこちらへ向っている ” と報告があったばかりである。
彼がここへ戻ってくるのは、2号・・・いや美々と共に、
あのモザイク・グラスへ送り出して以来になるから、けっこうな時間が経っていることになる。
前回、空母から逃げ出す際に使ったプロペラ機は早々に乗り捨てて、
あえて公共の交通機関を乗り継いでの脱出劇・・・彼の足跡は、闇にまぎれてみえはしないだろう。
ボルド 「・・・やはり、オリジナルの持つ “ 弱さ ” が出てしまったのだろうね。」
偽くれないのオリジナルといえば、もちろん、この物語の主人公、
我らの “ くれない ” のことになるのだが・・・。

※ 連絡を受け、駆けつけた2号こと美々と一緒に・・・ふたりで、彼の帰還を待っている暖炉の前のボルド。
美々 「・・・そろそろ、彼が指定してきた時間ですね。。。マスター」
ボルド 「そうだね、彼は律儀だから・・・きっと予告通り、定刻に現れると思うよ。」
そう答えるマスターを熱い視線でみつめている美々と、
それを充分わかって、やさしく微笑をたたえている・・・ボルド。
美々 「やはり、向こうで何かあったのでしょうか?」
ボルド 「・・・彼は繊細だからね、向こうでは困難の連続だったのじゃないかな。」
美々「そうかもしれませんね。」
ボルド 「ふっ、人を想うということは容易いことではないさ・・・、ん、着いたようだね。」
そう言って、言葉を遮るようにボルドはこちらに向ってくる人影をみつめた。

※ あまり元気がない様子でやってきた、偽くれないと・・・久しぶりに対面を果たす美々とボルドであった。
その姿は、みるからに落胆しているのがわかる様相で、
全身からマイナスのオーラを存分に醸し出していた。
それでも、ここへ来るまでは・・・懸命にそれを隠してきたのであろう。
敬愛するマスターの顔を見て、いっきに気が緩んでしまったと思われる。
くれない(偽) 「マスター・・・ただいま戻りました。すいません、任務を遂行できませんでした。」
ボルド 「おかえり、よく無事で戻ってくれたね・・・それが何よりだよ。」
美々 「おかえりなさい、ご苦労さま。」
“ くれないと1号 ” として、このふたりがモザイク・グラスに派遣されてから、
まぁ実際にはそれほど多くの時間はかかっていなかったのだが・・・
この世界に誕生して、まだ3年にも満たないくれない(偽)には、離れて過ごした初めての長い期間になる。
それは、ほんとの肉親ではないのだが、唯一無二の親でもあり兄でもある存在、
またまこと心を許しているマスター・ボルドに会えないという、強い不安もあったことだろう。

※ 安心したのか、いっきに心が砕けてしまい、駆け寄ったボルドにその身を預けて抱擁される偽くれない。
くれない(偽) 「マスター、俺、俺っ・・・!」
ボルド 「つらかったろうね、いいのだよ・・・好きなだけ泣くといい。」
くれない(偽) 「う、ううう・・・。」
まるで子供のように泣きじゃくり、目からは熱い涙がとめどなくあふれ出た・・・
しばらくすると、ひとしきり泣いてすっきりしたのか、
さっきまでの嗚咽もなりをひそめ・・・静かに落ち着いたようである。
くれない(偽) 「・・・取り乱して、すいませんでした。。。報告致します。」
ボルド 「そんなことは、ちっともかまわないよ・・・積もる話もいろいろしたいのだけど、
まずは、キミの心と身体の疲れを癒すことが、何よりも大切だとボクは思うよ。」
くれない(偽) 「・・・マ、マスター。」
ボルド 「さぁさぁ、立ち話も何だから・・・まずは椅子に腰掛けたまえ。」

※ 本当は、・・・心の中ではいったい何を考えているのか全くわからない、この先の鍵を握る人物ボルド。
そうボルドに促されるようにして、やっと席についたくれない(偽)であった。
そのふたりの様子をじっと黙ってみつめていた美々は、ちょっと心中複雑な思いであったのだが。。。
くれない(偽) 「先ほど申し上げたように、任務はまだ遂行できていません・・・」
ボルド 「・・・そのようだね、でもそんなに簡単にできるものじゃないさ、
キミに課せられた任務・・・いや与えられた “ 使命 ” ってものはね。」
あくまでも、やさしく微笑みを浮かべながらボルドはそう諭すのだった。
くれない(偽) 「・・・はい。」
ボルド 「それに、いつまでもその姿でいることもないのだよ、僕たちの前なのだしね。
キミ本来の・・・キミの本当の姿に戻ってかまわないのだよ、ねぇそうだろ?しゅろ」
なんと、この偽くれないの正体は・・・あの “ しゅろ ” だったというのか !?

※ 偽くれないのペンダントが、いままでになかったほど、眩く黄金に輝き出して・・・彼を包み込んでいく。

※ そして、その輝きが赤く変わった時・・・姿を現したのは、あの創作絵本作家である “ しゅろ ” であった。
くれないの細胞からボルドが密かに誕生させたクローンであるしゅろは、
実は、オリジナルと全く同じにはなれなかった・・・
そう、いってみればそれは失敗作と言える出来であったのだ。
何が原因でそうなったのかは、流石のボルドにもわからなかった・・・
それこそ、神の領域・・・神のみぞ知るといったところだろうか。
このしゅろと同じく、美々こと2号も・・・ボルドの下で、3年という月日を過ごしている。
その間に、彼らはボルドから様々な特殊訓練を受けて育ち、
またオリジナルである “ くれない ” や “ 1号 ” がまだ持っていなかった力、
特定の任意の人物に変身できるという能力を身につけていたのだ。
しかしそれは、単に姿かたちを真似ているだけなので、
その人物の持つ能力までをコピーして、手にしている訳ではなかったのだった。

※ 彼らが入れ替わり立ち代りして演じることにより、さもその人物が存在するかのようにみせていたのだ。
先に情報収集目的のため、モザイク・グラスに潜り込んでいたしゅろが、
ほとんど公の場所に姿を見せなかったのも・・・これがその理由であった。
偽くれないとして旅立ったあとは、2号である美々が “ しゅろ ” 役を引き継いでいたのである。
・・・で、いまだ明らかにされていない「くれないの使命」とは何なのだろうか? (謎)
・・・つづく。
ナレーション 「つ、ついに!・・・とうとうその正体が判明しました、偽くれないは、しゅろだったのです!!
うちの企画段階において、彼が誕生したのは・・・まだまだ “ 魔王編 ” の真っ最中 w
もう初めから、くれないのクローンとして運命(さだめ)を受けておりまして、
ずっと正体を隠してきた訳なんですけど、お気づきだった方はおられましたでしょうか? ←え、自慢?
本当であるならこのタイトルも、 “ くれないの使命 ” ではなく、 “ くれないの正体 ” と、
したいところでしたが~。。。せっかくですしねぇ・・・ ^^; 」 ←なにがどう、せっかくなんだよ!

※ 謎のマスター・ボルドを頂点とする第三の勢力、くれないのクローンであるしゅろ、アンドロイドの美々。
2009年03月03日
くれない、逃亡す
その舞台はと申しますと・・・新人親衛隊の訓練施設でもある巨大空母の上で、
やっと面会を許された・・・偽のくれないと制服姿のちょびママさんの対面シーンからです。

※ やはり洗脳を施されているのか、いつもとは違う怖い目つきのちょびママ・・・この髪はカツラか?(謎)
ここのところ数日は、なにかと理由をつけられて、
ちょびママさんとの面会を拒否されていた、偽くれないであったが。。。
・・・ようやく会えることになったのである。
しかし、そうしてやっと会ったちょびママさんは、
まったく人が変わったように・・・妖しく変貌していた。
偽くれないの知らないところで、あのアイリスやサフランと共に、
麗華さま率いるマダム親衛隊に入隊し、厳しい訓練を受けていたのだった・・・。
くれない(偽) 「ちょびママ・・・そんな格好して、いったい何があったんだ !?」
ちょび 「・・・何もないわ。」

※ マダム親衛隊の正式なコスチュームに身を包み、凛々しく立つちょびママと対峙した・・・くれない(偽)
くれない(偽) 「何もないわけないだろ、・・・くっ、やつらに何かされたんだな!」
ちょび 「変な妄想はやめて!・・・あたし目覚めたの、マダムの理想郷の為に尽くそうって。」
くれない(偽) 「・・・な、なんだと!」
ちょびママさんの口から出た言葉に、偽くれないは目を疑った。
くれない(偽) 「マダムの理想郷など、ありもしない幻想だ・・・あなたは騙されてるんだよ。
そうだ、マスターならきっとなんとかしてくれる・・・そんな洗脳も解いてくれる筈だ。」
ちょび 「マスター・ボルド?・・・あの人は何もできないわ。」
くれない(偽) 「違う!・・・マスターこそがこの世界の救い主、 “ 救世主 ” なんだ!」
これは、ある意味・・・偽くれないもボルドに洗脳されているということなのかもしれない。
そんなふたりの会話は平行線をたどり、これ以上交わるはずもなかった。

※ そうは言っても、偽くれないのちょびママを想う気持ちに偽りはなく・・・それは純真であったのだが (謎)
ちょび 「もうあたしにかかわらないで、迷惑なのよ・・・ひとりでどこへでも行けばいいわ。」
くれない(偽) 「・・・そうか、わかった。。。でも、きっとあなたを迎えに戻ってくるから。」
ちょび 「もし、次会うことがあればそこは戦場・・・敵と味方よ、容赦しないわ。」
くれない(偽) 「それでもいい、俺はあなたを救ってみせる!」
たとえ何を言われようとも・・・すべて拒否されようとも、
くれない(偽)のちょびママさんに対する熱い想いは変わらないようだ。
いま無理やりに、このままちょびママさんを連れ去ることも、
くれない(偽)ならば可能であったのだが、それも彼の優しさ故なのだろうか・・・実行はしなかった。
くれない(偽) 「・・・さよならは言わない、また会おう!」
そう言い残し、くれない(偽)はすぐ横の飛行機に乗り込むのだった。

※ 幸いというか点検を終えたばかりなのであろう、飛行機の燃料は満タンで、すぐにも飛び立てるようだ。

※ ちょびママに見守られながら、複雑な想いを胸に秘め、くれない(偽)は今大空へと “ Taking off ”
エンジンをうならせ、プロペラをフル回転させた飛行機は、
あっという間に、遠く飛び立ち見えなくなっていった。
不思議といえば、無断で飛び立ったというのに、何もなかったことだ・・・
そう、追撃のミサイルもなく・・・またスクランブルの様子もまったくみられない。
ちょび 「 いいえ、さよならよ・・・あたしの知らないくれない。」
そのちょびママさんの背後にそっと忍び寄るひとつの大きな影があった。
麗華 「立派だったわ・・・ちょびさん。」
ちょび 「・・・麗華さま、これでよかったんですよね。」
麗華 「そうよ、彼はここにいてもダメになるだけ・・・本当の使命が果たせないの。」
ちょび 「・・・えぇ、あたしがいるから。」

※ おっと、なんという事でしょう~ちょびママさんは完全に洗脳されてる訳じゃなく、自分の意志でこれを !?
まっすぐに、飛行機の飛び去った方向を見つめる真摯なちょびママさん・・・
そして、今回の大掛かりな仕掛けは・・・どうやら麗華さまが裏で糸引きしてたようである (謎)
・・・いろいろな事情が複雑に絡み合い、物語はどこまでも進んでいきます。
・・・つづく。
ナレーション 「おぉ~、なんてこった!! 。。。もしかして、偽くれないの為の演技だったのか?
何はともあれ、これで止まっていた “ 偽くれない ” の時間がまた動き出しました。
ちょびママさんのこの後の行動が気になるところですね~。。。
それに、アイリスやサフランはどうなっているのでしょうかねぇ?
サフランについては、あの様子だったから、洗脳されてる率高そうだし・・・(謎)
またアイリスに関しては、他人のいう通りになる器でもないので、がっつり洗脳されてるのかもね w
さらにさらに・・・麗華さまのあの言動もわからないことだらけで・・・謎ですなぁ ^^;
ではでは・・・また次回、お目にかかれるその日まで~ ♪」 ←いつなんだよ!! !

※ おや、また新キャラですか?・・・いえいえそうではありません~若き頃のツッパリ・ゾラ姐さんっす w
2009年03月01日
販売促進
う~んと、本編の方がどうなってるんだか・・・さっぱりわからなくなってきた今日この頃 ^^;
でも書きたい意欲だけはずっとあるんですけどねぇ~ってことで、番外編っす ♪ ←おい!

※ ダブルライダーならぬ “ ダブルくれない ” の夢の共演、ふたりだけのSSは、これが初になるのかな?
最近は、特に脱線モードなのですが~っ、んじゃいっそもっと脱線してみっか・・・って事で w
今回は、物語の登場キャラではなく・・・このブログの作者さま、
つまり、これを書いてるご本人(自分自身?)にスポットを当てまして・・・
ちょちょちょ~いと話をしてみようかと思います (謎) ←どうでもいい~とか、言・わ・な・い・の ♪
まぁ当然のことながら、ここの作者さまがSLにINするときは、
基本、「くれない」のアカウント&アバターであります。
たとえ他のキャラでINしていても、表示名が「くれない」なので、
ふつうに “ くれないさん ” と呼ばれてますしね w ←ダメじゃん!
ここ最近の傾向としましては、チーム:「 " 空想紙芝居 " 」として、
3~4人の集団であちらこちらに、宣伝を兼ねて出没したりしています www
・・・見かけたら是非、お気軽にお声をおかけくださいませ~、ただし日本語でお願いしますね ^^;
※ な、なんと!作者さま自らが作品の面白さを伝えるため、朗読をなさっているではあ~りませんか !?
作中の “ くれない ” ではなく、 “ 作者 ” さまとして活動しているときは、
このように侍の着流しっぽい格好で現れ、・・・全国津々浦々で講演してるらしいのです (謎)
・・・いや、まったくもって頭の下がる思いですよね~ w
このことからも作者さまが、この作品にかける熱い意気込み、想いの強さが伺えるというものです。
作者 「・・・いいえ、当たり前のことをしてるだけなのですから。」
いやいや、なかなか実行できることではありませんよ。。。
作者 「ひとりでも多くの方に知ってもらえれば、それほど嬉しいことはありません。」
こうして影でも、涙ぐましい努力を日夜、続けておられるわけなんですなぁ~。

※ バレンタインのチョコをくわえ、美女(演:チーフ)を侍らせて・・・日頃の疲れを癒すこの至福のひと時。
作者 「・・・たくさんの読者の人ためにも、けっして努力は惜しまない!」
こうして、明日へのカツゲンを蓄え、日々、切磋琢磨し・・・作者さまの飽くなき挑戦は続いていくのだ!! !
・・・つづく。
ナレーション 「・・・えっと今回ですね、 “ 全編 ” におきまして、
不適切な表現ばかり多々ありました事を謹んで深く、ここにお詫び申し上げたいと思います。
・・・ってことで、できれば全部なかった事にしてほしいのですけれども~ ^^;
もう、そうもいかないんで・・・いつものように、これからも暖かく見守ってやってくださいね w
ではでは、次回こそは・・・ “ 本編 ” でお会いしましょう~シャラバイ ♪」 ←期待 is ナッシング!!
※ 講演のあと、ステージに上がったチョビ太朗くん、「わぉん?」>おや、このメガネっ娘が気になるのか?