2009年08月29日
美々 -みみ-
ここはボルドの城塞都市の中にあり、美々が管理を自由に任されているプライベートな庭である。
たくさんの木や花といった植物が豊富に茂り、鳥や小動物なども放し飼いにされている・・・
美々がひとりの時でも寂しくないようにと、ボルドが与えた広大なガーデニング・スペースなのである。
※ 気性の激しい一面もあるが、実はこういった気の優しいところこそ、美々本来が持つ性格なのである。
時刻は、ちょうど小紅が " 海の見える丘 " にて、ローズマリーらと話をしていた頃のことであろうか。
普段であれば、我が主・・・ボルド以外のものを招き入れることは決してないのだが、
よほど憤慨していたのか・・・納得していないのだろう、しゅろを直接、自分の庭へと呼びつけたのだ。
美々 「・・・ちょっと、しゅろ!・・・あなたいったいどういうつもりなのよ !?」
しゅろ 「・・・ん?」
・・・すでに、怒り心頭のMAX状態って感じで、やってきたしゅろに食ってかかる美々であった。
※ まだ意識が戻らないちょびママの様子でもずっと見ていたのだろう・・・偽くれないの姿で現れたしゅろ。
しゅろ 「・・・唐突にそういわれても、見当がつかん。。。はて、何のことだ?」
美々 「とぼける気?~あなたが勝手にマスターと小紅を会わせる約束してきたんでしょ、知ってるのよ!」
しゅろ 「あぁ~、・・・そのことか。」
美々 「 " あぁ~ " じゃないわよ!もし万が一、マスターに何かあったら、どうしてくれるつもりなのよ!!
勿論、マスターに限っては、大丈夫だとわかってるけど・・・でも、イヤなの、絶対イヤなのよーっ!! ! 」
マスターの事となると、感情の赴くまま・・・自分を抑えられなくなる美々であった。
※ そこへ、いつからいたのか全く気配を感じさせる事なく、二人の前にボルドが微笑みながら立っていた。
ボルド 「ふふふ、レディの君にしては少し大きな声だね~どうしたんだい?ボクの可愛い子猫ちゃん w 」
美々 「・・・あぁ、マスターすいません。。。はしたないところをお見せしまして。。。」
ボルド 「ちっともかまわないさ・・・そこも美々の素直な一面だし、ボクはとても好きだよ。」
ボルドの態度はいつものように、美々に対して異様なまでにやさしく・・・そして、温かだった。
ボルド 「美々、あまりしゅろを責めないでいておくれ、彼も彼なりに相当悩んだ末のことだろうし、
・・・これもね、ボクはある意味チャンスだと考えているのさ。。。その結果、あの小紅姫と会えるんだしね。」
※ 本当のところ、何を考えているのか、計り知れないのだが・・・このふたりにとっては絶対の存在である。
しゅろ 「・・・マ、マスター。」
ボルド 「何も言わなくていいんだよ、しゅろ・・・あとはボクに任せておけばいいからね。
さぁ、またちょびママのそばについてあげるといい、君といると心なしか彼女の様子がいいようなんだ。」
美々 「・・・ちょびママをどうなさるおつもりなのですか?・・・美々には利用価値があるとも思えません。」
ボルド 「あのね美々、たしかにちょびママも君を見捨てた側のひとりだけど、彼女もまた囚われていたし、
ふつうの人間でしかないただの女性なのだよ、彼女に罪はないんだ・・・もう許してあげるといい。」
※ 気がつけば、しゅろと向かい合うようにし、愛しいマスターの傍らにそっと寄り添っている美々であった。
美々 「・・・はい、マスターがそうおっしゃるなら、美々はそのとおりに。。。」
ボルド 「いいこだね・・・、じゃボクもそろそろ出掛ける準備をする。。。留守番頼んだよ・・・ふたりとも。」
そして、ボルドをひとり残し・・・しゅろはちょびママのところへ、美々は屋敷の方へと戻っていったのである。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・美々はまぁ当たり前ですが、しゅろでさえもマスターに逆らうという事はありえません。
美々やしゅろが持つ記憶は、ボルドが作り上げたものなのですから、それも当然と言えるでしょうね。
自分の意思で決めたはずの " 小紅とボルドの会談 " でさえも、実はしゅろの思惑以前の事かも~ (謎)
ではでは、またこの時間、この場所で・・・お会いすることに致しましょう。」
※ 美々やしゅろを言葉巧みに、己の意のまま操る魔人ボルド、その秘められた真意は誰にもわからない、
はたして彼こそが、あの " 救世主の封印 " の本当の持ち主に相応しい人物と言えるのであろうか・・・。
たくさんの木や花といった植物が豊富に茂り、鳥や小動物なども放し飼いにされている・・・
美々がひとりの時でも寂しくないようにと、ボルドが与えた広大なガーデニング・スペースなのである。

※ 気性の激しい一面もあるが、実はこういった気の優しいところこそ、美々本来が持つ性格なのである。
時刻は、ちょうど小紅が " 海の見える丘 " にて、ローズマリーらと話をしていた頃のことであろうか。
普段であれば、我が主・・・ボルド以外のものを招き入れることは決してないのだが、
よほど憤慨していたのか・・・納得していないのだろう、しゅろを直接、自分の庭へと呼びつけたのだ。
美々 「・・・ちょっと、しゅろ!・・・あなたいったいどういうつもりなのよ !?」
しゅろ 「・・・ん?」
・・・すでに、怒り心頭のMAX状態って感じで、やってきたしゅろに食ってかかる美々であった。
※ まだ意識が戻らないちょびママの様子でもずっと見ていたのだろう・・・偽くれないの姿で現れたしゅろ。
しゅろ 「・・・唐突にそういわれても、見当がつかん。。。はて、何のことだ?」
美々 「とぼける気?~あなたが勝手にマスターと小紅を会わせる約束してきたんでしょ、知ってるのよ!」
しゅろ 「あぁ~、・・・そのことか。」
美々 「 " あぁ~ " じゃないわよ!もし万が一、マスターに何かあったら、どうしてくれるつもりなのよ!!
勿論、マスターに限っては、大丈夫だとわかってるけど・・・でも、イヤなの、絶対イヤなのよーっ!! ! 」
マスターの事となると、感情の赴くまま・・・自分を抑えられなくなる美々であった。

※ そこへ、いつからいたのか全く気配を感じさせる事なく、二人の前にボルドが微笑みながら立っていた。
ボルド 「ふふふ、レディの君にしては少し大きな声だね~どうしたんだい?ボクの可愛い子猫ちゃん w 」
美々 「・・・あぁ、マスターすいません。。。はしたないところをお見せしまして。。。」
ボルド 「ちっともかまわないさ・・・そこも美々の素直な一面だし、ボクはとても好きだよ。」
ボルドの態度はいつものように、美々に対して異様なまでにやさしく・・・そして、温かだった。
ボルド 「美々、あまりしゅろを責めないでいておくれ、彼も彼なりに相当悩んだ末のことだろうし、
・・・これもね、ボクはある意味チャンスだと考えているのさ。。。その結果、あの小紅姫と会えるんだしね。」

※ 本当のところ、何を考えているのか、計り知れないのだが・・・このふたりにとっては絶対の存在である。
しゅろ 「・・・マ、マスター。」
ボルド 「何も言わなくていいんだよ、しゅろ・・・あとはボクに任せておけばいいからね。
さぁ、またちょびママのそばについてあげるといい、君といると心なしか彼女の様子がいいようなんだ。」
美々 「・・・ちょびママをどうなさるおつもりなのですか?・・・美々には利用価値があるとも思えません。」
ボルド 「あのね美々、たしかにちょびママも君を見捨てた側のひとりだけど、彼女もまた囚われていたし、
ふつうの人間でしかないただの女性なのだよ、彼女に罪はないんだ・・・もう許してあげるといい。」

※ 気がつけば、しゅろと向かい合うようにし、愛しいマスターの傍らにそっと寄り添っている美々であった。
美々 「・・・はい、マスターがそうおっしゃるなら、美々はそのとおりに。。。」
ボルド 「いいこだね・・・、じゃボクもそろそろ出掛ける準備をする。。。留守番頼んだよ・・・ふたりとも。」
そして、ボルドをひとり残し・・・しゅろはちょびママのところへ、美々は屋敷の方へと戻っていったのである。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・美々はまぁ当たり前ですが、しゅろでさえもマスターに逆らうという事はありえません。
美々やしゅろが持つ記憶は、ボルドが作り上げたものなのですから、それも当然と言えるでしょうね。
自分の意思で決めたはずの " 小紅とボルドの会談 " でさえも、実はしゅろの思惑以前の事かも~ (謎)
ではでは、またこの時間、この場所で・・・お会いすることに致しましょう。」

※ 美々やしゅろを言葉巧みに、己の意のまま操る魔人ボルド、その秘められた真意は誰にもわからない、
はたして彼こそが、あの " 救世主の封印 " の本当の持ち主に相応しい人物と言えるのであろうか・・・。