ソラマメブログ
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2008年08月12日

小紅の秘密 -魔王の影-

 ナレーション 「実は今回も前回同様、さらに時間を遡っての話になります。。。

 くれないが、マリエくんたちに古城へと送り出されるよりかなり前の時刻、小紅は自らの意志で、
 アイリスの手に落ち、拘束を余儀なくされていました・・・

 それは屈辱と言っても過言ではない扱いを受けていたのです・・・
 両手をきつく縛り上げられ吊るされるという、ある種、拷問のような姿が痛々しく目に映ります。」


指定のポイントに現れた小紅を、アイリスは容赦なく拘束し、目隠しをして連れてきたのが、
こちらの部屋でありました・・・

一見、簡素な木造の建築物に思えるこの部屋だが・・・
アイリスの手によってあらゆる種類の結界が張られ、四方100m以内は完全に護られて、
他の世界から完璧に独立した空間となっていた。
 

どうして、アイリスにこのような事が可能なのであろうか・・・
「若き天才科学者だから・・・」。。。という言葉だけでは説明する事などできないであろう。




そう・・・すでにアイリスは、いくつかの封印を解除して、それらを自らの能力とし・・・
使いこなすことに成功していたのである。


ひとつひとつでは、微力なものもあったが・・・組み合わせることにより、かなり強力なパワーをその手に
入れていた事になる。

 小紅 「あなたと話すことは何もないわ・・・」 

 アイリス 「貴女になくても、私にはいろいろあるのよ・・・小紅。」


気丈に答える小紅に、容赦ない言葉をかけるアイリス女史・・・

アイリスには一方的に、小紅に対する私怨とも呼べる想いがあり、それは鬼気迫るものがあった。
冷たく青白い炎のオーラが、アイリスの身体を覆うかの如く、メラメラと静かに燃え盛っていた。




アイリスはこの状況を明らかに楽しんでいる・・・
ついに手に入れた念願の玩具で遊べるかのように、その瞳は好奇心に満ち溢れ興奮していた。

小紅ほどの優れた能力の持ち主であれば、もしかしたら、この状況下においてでも・・・
単独でなら逃げ出すことも可能であったのかもしれない。。。

しかし、それを試みることは、いまの小紅にはできない相談だったのだ・・・


小紅が自ら危険に飛び込んで、救い出したはずの人が・・・まだ目の前にいたからである。
なんとアイリスは約束を反故していたのだ・・・




 ちょび 「・・・ううぅ、ごめんね・・・小紅まで巻き込んでしまって。。。」

 小紅 「・・・気にしないでいいわ、くれないくんといたにも関わらず捕まってしまったのだもの、
 これはちょびさんだけの責任とは言えないわ。」

 ちょび 「それは、そうなんだけど・・・」   ( ←おい、ちったぁ~否定しろよ!>くれない心の声)

 アイリス 「あらあら、麗しき女の友情ってところかしら・・・泣かせるわね~。。。
 でも安心して、小紅がヘタなことをしない限り、ちょびさんの命は保障してあげるから。」


先日、くれないたちの元に帰されたちょびママさんは、実は精巧に造られたアンドロイドであった・・・
アイリスが事前に集めておいたデータに基づいて、思考回路を組み込んだ人造人間なのである。

   


あの謎の球体に閉じ込められている限り、特殊な結界が張られているので、たとえ誰がみようとも・・・
偽者のちょびママさんであると見分けることは不可能なのである。


 アイリス 「この私自ら、貴女に会いに行ったのに、ローズマリーと結託して騙したりしたのだもの、
 これでおあいこよねぇ・・・小紅。」

 小紅 「だったら直接、あたしに対してだけ仕掛けてくればいいのよ」

 アイリス 「でもそれだと、ローズマリーもいるし、なんだかんだで結局遠回りになるだけなのよ・・・
 私は、一番手堅く有効な方法を選択しただけに過ぎないわ。」


悪びれることもなくアイリスはそう言い放った・・・

こういうのを、科学者らしい合理的なやり方と言ってしまえば・・・そうなのかもしれないけど、
やはり人道的な方法であるとは言い難い。

 アイリス 「貴女には、むらさきの事についてもたくさん聞きたい事があるの・・・
 私がむらさきのそばにいないのをいい事に、横から割って入ってきたんだものねぇ~
  
 ぜひ、詳しくお聞かせ頂きたいものだわ。。。」

  
その時であった・・・この部屋、いや、この部屋を含めて周り全体が振動し始めたではないか。
何かが動き出そうとしてる気配が、辺りいったいを包み込んだ・・・     




 アイリス 「あら、もう準備が整ったようね・・・まもなく出発の時間だわ。」

 小紅 「・・・」

 ちょび 「・・・ん?」


まるで独り言のように呟くと、アイリスは大きな椅子に深く腰掛けた・・・
そして、目を閉じ、静かに深呼吸して・・・こう言った。

 アイリス 「あとあまり残された時間がないわ・・・聞きたいことは山ほどあるけれど、
 ひとつ確認しておきたい事があるのよ・・・小紅。」

 小紅 「・・・答える義務はないわ」

 アイリス 「まぁそう言わないで、教えて欲しいわ・・・貴女の一族が先祖代々極秘に伝承してきたという、
 門外不出の封印についてね・・・」
 
 小紅 「・・・ !?」

 アイリス 「私、貴女の事は徹底的に調べたのよ・・・なかなかにガードが固く、情報が掴めないでヤキモキ
 させられたけれど、おかげでとんだ事がわかったわ。。。

 貴女が現在、その封印の正当な継承者なのですってねぇ・・・小紅。」
    
   
アイリスの口から語られた衝撃の事実・・・小紅は昔、封印の研究をしていただけではなく、
自分自身も深く封印と係わり合いのある存在であったのだ・・・!




 小紅 「たとえ、そうだったとしても・・・何も答える気はないわ」


きっぱりとそう言い切る、小紅・・・

 アイリス 「うふふ、そう簡単に話してもらえるなんて思ってなくてよ・・・
 そのために、こうしてちょびさんもいる事だしねぇ~。。。

 せいぜい、強情を張って楽しませてもらいたいものね・・・
 
 私、こうみえても・・・拷問に関してもエキスパートなのよ。。。
 殺さずに痛みだけを与えるやり方に事欠かないわ・・・。」

 ちょび 「・・・ひぃ !?」

 小紅 「・・・っく!」

 アイリス 「オホホ、・・・オホホホホッ!! ! 」


先ほどからの振動もピークに達し、もう部屋ごと周りが、どこかへ動き出したのを感じとれる。

揺れ始めた部屋には、轟音に紛れて、高らかなアイリスの笑い声が響いていた・・・

                                                  
                                                          ・・・つづく。



 ナレーション 「・・・なんという事でしょう~っ (加藤みどりさん風で・・・ ^^; )
 まぁ何かはあると薄々感づいてましたが・・・小紅に、そんな極秘の秘密があっただなんて~ 

 これでローズマリーが隠密として、付き従っていた理由も納得できるというものですね ♪

 でもまさか・・・封印の伝承の正当な後継者だなんて・・・何をどう継承しているのか、
 気になるところでもあります。。。よく聞く、一子相伝というものなのでしょうかね~っ (謎)


 さて、次回からはこれらの時間軸も元に戻り・・・むらさきが聖地へ向った直後から、
 話を進めてみたいと思います・・・

 ・・・あっ、忘れてはいけません~我らが主人公、くれないくんもあれからどうなったかを、
 ちゃんと、お伝えしないといけませんよね~っ。。。

   (たぶん、なんとかなったはずです・・・^^; ←おい!)
  
 
 それでは、また次回・・・新たなる展開がありますように~みなさんもお祈りしてて下さいね w
 
 遥か昔、暗躍してた同人誌時代が蘇る今日この頃・・・あぁ青春よ、もう一度 (謎)」 ←逝ってよし!  

Posted by くれない at 23:36Comments(0)魔王編