2008年08月11日
くれないの試練 -魔王の影-
ナレーション 「・・・ここで説明せねばなるまい!
前回最後のシーン、まさに今むらさきが聖地へ突入しようとしたところで~っ
・・・つづく。
・・・となった訳だが、実は今回の冒頭は、それより時計を少し戻した時刻から始まるのだ。
つまり、今回の方が前回よりも時間軸的に半日ほど以前の話になるって事ですね・・・ ^^;」
よぉ~っ、どうしたことか・・・燃え尽きる前のロウソクの如く、予想外のハイペースで話が進んでる
ようだな・・・ラストを迎えるまで真っ白に燃え尽きちまわないように、みんなも祈っててくれよな (謎)
それじゃ、本編に入ることにしよう・・・
いま俺は、痛む右足を薬で騙しながら・・・いかにもって感じの不気味な古城に立っている。
古ぼけた感じは否めないが、かなり高い城壁に囲まれ堅城で、ここからでは地表を伺うことすら
できないほどだ・・・まるで要塞と言った方がしっくりくるのかもしれない。
しかし、ここが現実にある場所なのか、それとも異次元の空間にある場所なのか・・・
さっぱりわからないんだけどもな。。。
次から次へと襲いくる急展開に、なす術もないまま翻弄されてきたのは、皆なもご存知だよな~っ
そこで俺は覚悟を決めて、マリエくんの言う最後の手段に賭けてみる事にしたんだ。
そして、その結果・・・気がつけば・・・この場所にひとり立っていたって訳なんだな。。。

実際よくわからないのだが、ついさっきまではマリエくんが目の前にいたはずなんだよ・・・
これからの事について、どんな方法があるのか、最後の手段とはいったいどういうものなのか、
俺に説明してもらおうとしてたんだが・・・
確かに、彼女の指定してきた場所で待ち合わせて、会ったのは会ったんだけど・・・
そこに現れたのはいつもの見慣れている、見た目がおとなしい感じの助手マリエくんではなく、
情熱の黒きドレスに身を包んだ、これまでには見たことがないような派手ないでたちで、
颯爽とやってきマリエくんの姿だったんだ・・・
くれない 「・・・マ、マリエくん。。。だよな?」
マリエ 「いまは、説明してる時間も惜しいねん。」
くれない 「そ、そか・・・じゃ頼む」
マリエ 「全ては、くれないさん次第やねんよ・・・それだけは忘れんといてや。」
普段からあまり余計な事を言わないマリエくんだけど・・・
それにしても、今日は、いつになく緊張した面持ちである。

何がどうなっているのかよくわからないまま俺は返事をした。
その時だ・・・マリエくんは突然、フラメンコ(だと思う・・・)を踊り始めたのだ。
カスタネットを叩く音や、ステップを刻む音が段々と力強くなっていくのがわかる・・・
俺は最初、呆気にとられたが、ダンスが激しくなるにつれて、自分の気持ちが高揚していくのがわかった。
すでにマリエくんは半ばトランス状態に入っているようだ・・・
周りの事など目に入らないかのように一心不乱に踊り続けている。
これもひとつの巫女 -シャーマン- の踊りなのだろう・・・という言葉がふいに頭に浮かんだ。

気がつくと、俺とマリエくんの周りには新たに2人の美女が忽然と現れており、
彼女たちも熱く熱く・・・情熱的に踊っているではないか・・・
(・・・あとから聞いた話によると2人も、それぞれ別の封印を護っている一族の末裔で、-共に巫女であり-
この事態を予測していたマリエくんからの要請を事前に受けて、急遽駆けつけてくれたそうだ・・・
向って右端が、ミズキさん・・・左端が、ラプさん・・・という方らしい。。。素晴らしい踊りをありがとう ^^;)
3人のステップは一糸乱れることがないまま、力強く、しかし心地よく、ステージに鳴り響いていた。
彼女達の華麗な舞いがいまや最高潮に達しようとしていた、その瞬間・・・俺は目の前が真っ白になり、
気がついた時には・・・例の不気味な古城のテラスにひとり立っていたという訳さ。。。
もちろん、もう3人の姿はどこにもなく・・・俺だけがここへと送られてきたのだという事だけは理解できた。
ここに俺の求めるものがあるはずのだ・・・
あのアイリスや、にっくき魔王に対抗できる俺だけの力を手に入れる為に、
俺はここへと誘われ・・・自らの進むべき道を勝ち取らなくてはならない。
俺は慎重かつ大胆に、不気味な古城の奥へ奥へと足を運んでいった・・・
そして、もっとも異彩を放っている・・・妖しい雰囲気の部屋を発見したんだ、
重い扉を押し開けて入ったそこには、なんと、古ぼけた教会を思わす石造りの部屋だった・・・

くれない 「なんだここは?・・・この怪しげな古城に一番相応しくないところじゃないのか・・・
祈りを捧げる教会だなんて・・・」
・・・ 「何者だ・・・、我の安息を妨げるのは・・・、」
それは、まるで地の底から響いてきたようにも、暗黒の闇から轟いてきたようにも感じる声だった。
その声は、耳から入って聞こえただけではなく、直接五感全部に伝わったと言えばいいのか・・・
次の瞬間、またしても俺は天と地がひっくり返ったような感覚に身体が陥り、意識が飛んだ・・・

たぶん数秒くらいしか経ってなかったのだろうが・・・徐々に意識を取り戻した俺の目の前に、
巨大でとてつもなく禍々しいデザインを施した椅子が出現していた・・・
そこからは、むせ返るような血の匂いが辺り一面に漂って、充満しているような錯覚さえ覚えた。
その眼前の椅子にゆったりと腰掛けている人物が、まっすぐにこちらを見つめていた・・・
俺が彼から受けた第一印象と言えば、「純粋なる悪」・・・というよく意味のわからないイメージであった。
その人物はゆっくりと立ち上がり、こちらを見下ろしながら・・・こう切り出してきた。

・・・ 「そなたの目的はなんだ?・・・、我に用があるからこそ、ここへ参ったのであろう・・・、
そうでない者が偶然迷い込むことができる場所ではない故にな・・・、苦しゅうない・・・、
言ってみよ・・・、事と次第によっては叶えてやらんでもないぞ・・・、」
このいきなりの展開に流石の俺も戸惑った・・・相手が何者なのかもわからない状態で、そう簡単に、
こちらの目的を話していいものかどうか、迷ったからだ・・・
くれない 「・・・いや、あの・・・その、なんというか・・・」
・・・ 「何も遠慮することなどないぞ・・・、そなたが思うままに・・・、そなたの言葉で伝えるがよい・・・、」
正直困った・・・しかし、俺はマリエくんが言っていたあの言葉を思い出したんだ。
・・・全ては、俺次第なのだということを!
くれない 「・・・俺は、力が欲しい、何ものにも負けないくらいの強大な力が欲しいんだ!
それも時間がない、できることなら今すぐにでも・・・教えてくれ、貴方にはそれができるのか !?」
・・・ 「くくくっ・・・、強大な力が欲しいのか・・・、我ならばそれくらい容易いご用だな・・・、しかし・・・、
そなたは我が人間どもに何と呼ばれているのか知っておるのか・・・?」
・・・全体的にこの状況を見渡して、弾き出される回答はただひとつだった。
くれない 「・・・吸血鬼。」
・・・ 「そうだ・・・、我こそはアンデッドの王・・・、暗闇の支配者・・・、孤高の存在・・・、
ヴァンパイアである・・・、中には、小説の影響からか【伯爵】などと呼ぶ輩もいるがな・・・、
その我が力を与えると言うことが・・・、どういう事を意味するのかは・・・、言わないまでも・・・、
察しがつくであろうな・・・、」
くれない 「・・・!! 」

・・・ 「そういう原始的な方法を好むものもおるがな・・・、我とて、自分から男の首筋に牙を立てる
ような行為をしたいとは思わぬよ・・、あれもやり方如何で仲間にするのも殺してしまうも自在で・・・、
便利な事もあるのだが・・・、まぁ我くらいになれば・・・、他にも幾通りかの・・・、手段もあり・・・、
相手に触れる事さえ無用であるのだがな・・・、」
くれない 「えっ!・・・俺いま、声に出してなかった筈なのに!! ! 」
・・・ 「そなた程度の思考を読むことなど・・・、我にとっては造作もなきこと・・・、そうであったか・・・、
封印のいくつかが愚かな人間どもの手により開封されておるようだな・・・、それだけにあらず・・・、
あの封印も解かれようとしているとみえる・・・、」
くれない 「・・・俺にはもう選択できる手段がこれしかないんだ、頼む、力を、力を与えてはくれないか!」
・・・ 「くっくっくっ・・・、我も退屈していたところだ・・・、あの封印相手にひと暴れするのであれば・・・、
それも悪くないであろう・・・、しかしひとつだけ忠告しておいてやろう・・・、我の力をそなたが自身が・・・、
受け取りきれない場合は・・・、そなたに待っているのは死ぬより苦しい事なのだぞ・・・、」
くれない 「・・・いや、そ、それは・・・ちょっと考えさせてくれ !?」
・・・ 「もう遅いわ・・・。」
くれない 「・・・うぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!! 」

最後に見たものは、口元に妖しく笑みを浮かべ、真紅に燃えさかるように輝く相貌の眼(まなこ)だった。
まるで俺は全身を地獄の業火で焼かれているかのように、激しい痛みに襲われていた・・・
しかも、その痛みのせいで意識を失うこともできずに・・・
この痛みが来永劫続くかもしれないという絶望の真っ只中で、俺はひたすら絶叫し続けていた。
遠くの方で、誰かの高笑いする声がこだましているようであった・・・。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・おぉ~っ、せっかく最後のチャンスだったというのに・・・もうダメなのか !?
もはや神はくれないを見放したのか~、いやこの場合は誰に祈ればいいんだっけかな・・・ (謎)
今回ハッキリしたのは、マリエくんが見張ってた(護っていた)封印の正体が、コードネーム:
【伯爵】と呼ばれている吸血鬼・・・つまり、ヴァンパイアのものだったという事ですね。
くれないがどうなったのか知りたいなら、次回以降もまた読んでもらうしかないのですが~っ w
はてさて、くれないはアンデッドの王の力を手にする事ができるのか・・・
それとも、未来永劫に続く、地獄の業火にその身を投じたまま朽ち果てることなく苦しむのか・・・
物語は土石流の如く、何もかもを飲み込んで・・・突き進んでいくようです。
それでは次回、またどのような展開が待っているのかわかりませんが・・・今回は、
この辺でお別れする事に致しましょう~・・・バイなら ^^;」 ←バイなら・・・ってなんじゃーっ!
前回最後のシーン、まさに今むらさきが聖地へ突入しようとしたところで~っ
・・・つづく。
・・・となった訳だが、実は今回の冒頭は、それより時計を少し戻した時刻から始まるのだ。
つまり、今回の方が前回よりも時間軸的に半日ほど以前の話になるって事ですね・・・ ^^;」
よぉ~っ、どうしたことか・・・燃え尽きる前のロウソクの如く、予想外のハイペースで話が進んでる
ようだな・・・ラストを迎えるまで真っ白に燃え尽きちまわないように、みんなも祈っててくれよな (謎)
それじゃ、本編に入ることにしよう・・・
いま俺は、痛む右足を薬で騙しながら・・・いかにもって感じの不気味な古城に立っている。
古ぼけた感じは否めないが、かなり高い城壁に囲まれ堅城で、ここからでは地表を伺うことすら
できないほどだ・・・まるで要塞と言った方がしっくりくるのかもしれない。
しかし、ここが現実にある場所なのか、それとも異次元の空間にある場所なのか・・・
さっぱりわからないんだけどもな。。。
次から次へと襲いくる急展開に、なす術もないまま翻弄されてきたのは、皆なもご存知だよな~っ
そこで俺は覚悟を決めて、マリエくんの言う最後の手段に賭けてみる事にしたんだ。
そして、その結果・・・気がつけば・・・この場所にひとり立っていたって訳なんだな。。。
実際よくわからないのだが、ついさっきまではマリエくんが目の前にいたはずなんだよ・・・
これからの事について、どんな方法があるのか、最後の手段とはいったいどういうものなのか、
俺に説明してもらおうとしてたんだが・・・
確かに、彼女の指定してきた場所で待ち合わせて、会ったのは会ったんだけど・・・
そこに現れたのはいつもの見慣れている、見た目がおとなしい感じの助手マリエくんではなく、
情熱の黒きドレスに身を包んだ、これまでには見たことがないような派手ないでたちで、
颯爽とやってきマリエくんの姿だったんだ・・・
くれない 「・・・マ、マリエくん。。。だよな?」
マリエ 「いまは、説明してる時間も惜しいねん。」
くれない 「そ、そか・・・じゃ頼む」
マリエ 「全ては、くれないさん次第やねんよ・・・それだけは忘れんといてや。」
普段からあまり余計な事を言わないマリエくんだけど・・・
それにしても、今日は、いつになく緊張した面持ちである。

何がどうなっているのかよくわからないまま俺は返事をした。
その時だ・・・マリエくんは突然、フラメンコ(だと思う・・・)を踊り始めたのだ。
カスタネットを叩く音や、ステップを刻む音が段々と力強くなっていくのがわかる・・・
俺は最初、呆気にとられたが、ダンスが激しくなるにつれて、自分の気持ちが高揚していくのがわかった。
すでにマリエくんは半ばトランス状態に入っているようだ・・・
周りの事など目に入らないかのように一心不乱に踊り続けている。
これもひとつの巫女 -シャーマン- の踊りなのだろう・・・という言葉がふいに頭に浮かんだ。
気がつくと、俺とマリエくんの周りには新たに2人の美女が忽然と現れており、
彼女たちも熱く熱く・・・情熱的に踊っているではないか・・・
(・・・あとから聞いた話によると2人も、それぞれ別の封印を護っている一族の末裔で、-共に巫女であり-
この事態を予測していたマリエくんからの要請を事前に受けて、急遽駆けつけてくれたそうだ・・・
向って右端が、ミズキさん・・・左端が、ラプさん・・・という方らしい。。。素晴らしい踊りをありがとう ^^;)
3人のステップは一糸乱れることがないまま、力強く、しかし心地よく、ステージに鳴り響いていた。
彼女達の華麗な舞いがいまや最高潮に達しようとしていた、その瞬間・・・俺は目の前が真っ白になり、
気がついた時には・・・例の不気味な古城のテラスにひとり立っていたという訳さ。。。
もちろん、もう3人の姿はどこにもなく・・・俺だけがここへと送られてきたのだという事だけは理解できた。
ここに俺の求めるものがあるはずのだ・・・
あのアイリスや、にっくき魔王に対抗できる俺だけの力を手に入れる為に、
俺はここへと誘われ・・・自らの進むべき道を勝ち取らなくてはならない。
俺は慎重かつ大胆に、不気味な古城の奥へ奥へと足を運んでいった・・・
そして、もっとも異彩を放っている・・・妖しい雰囲気の部屋を発見したんだ、
重い扉を押し開けて入ったそこには、なんと、古ぼけた教会を思わす石造りの部屋だった・・・
くれない 「なんだここは?・・・この怪しげな古城に一番相応しくないところじゃないのか・・・
祈りを捧げる教会だなんて・・・」
・・・ 「何者だ・・・、我の安息を妨げるのは・・・、」
それは、まるで地の底から響いてきたようにも、暗黒の闇から轟いてきたようにも感じる声だった。
その声は、耳から入って聞こえただけではなく、直接五感全部に伝わったと言えばいいのか・・・
次の瞬間、またしても俺は天と地がひっくり返ったような感覚に身体が陥り、意識が飛んだ・・・
たぶん数秒くらいしか経ってなかったのだろうが・・・徐々に意識を取り戻した俺の目の前に、
巨大でとてつもなく禍々しいデザインを施した椅子が出現していた・・・
そこからは、むせ返るような血の匂いが辺り一面に漂って、充満しているような錯覚さえ覚えた。
その眼前の椅子にゆったりと腰掛けている人物が、まっすぐにこちらを見つめていた・・・
俺が彼から受けた第一印象と言えば、「純粋なる悪」・・・というよく意味のわからないイメージであった。
その人物はゆっくりと立ち上がり、こちらを見下ろしながら・・・こう切り出してきた。
・・・ 「そなたの目的はなんだ?・・・、我に用があるからこそ、ここへ参ったのであろう・・・、
そうでない者が偶然迷い込むことができる場所ではない故にな・・・、苦しゅうない・・・、
言ってみよ・・・、事と次第によっては叶えてやらんでもないぞ・・・、」
このいきなりの展開に流石の俺も戸惑った・・・相手が何者なのかもわからない状態で、そう簡単に、
こちらの目的を話していいものかどうか、迷ったからだ・・・
くれない 「・・・いや、あの・・・その、なんというか・・・」
・・・ 「何も遠慮することなどないぞ・・・、そなたが思うままに・・・、そなたの言葉で伝えるがよい・・・、」
正直困った・・・しかし、俺はマリエくんが言っていたあの言葉を思い出したんだ。
・・・全ては、俺次第なのだということを!
くれない 「・・・俺は、力が欲しい、何ものにも負けないくらいの強大な力が欲しいんだ!
それも時間がない、できることなら今すぐにでも・・・教えてくれ、貴方にはそれができるのか !?」
・・・ 「くくくっ・・・、強大な力が欲しいのか・・・、我ならばそれくらい容易いご用だな・・・、しかし・・・、
そなたは我が人間どもに何と呼ばれているのか知っておるのか・・・?」
・・・全体的にこの状況を見渡して、弾き出される回答はただひとつだった。
くれない 「・・・吸血鬼。」
・・・ 「そうだ・・・、我こそはアンデッドの王・・・、暗闇の支配者・・・、孤高の存在・・・、
ヴァンパイアである・・・、中には、小説の影響からか【伯爵】などと呼ぶ輩もいるがな・・・、
その我が力を与えると言うことが・・・、どういう事を意味するのかは・・・、言わないまでも・・・、
察しがつくであろうな・・・、」
くれない 「・・・!! 」
・・・ 「そういう原始的な方法を好むものもおるがな・・・、我とて、自分から男の首筋に牙を立てる
ような行為をしたいとは思わぬよ・・、あれもやり方如何で仲間にするのも殺してしまうも自在で・・・、
便利な事もあるのだが・・・、まぁ我くらいになれば・・・、他にも幾通りかの・・・、手段もあり・・・、
相手に触れる事さえ無用であるのだがな・・・、」
くれない 「えっ!・・・俺いま、声に出してなかった筈なのに!! ! 」
・・・ 「そなた程度の思考を読むことなど・・・、我にとっては造作もなきこと・・・、そうであったか・・・、
封印のいくつかが愚かな人間どもの手により開封されておるようだな・・・、それだけにあらず・・・、
あの封印も解かれようとしているとみえる・・・、」
くれない 「・・・俺にはもう選択できる手段がこれしかないんだ、頼む、力を、力を与えてはくれないか!」
・・・ 「くっくっくっ・・・、我も退屈していたところだ・・・、あの封印相手にひと暴れするのであれば・・・、
それも悪くないであろう・・・、しかしひとつだけ忠告しておいてやろう・・・、我の力をそなたが自身が・・・、
受け取りきれない場合は・・・、そなたに待っているのは死ぬより苦しい事なのだぞ・・・、」
くれない 「・・・いや、そ、それは・・・ちょっと考えさせてくれ !?」
・・・ 「もう遅いわ・・・。」
くれない 「・・・うぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!! 」
最後に見たものは、口元に妖しく笑みを浮かべ、真紅に燃えさかるように輝く相貌の眼(まなこ)だった。
まるで俺は全身を地獄の業火で焼かれているかのように、激しい痛みに襲われていた・・・
しかも、その痛みのせいで意識を失うこともできずに・・・
この痛みが来永劫続くかもしれないという絶望の真っ只中で、俺はひたすら絶叫し続けていた。
遠くの方で、誰かの高笑いする声がこだましているようであった・・・。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・おぉ~っ、せっかく最後のチャンスだったというのに・・・もうダメなのか !?
もはや神はくれないを見放したのか~、いやこの場合は誰に祈ればいいんだっけかな・・・ (謎)
今回ハッキリしたのは、マリエくんが見張ってた(護っていた)封印の正体が、コードネーム:
【伯爵】と呼ばれている吸血鬼・・・つまり、ヴァンパイアのものだったという事ですね。
くれないがどうなったのか知りたいなら、次回以降もまた読んでもらうしかないのですが~っ w
はてさて、くれないはアンデッドの王の力を手にする事ができるのか・・・
それとも、未来永劫に続く、地獄の業火にその身を投じたまま朽ち果てることなく苦しむのか・・・
物語は土石流の如く、何もかもを飲み込んで・・・突き進んでいくようです。
それでは次回、またどのような展開が待っているのかわかりませんが・・・今回は、
この辺でお別れする事に致しましょう~・・・バイなら ^^;」 ←バイなら・・・ってなんじゃーっ!
Posted by くれない at 08:12│Comments(2)
│魔王編
この記事へのコメント
二つ目の封印をとく勇気は、おありになりまして?
Posted by mizuki
at 2008年08月12日 10:01

ミズキさん、出演&コメントありがとうございます ^^;
諸々の事情が許されるならば、いますぐにでも
飛んで駆けつけまして・・・
その「封印」をば、ひも解きたいのですが!!
なにしろ、現在・・・地獄の業火に焼かれておりまして、
進退ままなりません~っ (謎)
無事に戻ってこれましたら、是非お願いしますね w
諸々の事情が許されるならば、いますぐにでも
飛んで駆けつけまして・・・
その「封印」をば、ひも解きたいのですが!!
なにしろ、現在・・・地獄の業火に焼かれておりまして、
進退ままなりません~っ (謎)
無事に戻ってこれましたら、是非お願いしますね w
Posted by くれない
at 2008年08月12日 16:31

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