2008年09月24日
不屈の闘志 -闇と光の邂逅-
よぉ~みんな、前回の2作連続時間差upは楽しんでくれたかな~っ?
(・・・なんと訪問数の記録更新もして、初回以来の脅威の人数になったぞ ←数字は聞くなよ w )
そんな事より、「その前作からは1ヶ月以上の間があっただろ!」・・・ってお叱りは、さておいて。。。(謎)
今回、遂に・・・我らが主人公のくれないくんが、新たな力をひっさげて舞台の中心へと躍り出ます。
・・・それでは、ここからは皆さんがその眼で、この物語の歴史の証人となって見届けてやってくださいね。
ナレーション 「・・・なんとか命がけの試練を乗り越えて、ヴァンパイアの能力をその手にしたくれないは、
閉じた空間を一路、見るからにすっかり変貌してしまった黒衣の貴婦人、セント・ライラ号へと急いでいた。
もちろん、今のくれないだけの力では・・・直接、乗り込む事など不可能であるらしく・・・
その強力な結界の中を、歯痒い思いをしながら・・・ただただ突き進んでいたのだった。」
すぐ目の前にあるのに届かないというこの感覚は、あたかも夢の中で懸命に走っているのに、
それがスローモーションの如く感じ、もどかしいさまに酷似していた。
ヴァンパイアという超人の力を手に入れたばかりのくれないには、その記憶をも受け継いだとは言え、
いまだうまく情報を処理し、有効に活用することはできていない・・・
だが、そのおかげもあって・・・くれないがこれまでみえていなかった事実、わかっていなかった真実が、
はっきりと形になって理解できるようになったのである。

・・・どうして、あの日むらさきが失踪し・・・また姿をみせるようになったのか。。。
これまでに、自分の周りで起こっていたバラバラの出来事が・・・この封印というキーワードを中心に、
全てがひとつに集結していった事・・・
また、周囲にいた仲間や人物たちも・・・少なからず、この封印と関わりを持つものばかり達だった事・・・
こうした現状を踏まえる事が可能になったのも・・・くれないが深く封印に関係できたからであって、
・・・結果的には、なるべくしてなったとも言えなくもないのだが。。。
やはり遅すぎた感は否めない・・・もっと事前にわかっていれば回避できた悲劇もあったろうに。
いまは、それを言っても仕方ない事なのだけれども・・・
くれない 「・・・ちっ、俺はなんて愚かだったんだ・・・何も知らないでいい気になっていたなんて、
とんだ道化もいいとこだぜ・・・済んだ事をいまさら悔やんでも仕方ないが、これからできること・・・
やれることをまず順番にするしか方法はないか・・・待ってろ、俺はここにいるぞ!」
そうこうしてる間に、やっとのことで辿り着いたくれないが目にしたものは・・・
深々と椅子に腰掛けて、その長く綺麗な脚を組んで余裕の笑みの堕天使、・・・大魔王ことアイリス。

さらに、その傍らでまったく微動だにせず、ばったりと力尽きて倒れている魔王こと、闇の貴公子・・・
いや、くれないの実兄であるむらさきの無残に変わり果てた姿がそこにあった。
くれない 「・・・しまった、間に合わなかったのか !?」
そのくれないの語り掛けに応えるように、ビクっと身体を小さく震わせ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・おいおい、・・・そう簡単に勝手に殺すなよ、・・・ご覧の通りの有様だが、
・・・なんとかまだ生きてるさ。。。」
息も絶え絶えになりながら闇の貴公子、むらさきは倒れたままの格好で・・・絞り出すように声をあげていた。

むらさき 「・・・まったく、・・・おまえは昔からそうだったよくれない、・・・普段は、・・・時間を守るくせに、
・・・肝心な時に限って、・・・こうやって遅刻する事がある、・・・いま時、・・・そんなの、・・・流行ってないぞ。」
くれない 「・・・兄さん!」
アイリス 「あら、せっかくの兄弟2人で感動の涙のご対面をしてるところ、水を差して悪いのだけども・・・
いま、ようやく、むらさきが私だけのものになるところなのよ・・・
後からノコノコ来て邪魔をしないでほしいものねぇ。。。」
それは・・・まだアイリスであったのか、もう違うものであったのか定かではないが・・・
この話している内容をみる限りでは、アイリスであると言えるだろう。。。
まだ100%完全に乗っ取られているというか、完璧に憑依されている訳ではなさそうだった・・・
アイリス 「・・・その力、そう、そうなのね。。。ヴァンパイアのものだわ、しかも、あの憎むべき・・・」
アイリス 「・・・あの憎むべき、あやつの匂いがぷんぷんしておるわ。。。
小癪なやつめ・・・、我輩が受けた借りは、それ相応の利子をつけて返してやらんといかんな。。。」
突如、アイリスの口調が変化した・・・あの大魔王のものになったのだ。
くれない 「・・・何を言ってやがる、借りを返すのはこっちの方だぜ!てめぇの方こそ覚悟しやがれ!! 」
アイリス 「賢しいな・・・小僧、・・・貴様まだその力をまともに使いこなせてはおるまい。。。
そのような付け焼刃で・・・、この大魔王たる我輩に楯突こうとは・・・まこと片腹痛いわ。。。」
それは実際、その通りで・・・いまのくれないがどう逆立ちしようとも全く敵う相手ではなかったのだ・・・
聡明なむらさきなら、そこのところの事情は充分に飲み込めていたのだが、新たに手に入れた己の力に、
半ば酔っていたということもあり、くれないは超強気になっていたのである。。。
しかしながら、それくらいの気持ちがないと、とてもじゃないが真っ向から勝負する気になれるはずもない。
今回に限って言えば、この勘違いな思い込みがよい方向へと繋がっていたと言えよう。
むらさき 「・・・いよいよ、・・・真打の登場だな、・・・充分に、お膳立てはしておいたよ、・・・あとはおまえに、
・・・かかっている、・・・しっかり主役の役目を、・・・果たすんだぞ、・・・っく。。。」
無論、むらさきにはわかっていたのだが・・・この勝ち目のない賭けにのることにした。
彼らに、残された道は・・・もうそれしかなかったからである。

くれない 「・・・いくぞ、受けてみやがれーっ!! 」
アイリス 「・・・むんっ!。。。」
くれないは渾身の力を込めて、必殺の一撃を繰り出したが・・・相手に届くどころか、気合一発で、
後ろへ大きく、ぶっ飛ばされてしまった・・・
やはり、圧倒的なまでに力の差があるのだ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・やはり駄目なのか。。。」
くれない 「・・・うぅ、そう簡単に、諦めるなよ兄貴・・・俺はまだこの通り、ピンピンしてるぜ・・・あててっと」
圧倒的な力の差はあるが、幸いだったのが・・・くれないが身につけた能力である、そうアンデッドの王たる、
・・・ヴァンパイアの不死の能力が、この歴然とした差を図らずも埋めてくれ、さらに補ってくれてたのだった。
くれない 「・・・これは、マリエくんにも感謝せんとあかんかな。。。まだ全然、敵う気はしないが、
結果的に、負ける気もしねぇしな・・・まぁ、とことんやってみるさ。。。 !?」
アイリス 「・・・いつまで、その減らず口をきいてられるかな。。。
・・・ヴァンパイアとて、・・・不死身ではないのだぞ。。。
・・・その能力と引き換えに、・・・いくつもの弱点を有しておるのだ、・・・例えばであるが。。。」
そういうとアイリス・・・いや、大魔王は両の手を合わせた中に眩いばかりの人口太陽を造りだしたのである。
そして、それを間髪入れずにくれない目掛けて投げつけたではないか!
くれない 「・・・ぐっ、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーっ!」
見事命中し、くれないの身体をその人口太陽が燃え盛る炎でもって焼いている・・・
瞬く間に燃え尽きて、あとには消し炭のような人型だけが残り・・・
それさえも、見ているその前で崩れ去ろうとしていたが。。。
アイリス 「・・・んっ?・・・なんだと。。。」
くれない 「熱つつつっ・・・ったく、なんてことしやがるんだぁ!俺じゃなかったら、塵になってるとこだぜ。」
むらさき 「・・・くれない!・・・無事なのか?。。。」
くれない 「・・・へっ、こちとら、さっきまで3年ほど激痛に苛まれていたんだ、おかげさんでこの程度じゃあ、
どうってことないみたいだな、つくづく、あのとんでもない試練ってやらも役に立ったってこったなぁ。」
この事を見越してのことなのか・・・くれないは耐久性において、特化した能力を身につけているようだ。
あの手この手で、大魔王は引き続き攻撃の手を休めないでいたが・・・その度に、くれないは立ち上がり・・・
ふらふらになりながらも、目の前に立ちはばかってきた。
しかし、くれないの放つ攻撃はいっこうに相手に届くことなく、ただ時間だけが無情にも過ぎていったのだ。
いくら不死身の身体とは言え、くれないに残っている力も終わりの時が来ようとしていた。。。
アイリス 「・・・ここまで、しぶといとはな。。。褒めて遣わすぞ小僧・・・、だがもう限界であろう・・・
楽になれ・・・、無となって・・・、その短き人生の終焉を迎えるがよい。。。」
くれない 「・・・ハァ、・・・ハァ、何をまだまだ、これからだ。。。!! 」
そう強がってはみたものの・・・とっくの昔に限界を超えてしまってるのは誰よりもわかっていた。
次の一撃はもう耐えることができないであろうと・・・くれないも覚悟したのである。
くれない 「・・・へっ!こんな俺如きを倒せないなんてなぁ~っ、・・・あんたが封印された理由も、
自ずとわかろうってもんだよな w 」

そのくれないの渾身の嫌味の言葉に過剰な反応を示した大魔王は、大激怒して・・・
もてる最大級のパワーを込めて・・・凄まじいまでの一撃を放ったのだった・・・
もう為す術もないくれないへ、容赦なくそれは直撃するはずだった。。。
だが・・・、その間に割って入ったのは、既に虫の息状態で倒れていたはずのくれないの兄、
むらさきだったのである・・・

彼は最期の気力を振り絞って飛び立ち、くれないを庇うように両手を広げて立ちはだかり、
その傷ついた身体で自らが盾となって・・・襲いくる全てを衝撃を受けとめたのだ!!
・・・そして、力尽きその場に静かに倒れこんだのだった。
むらさき 「・・・ぐはっ!! ! 」
くれない 「・・・あ、兄貴ーーっ !? 」
闇の貴公子、魔王と呼ばれた男むらさきは・・・弟であるくれないを庇って、その目の前で散った。。。
その刹那である、その光景を眺めていた大魔王にも大きな変化が起こったのだ。。。
アイリス 「・・・いやーーーーーーーーーーーーーーっ、むらさきーーーっ!! !!! ! 」
大魔王にこれまで、完全に支配されていたはずのアイリスが、愛しいむらさきの最期を目の当たりにして、
それさえも突き破って己が意識を取り戻したのである。。。
その行動は、いかな大魔王でも予想だにしていなかった事だったのだろう・・・
瞬時に、コントロールをアイリスに取り戻されてしまうという失態を犯してしまったのだ。。。
・・・が、あまりのショックに耐え切れず、せっかく身体を取り戻したアイリスであったが・・・
愛しいむらさきを永遠に失ってしまったという、この現実に精神が持ち堪えることができなくて、
すぐさま、その場に崩れ落ちるようにして・・・失神してしまったのである。

・・・むらさきの命を懸けたその尊い決死の行為でさえも、
くれないの命をたかが数十秒ほど先に延ばしただけに過ぎなかったのか。。。
もう間もなく、大魔王は再びアイリスの姿を借りて、立ち上がってくるだろう。
そうして、その瞬間から闇の黙示録が始まるに違いあるまい・・・
・・・それは、果たして、我々人類にとってどのような災いをもたらすのであろうか。。。
もはや為す術もなく人類は滅びの道を突き進んでいくしかないのか・・・
くれない 「・・・うおぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!! !!! !!! ! 」
辺り一面に轟くように、くれないの怒りや悲しみを帯びた魂の叫びが・・・この空間を揺るがしていた。
・・・その時である。
それに呼応するかのように、もうひとつ眠っていた超巨大な力が目覚めたのだ。。。
このくれないの雄叫びに応えるかのように、その力は次元をも超えて震撼していた。
それはまるで、ずっと捜し求めていた何かにやっと会えたかのように激しく、熱く、そして強く・・・!!
・・・つづく。
ナレーション 「・・・遂に迎えた最終決戦。。。圧倒的な力の前に我らがくれないくんも、
善戦虚しく・・・敗れ去ろうとしています。。。また、むらさきがその身を挺して、後を託すとばかりに散り、
そのことで大魔王の中のアイリスが覚醒はしましたが、ご覧頂いた通りに気を失ってしまったようです。
・・・とてもじゃないですが、押さえ込むなんて事はできないでしょうね。。。
しかし、もうひとつ目覚めた超巨大な存在というのが気になります・・・それはいったい何なのでしょう (謎)
事前に、くれないの中に仕組まれいた時限装置みたいなものが発動したのか・・・
それとも、人知れずこの様子を伺っているボルドがその覚醒の瞬間を迎えたのかどうか・・・
はたまた、さらなる第三者の存在が目を覚ましたのだろうか・・・さて、その真相は如何に。。。
それでは、次回・・・またここでお会いしましょう ^^;」 ←懲りずにまた違う風呂敷広げたんかい!
(・・・なんと訪問数の記録更新もして、初回以来の脅威の人数になったぞ ←数字は聞くなよ w )
そんな事より、「その前作からは1ヶ月以上の間があっただろ!」・・・ってお叱りは、さておいて。。。(謎)
今回、遂に・・・我らが主人公のくれないくんが、新たな力をひっさげて舞台の中心へと躍り出ます。
・・・それでは、ここからは皆さんがその眼で、この物語の歴史の証人となって見届けてやってくださいね。
ナレーション 「・・・なんとか命がけの試練を乗り越えて、ヴァンパイアの能力をその手にしたくれないは、
閉じた空間を一路、見るからにすっかり変貌してしまった黒衣の貴婦人、セント・ライラ号へと急いでいた。
もちろん、今のくれないだけの力では・・・直接、乗り込む事など不可能であるらしく・・・
その強力な結界の中を、歯痒い思いをしながら・・・ただただ突き進んでいたのだった。」
すぐ目の前にあるのに届かないというこの感覚は、あたかも夢の中で懸命に走っているのに、
それがスローモーションの如く感じ、もどかしいさまに酷似していた。
ヴァンパイアという超人の力を手に入れたばかりのくれないには、その記憶をも受け継いだとは言え、
いまだうまく情報を処理し、有効に活用することはできていない・・・
だが、そのおかげもあって・・・くれないがこれまでみえていなかった事実、わかっていなかった真実が、
はっきりと形になって理解できるようになったのである。
・・・どうして、あの日むらさきが失踪し・・・また姿をみせるようになったのか。。。
これまでに、自分の周りで起こっていたバラバラの出来事が・・・この封印というキーワードを中心に、
全てがひとつに集結していった事・・・
また、周囲にいた仲間や人物たちも・・・少なからず、この封印と関わりを持つものばかり達だった事・・・
こうした現状を踏まえる事が可能になったのも・・・くれないが深く封印に関係できたからであって、
・・・結果的には、なるべくしてなったとも言えなくもないのだが。。。
やはり遅すぎた感は否めない・・・もっと事前にわかっていれば回避できた悲劇もあったろうに。
いまは、それを言っても仕方ない事なのだけれども・・・
くれない 「・・・ちっ、俺はなんて愚かだったんだ・・・何も知らないでいい気になっていたなんて、
とんだ道化もいいとこだぜ・・・済んだ事をいまさら悔やんでも仕方ないが、これからできること・・・
やれることをまず順番にするしか方法はないか・・・待ってろ、俺はここにいるぞ!」
そうこうしてる間に、やっとのことで辿り着いたくれないが目にしたものは・・・
深々と椅子に腰掛けて、その長く綺麗な脚を組んで余裕の笑みの堕天使、・・・大魔王ことアイリス。
さらに、その傍らでまったく微動だにせず、ばったりと力尽きて倒れている魔王こと、闇の貴公子・・・
いや、くれないの実兄であるむらさきの無残に変わり果てた姿がそこにあった。
くれない 「・・・しまった、間に合わなかったのか !?」
そのくれないの語り掛けに応えるように、ビクっと身体を小さく震わせ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・おいおい、・・・そう簡単に勝手に殺すなよ、・・・ご覧の通りの有様だが、
・・・なんとかまだ生きてるさ。。。」
息も絶え絶えになりながら闇の貴公子、むらさきは倒れたままの格好で・・・絞り出すように声をあげていた。
むらさき 「・・・まったく、・・・おまえは昔からそうだったよくれない、・・・普段は、・・・時間を守るくせに、
・・・肝心な時に限って、・・・こうやって遅刻する事がある、・・・いま時、・・・そんなの、・・・流行ってないぞ。」
くれない 「・・・兄さん!」
アイリス 「あら、せっかくの兄弟2人で感動の涙のご対面をしてるところ、水を差して悪いのだけども・・・
いま、ようやく、むらさきが私だけのものになるところなのよ・・・
後からノコノコ来て邪魔をしないでほしいものねぇ。。。」
それは・・・まだアイリスであったのか、もう違うものであったのか定かではないが・・・
この話している内容をみる限りでは、アイリスであると言えるだろう。。。
まだ100%完全に乗っ取られているというか、完璧に憑依されている訳ではなさそうだった・・・
アイリス 「・・・その力、そう、そうなのね。。。ヴァンパイアのものだわ、しかも、あの憎むべき・・・」
アイリス 「・・・あの憎むべき、あやつの匂いがぷんぷんしておるわ。。。
小癪なやつめ・・・、我輩が受けた借りは、それ相応の利子をつけて返してやらんといかんな。。。」
突如、アイリスの口調が変化した・・・あの大魔王のものになったのだ。
くれない 「・・・何を言ってやがる、借りを返すのはこっちの方だぜ!てめぇの方こそ覚悟しやがれ!! 」
アイリス 「賢しいな・・・小僧、・・・貴様まだその力をまともに使いこなせてはおるまい。。。
そのような付け焼刃で・・・、この大魔王たる我輩に楯突こうとは・・・まこと片腹痛いわ。。。」
それは実際、その通りで・・・いまのくれないがどう逆立ちしようとも全く敵う相手ではなかったのだ・・・
聡明なむらさきなら、そこのところの事情は充分に飲み込めていたのだが、新たに手に入れた己の力に、
半ば酔っていたということもあり、くれないは超強気になっていたのである。。。
しかしながら、それくらいの気持ちがないと、とてもじゃないが真っ向から勝負する気になれるはずもない。
今回に限って言えば、この勘違いな思い込みがよい方向へと繋がっていたと言えよう。
むらさき 「・・・いよいよ、・・・真打の登場だな、・・・充分に、お膳立てはしておいたよ、・・・あとはおまえに、
・・・かかっている、・・・しっかり主役の役目を、・・・果たすんだぞ、・・・っく。。。」
無論、むらさきにはわかっていたのだが・・・この勝ち目のない賭けにのることにした。
彼らに、残された道は・・・もうそれしかなかったからである。

くれない 「・・・いくぞ、受けてみやがれーっ!! 」
アイリス 「・・・むんっ!。。。」
くれないは渾身の力を込めて、必殺の一撃を繰り出したが・・・相手に届くどころか、気合一発で、
後ろへ大きく、ぶっ飛ばされてしまった・・・
やはり、圧倒的なまでに力の差があるのだ・・・
むらさき 「・・・くっ、・・・やはり駄目なのか。。。」
くれない 「・・・うぅ、そう簡単に、諦めるなよ兄貴・・・俺はまだこの通り、ピンピンしてるぜ・・・あててっと」
圧倒的な力の差はあるが、幸いだったのが・・・くれないが身につけた能力である、そうアンデッドの王たる、
・・・ヴァンパイアの不死の能力が、この歴然とした差を図らずも埋めてくれ、さらに補ってくれてたのだった。
くれない 「・・・これは、マリエくんにも感謝せんとあかんかな。。。まだ全然、敵う気はしないが、
結果的に、負ける気もしねぇしな・・・まぁ、とことんやってみるさ。。。 !?」
アイリス 「・・・いつまで、その減らず口をきいてられるかな。。。
・・・ヴァンパイアとて、・・・不死身ではないのだぞ。。。
・・・その能力と引き換えに、・・・いくつもの弱点を有しておるのだ、・・・例えばであるが。。。」
そういうとアイリス・・・いや、大魔王は両の手を合わせた中に眩いばかりの人口太陽を造りだしたのである。
そして、それを間髪入れずにくれない目掛けて投げつけたではないか!
くれない 「・・・ぐっ、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーっ!」
見事命中し、くれないの身体をその人口太陽が燃え盛る炎でもって焼いている・・・
瞬く間に燃え尽きて、あとには消し炭のような人型だけが残り・・・
それさえも、見ているその前で崩れ去ろうとしていたが。。。
アイリス 「・・・んっ?・・・なんだと。。。」
くれない 「熱つつつっ・・・ったく、なんてことしやがるんだぁ!俺じゃなかったら、塵になってるとこだぜ。」
むらさき 「・・・くれない!・・・無事なのか?。。。」
くれない 「・・・へっ、こちとら、さっきまで3年ほど激痛に苛まれていたんだ、おかげさんでこの程度じゃあ、
どうってことないみたいだな、つくづく、あのとんでもない試練ってやらも役に立ったってこったなぁ。」
この事を見越してのことなのか・・・くれないは耐久性において、特化した能力を身につけているようだ。
あの手この手で、大魔王は引き続き攻撃の手を休めないでいたが・・・その度に、くれないは立ち上がり・・・
ふらふらになりながらも、目の前に立ちはばかってきた。
しかし、くれないの放つ攻撃はいっこうに相手に届くことなく、ただ時間だけが無情にも過ぎていったのだ。
いくら不死身の身体とは言え、くれないに残っている力も終わりの時が来ようとしていた。。。
アイリス 「・・・ここまで、しぶといとはな。。。褒めて遣わすぞ小僧・・・、だがもう限界であろう・・・
楽になれ・・・、無となって・・・、その短き人生の終焉を迎えるがよい。。。」
くれない 「・・・ハァ、・・・ハァ、何をまだまだ、これからだ。。。!! 」
そう強がってはみたものの・・・とっくの昔に限界を超えてしまってるのは誰よりもわかっていた。
次の一撃はもう耐えることができないであろうと・・・くれないも覚悟したのである。
くれない 「・・・へっ!こんな俺如きを倒せないなんてなぁ~っ、・・・あんたが封印された理由も、
自ずとわかろうってもんだよな w 」

そのくれないの渾身の嫌味の言葉に過剰な反応を示した大魔王は、大激怒して・・・
もてる最大級のパワーを込めて・・・凄まじいまでの一撃を放ったのだった・・・
もう為す術もないくれないへ、容赦なくそれは直撃するはずだった。。。
だが・・・、その間に割って入ったのは、既に虫の息状態で倒れていたはずのくれないの兄、
むらさきだったのである・・・
彼は最期の気力を振り絞って飛び立ち、くれないを庇うように両手を広げて立ちはだかり、
その傷ついた身体で自らが盾となって・・・襲いくる全てを衝撃を受けとめたのだ!!
・・・そして、力尽きその場に静かに倒れこんだのだった。
むらさき 「・・・ぐはっ!! ! 」
くれない 「・・・あ、兄貴ーーっ !? 」
闇の貴公子、魔王と呼ばれた男むらさきは・・・弟であるくれないを庇って、その目の前で散った。。。
その刹那である、その光景を眺めていた大魔王にも大きな変化が起こったのだ。。。
アイリス 「・・・いやーーーーーーーーーーーーーーっ、むらさきーーーっ!! !!! ! 」
大魔王にこれまで、完全に支配されていたはずのアイリスが、愛しいむらさきの最期を目の当たりにして、
それさえも突き破って己が意識を取り戻したのである。。。
その行動は、いかな大魔王でも予想だにしていなかった事だったのだろう・・・
瞬時に、コントロールをアイリスに取り戻されてしまうという失態を犯してしまったのだ。。。
・・・が、あまりのショックに耐え切れず、せっかく身体を取り戻したアイリスであったが・・・
愛しいむらさきを永遠に失ってしまったという、この現実に精神が持ち堪えることができなくて、
すぐさま、その場に崩れ落ちるようにして・・・失神してしまったのである。
・・・むらさきの命を懸けたその尊い決死の行為でさえも、
くれないの命をたかが数十秒ほど先に延ばしただけに過ぎなかったのか。。。
もう間もなく、大魔王は再びアイリスの姿を借りて、立ち上がってくるだろう。
そうして、その瞬間から闇の黙示録が始まるに違いあるまい・・・
・・・それは、果たして、我々人類にとってどのような災いをもたらすのであろうか。。。
もはや為す術もなく人類は滅びの道を突き進んでいくしかないのか・・・
くれない 「・・・うおぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!! !!! !!! ! 」
辺り一面に轟くように、くれないの怒りや悲しみを帯びた魂の叫びが・・・この空間を揺るがしていた。
・・・その時である。
それに呼応するかのように、もうひとつ眠っていた超巨大な力が目覚めたのだ。。。
このくれないの雄叫びに応えるかのように、その力は次元をも超えて震撼していた。
それはまるで、ずっと捜し求めていた何かにやっと会えたかのように激しく、熱く、そして強く・・・!!
・・・つづく。
ナレーション 「・・・遂に迎えた最終決戦。。。圧倒的な力の前に我らがくれないくんも、
善戦虚しく・・・敗れ去ろうとしています。。。また、むらさきがその身を挺して、後を託すとばかりに散り、
そのことで大魔王の中のアイリスが覚醒はしましたが、ご覧頂いた通りに気を失ってしまったようです。
・・・とてもじゃないですが、押さえ込むなんて事はできないでしょうね。。。
しかし、もうひとつ目覚めた超巨大な存在というのが気になります・・・それはいったい何なのでしょう (謎)
事前に、くれないの中に仕組まれいた時限装置みたいなものが発動したのか・・・
それとも、人知れずこの様子を伺っているボルドがその覚醒の瞬間を迎えたのかどうか・・・
はたまた、さらなる第三者の存在が目を覚ましたのだろうか・・・さて、その真相は如何に。。。
それでは、次回・・・またここでお会いしましょう ^^;」 ←懲りずにまた違う風呂敷広げたんかい!
Posted by くれない at 14:22│Comments(2)
│魔王編
この記事へのコメント
おもろいなー、これ。
やっとクライマックスになってった。
くれないくんも、主人公らしくなってったなー。
小紅ちゃんはどないなるにゃろか。
ボルドくんて、影薄すぎ!忘れてたやん~。
普段言われたら超ムカつく嫌味は、ここでも効き目あるねー。
どこで鍛えたにゃろか。
待ちかねたぞ、武蔵!
鞘抜いて、ぽーん。
小次郎、破れたり~。
なんか引っかかったんやでな、きっと。
やっとクライマックスになってった。
くれないくんも、主人公らしくなってったなー。
小紅ちゃんはどないなるにゃろか。
ボルドくんて、影薄すぎ!忘れてたやん~。
普段言われたら超ムカつく嫌味は、ここでも効き目あるねー。
どこで鍛えたにゃろか。
待ちかねたぞ、武蔵!
鞘抜いて、ぽーん。
小次郎、破れたり~。
なんか引っかかったんやでな、きっと。
Posted by Mariegold Rayna
at 2008年09月24日 18:43

え~。。。普段からっすか・・・テレテレ ^^;>嫌味
でも毒吐くんは~マリエくんには敵わんけどなぁ (謎)
それから~っ、ここのナレーターさんの言う事は、
あんまし信じひんほうがいいかも ♪
けっこう、適当に思ったことを~しゃべってるだけって、
もっぱらの噂やで~ www ←おい!
そうそう、この魔王編も残すところ、あと2回とかって・・・
もっぱらの噂やけどな (謎) ←おまえもか !?
でも毒吐くんは~マリエくんには敵わんけどなぁ (謎)
それから~っ、ここのナレーターさんの言う事は、
あんまし信じひんほうがいいかも ♪
けっこう、適当に思ったことを~しゃべってるだけって、
もっぱらの噂やで~ www ←おい!
そうそう、この魔王編も残すところ、あと2回とかって・・・
もっぱらの噂やけどな (謎) ←おまえもか !?
Posted by くれない
at 2008年09月25日 00:47

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