ソラマメブログ
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2008年11月20日

はじめてのおつかい

本編闇の黙示録編に入り、ゆーいちりんどうしゅろ・・・と、
このところ何かと人の出入り(ってか、入ってくるばかり?)の激しいモザイク・グラスであったが・・・

本日また、新しい顔がここを訪ねてやってきたのだ、そうあのインドから来た少女、サフランである。


はじめてのおつかい 


少し前に、むらさきの研究所に留学生として来日していたのだが、ほとんど休みもとらず熱心に、
それこそ毎日のように研究所に缶詰状態で篭ってばかりだったので、むらさきの粋な計らいもあり、
モザイク・グラスに届け物をして欲しいと言われ、何も知らされずにやってきたという訳であった。


むらさきの研究所とモザイク・グラスは歩いてもそう遠くない距離にあり、交代で食事をしに来たり、
忙しいときなどは出前なんかをしてもらったりの間柄で、研究所にとってはまことに有り難い存在だった。


責任者でもあるむらさきも非常に忙しくて、まだ、サフランの歓迎会もしてやれてない状態だったこともあり、
この機会に是非、ちょびママさんの手料理を振る舞ってやって欲しい・・・と事前にお願いしていたのである。


 サフラン 「ここね、モザイク・グラス・・・ここも封印の研究に関係あるのかしら?」 


何事にも真面目に取り組むサフランらしく、まったく疑う事もなく、自分は仕事で来ていると信じているようだ。

連絡を受けていたちょびママさんが、店の前でその姿をみつけて声を気さくにかけてくる。


はじめてのおつかい 


 ちょび 「あなたがサフランね、噂以上の美少女だわ、ほんと実物の方が写真の何倍も可愛いね w

 さぁさぁ、そっちよそのまま上のフロアーまでついておいで。」


 サフラン 「あなたがちょびママ?・・・わたし、研究所からこれを届けるよう言われやってきました。」


そういって、持っていた包みを顔の高さに持ち上げて、フロアーへ先導しようとするちょびママさんに見せた。  


 ちょび 「あぁ、そうそう、それね・・・ありがと、さっ、それ持ってこっちへ一緒に上がって来てちょうだい。」


そういいながら奥まで進み、サフランをカウンターの方へ「おいで、おいで」 と手招きしているちょびママさん。

少し戸惑ったが、サフランは言われるがままにカウンターまで来て、指定されたとおりのイスに腰掛けた。


 ちょび 「それじゃ、その包みをあけて、中をみてごらん・・・いいから、やってごらんって。」


訳もわからなく、きょとんとしているサフランだったが、見た感じ悪い人でもなさそうだったので、
また言われたように、研究所から下げて持ってきた包みをとき、その中の黄色い箱をあけてみることにした。


はじめてのおつかい 


中にあったのは、1枚のメッセージカードに、暖かそうな白いジャケットと手編みのマフラーであった・・・


 ちょびむらさきに頼まれて、お気に入りの店廻ってさ、いろいろ悩んで選んできたジャケットなんだ~、

 それともうひとつは、あたしの手編みのマフラーだよ。・・・こっちはこれからどんどん寒くなるしね、

 それに女の子なんだから、洋服はいくらあっても困る事ないっしょ。」


 サフラン 「まぁ、教授が、わたしのためにこれを?・・・とてもうれしいです、ありがとうございます。

 そして、ちょびママの手編みのマフラーもとても暖かそうで素敵ですね。」


 ちょび 「あれでけっこう気が利くとこあるのさ、あの堅物はね・・・その上けっこうモテるしね (謎)」


 サフラン 「・・・そうなのですか、メモしてレポートにかいときます ^^;」       


根が真面目とはいえサフランもやはり年頃の女の子である、思わぬプレゼントに少し顔をほころばせながら、
ちょびママさんに勧められ、さっそくその白のジャケットをはおり、手編みのマフラーを首にまいてみせた。


はじめてのおつかい 


そして、そこに畳み掛けるように、ちょびママさんがサフランの目の前に次々と、予め用意しておいた、
美味しそうなご馳走の数々をずらりと並べ始めたではないか・・・


 ちょび 「はい、遠慮しないでたくさん食べてね・・・もちろん、お代はそっちのむらさき所長さん持ちだから、

 なんも心配しなくていいよ、他にもスイーツをたっくさん用意してあるから、ゆっくり召し上がれ。」


 サフラン 「おぉ、こんなにしてもらうのなんて、マダム・マルゴにしてもらった以来の事です、感激です。

 ・・・こういうのを、『まるで盆と正月が一緒に来たようだ~っ!』、とか言うのですよね?」


 ちょび 「・・・妙なとこ、日本語に詳しいんだね、あんたは (謎)」


うっすらと目に感動の涙をうかべながら、サフランは照れくさそうに笑いながらご馳走に舌鼓を打っていった。


仕事とはいえ、遠く祖国を離れ、知り合いも誰もいないこんな極東の果てにたった一人で来ているのだ、
内心はやっぱり心細かったのではないだろうか、思わぬ人のやさしさに触れて、張りつめていた気が、
ふと緩んでしまったのだろう・・・そんなサフランの姿をちょびママさんも嬉しそうに眺めていた。


はじめてのおつかい 

 ※ 額に真紅に輝く蝶の飾りをつけ、そのキラキラと光る大きい瞳には吸い込まれそうな魅力がある。


 ちょび 「そういえば、小紅ローズマリーとはもう面識があったんだよね?

 ・・・たしか秋の森をみんなして散策してるときに偶然会ったことあるとか。」 


 サフラン 「はい、わたしが日本に始めて来た日に紅葉を見に入った森でばったりお会いしました。」 


 ちょび 「そか、いまはふたりとも仕事で出掛けてここにはいないけど、あとで帰ってきたら、

 ちょっと会っていったらいいよ、むらさきからも今日はもう自由にしていいからって言われてるしね。」


 サフラン 「何から何まで、至れり尽くせりで、ご親切まことに痛み入る事でござります。」


 ちょび 「・・・って、あんた、いったい、どこで誰にどんな日本語習ったんだよ (謎)」   


のちにそれは向こうで勉強がてらに見てた、日本の時代劇チャンネルだったと判明するのだが w


・・・そこに、どこからともなくふらっと現れた、ゆーいちがふたりの視界に飛び込んできたのだった。


 ちょび 「おっ、ちょうどいいわ、お~い、ゆーいち・・・ちょとおいで、すっごぃ可愛い子紹介しちゃる。」


 ゆーいち 「・・・ほえ?」


 ちょび 「いいから、きなってば・・・ほら、この子、あんたも出前で配達に行ったことあんだろ、

 むらさきの研究所に留学生で来てる、サフランって言うんだ、めっちゃ可愛いだろうが。」


はじめてのおつかい 


 ゆーいち 「・・・はぁ。」


 サフラン 「わたし、サフラン言います・・・よろしくお願いします。」


 ゆーいち 「・・・あぁ、うっす・・・ども。」


 ちょび 「・・・ったく、しょうがないね、いやね、こいつこうみえてもさ、記憶喪失らしくってさ、

 自分のことがわからないんだよ、だから、無愛想なのも許してやってね。」        


 サフラン 「そうですか、記憶喪失なのですか。。。」


その時、サフランの眼はキラリン!と静かに燃えていた・・・おや?ゆーいちに一目惚れ・・・?
・・・いいえ残念ですが、そう事は単純ではありません~、このサフランにとっては、
「記憶喪失している状態」の生きた貴重なサンプルとして、いまのゆーいちの姿が映ったことでしょう・・・


何事にも常に探究心を忘れないこの姿勢、誠に素晴らしい限りで頭が下がりますね~っ ^^; 

 
 サフラン 「明日にでも是非、研究所までわたしを訪ねてきてください、悪いようにはしないです。」


 ちょび 「ふっ、よかったじゃないか、ゆーいち・・・早速デートのお誘いだよ w 」   


はじめてのおつかい 

 
 ゆーいち 「あっ、チョビ太郎♂が俺を呼んでる声がする、緊急だぞこれは !?・・・じゃ、ま、そゆことで!」


いくら記憶がないといえ、流石のゆーいちでもこのサフランの爛々と輝く興味津々の眼差しをみれば、
自分がどういう対象としてみられているのか、なんとなくわかったようである、そそくさと退散してしまった。


かなり残念そうなサフランを横目に、腹抱えて笑っているちょびママさんであった。


 ちょびサフラン、あんた気に入ったよ、いつでも遊びにおいで歓迎するわ ♪」


 サフラン 「格別の計らい、ちょびママ殿、・・・忝(かたじけな)し。」


 ちょび 「ぶっ w」


出されていたご馳走を全部残さず平らげて、そのあともゆ~っくりとスイーツを食べながら、
ふたりして午後のお茶を飲み、いろいろ会話しながらの楽しいひと時を満喫したのであった。


はじめてのおつかい 


しばらくして・・・夕方すぎに戻ってきた、小紅ローズマリーともあの時以来の再会を喜び、
ちょっと、顔出しだけにやって来た、むらさきをも引きずり込んで、・・・そのまま雪崩れ込むようにして、
研究所とモザイク・グラスによる急遽の合同新人歓迎会は、その夜遅くまで賑やかに開催された。

 (渋るゆーいちと、りんどうは勿論参加したが、しゅろはまだ療養中だったので宴会を辞退し、欠席した。)


楽しくて時間も忘れる中、とても有意義なひとときを共に過ごしたのであるが・・・
それぞれに違った思惑もあり、そこに巧みな情報収集合戦も熾烈に繰り広げられていたりと、
ある意味、けっこうなイベント事でもあったのだ。



だよね~こんな凄まじい面子で飲んでる訳だから、何かあってしかるべきって事ですなぁ~っ (謎)

 ― だが、これはまだまだモザイク・グラスにとっても平和な時間であったのだと後々思い知る事になる。―




                 ・・・そして、次回ついに、あの男が帰ってくる !?



                                                           ・・・つづく。 



 ナレーション 「はい、またまた新キャラたちが我も続けとばかりに、その個性をだしてまいりました ^^;

 ここ最近の内容なんてのは、封印もまったく出てこないで、日常的なホームドラマっぽくてですね~、
 ごく一部にはすごく好評なのですが・・・ずっとこのままで~って訳にもいかないのが現実です。

 誰かが、望む望まないを別にして・・・この物語は波乱に満ちた方向へと突き進んで行くのですから。


 そーして、遂に、あの男が帰ってくるというではあ~りませんかっ !?

 
 えっ、誰だ、その男は?って、それはもう、言わなくてもわかってるでしょうに~このこのっ w ←うざっ!
 ・・・オッホン、失礼、えっと、じゃあ~それは次回のお楽しみって事にしておきましょうかね ♪ 


 では~、次回 『帰ってきたヒゲモグラ』でお会いしましょう。」  ←そんなタイトル不採用じゃ !!!    

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